5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

急行のぞみ・ひかり

2018-05-23 21:41:34 | 韓国

三週先には開催されるということだったアメリカと北朝鮮の首脳会談だが、ここへきて状況が変わってきたようだ。

ことは例によって北朝鮮から始まった、先週予定されていた南北の上級者会議を一方的にキャンセルしたのだ。理由は韓米の合同軍事訓練。これは文金の南北会談終了を待って再開したものだから、難癖の類いといえる。

CVIDを求めるアメリカ(ボルトン発言)に向かって米朝首脳会談は中止するかもしれないと脅せば、トランプも北の後ろで操作する中国を牽制し、会談中止で損をするのは北の方だと切り返す。ことはトランプと金正恩の心理合戦の様相である。

経済制裁を主張するアメリカをまるで無視した中国と北朝鮮との交易再開はどうやら白昼堂々といったかたちで進んでいるようだ。今日のTVでも北朝鮮の緑色の列車の姿を放映していた。

線路は昔の京義線。ソウルから開城、平壌と半島西側を北上して国境の街、新義州まで。そこから鴨緑江を渡れば、中国遼寧省の丹東市である。日本統治下の1906年に全線が開通している。当時は、南満州鉄道・シベリア鉄道経由でロンドン行の乗車券も発売されていたとウイキにはある。

大陸横断鉄道再開の夢についてはこのブログでも先に書いたが、今日の中日夕刊「世界の街海外リポート」には「急行のぞみ・ひかり」という題で韓国特派員が書いている。

のぞみ、ひかりといえば、言わずと知れた東海道新幹線の特急列車の名前だが、同じ名前の急行が朝鮮半島を走っていたことがあるのだという。釜山からソウルを経由して半島を北上、南満州鉄道の奉天(瀋陽)や新京(長春)までの列車だった。列車の名前には時代の願いが込められることが多いようだが、当時の日本人はどんな思いで、急行の名前を決めたのだろうかと特派員氏は考える。

朝鮮戦争により分断したままになっている京義線、文金南北会談によって交流が活発になれば、65年後の再開が可能になるという。韓国側の北端「都羅山」駅には「鉄馬は走りたい」というスローガンが掲示されているが、走りたいのは特派員氏も同様のようで、「日本も関りがある南北分断の歴史を振り返りつつ、いつかソウルから北へと延びる列車に乗ってみたいと思った」そうである。

釜山発新義州行の新しい高速列車ができたなら、いったいどんな愛称が付けられるのだろう。まさか、ひかりやこだまではあるまいが、こちらにも興味が湧く。新しい時代への思いや願いが込められたものであってほしい。




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