自宅のすぐそばにボーリング場とパチンコ店がある。スタートしてもう30年以上になるが、やめないというのは、まずまず顧客を取り込んでいるせいだからだろう。
ゆき帰りには、客用の駐車場を勝手に横切らせてもらう。駅への道が少し短くなるのだ。申し訳ないことに、今までボーリングもパチンコも使ったことはないが、行き掛かりのお駄賃とばかりにゴミ箱だけは飲み終えたペットボトルの投げ入れに利用させてもらう。
今日、暗くなっての帰り、この駐車場の混み具合がいつも以上だったので、ちょっと立ち寄って見てみようと、先ずはボーリング場へ入る。入り口の招きは「改装記念」、今日の団体予約は刈谷のD社社員さまご一行とある。フロアには15台くらいのレーンが並んでいて、プレイヤーが動いているのがその八割といった具合。込み合うというほどでもないが、平日のこの時間でなら結構な稼動ではないのか。
プレイヤーの顔ぶれは若すぎず、年寄りすぎずで、男ばっかり。女性の嬌声が聞こえないレーン上で黙々と球を投げている。ご一行さまも男ばかりの工場現場組なのだろうか。気のせいかやや投げやりな姿勢。ストライクに拍手を送ってくれる彼女がいなくてちょっと気の毒だ。
ボーリング場を出て、隣のパチンコへ。鉄球の弾ける音の洪水に慣れるまで、我慢しながら見渡すと、ここもほぼ八割方の台が占有されていて、やはり若すぎず、年寄りすぎない男ばっかりがパチンコ画面を食い入る様に眺め続けている。轟音の中の孤独だ。
月末で労働者の給料がちょうど出たころだから、彼らの懐はまだ充分に暖かいのだろう。家に帰る前にちょっと息抜きの家庭持ちか、ガールフレンドのいない連中揃い。だから男連中ばかりが目立つのだろう。球の行く先を追っかけている時は、家で待っているカミさんのことも、待ってもいないガールフレンドのことも忘れて過度なくらいに集中できるのだろう。
金のかかって要求がウルサイ女性連中は多分、街中で自分たちの夕食やショッピングの最中だろうから、きっとバーゲン店や回転寿司や焼肉チェーンもそれなりに忙しかろう。彼女のいる男性達も忙しいのだ。こんどのボーナスがでるころ、クリスマスシーズンに合わせて、こうした庶民用のショッピング、レジャー、フードの施設はみな、忘年会用満員御礼キャンペーンの状態を作り上げるのだ。ああ、イソガシ。
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