5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

アメリカザリガニを釣る

2016-08-07 22:38:44 | 環境
夏休みのイメージの中には「アメリカザリガニ」もある。

なにせ一時期は食卓にも上ったものなわけだから、半世紀を優に越した昔のことでも、いきいきと思い起こすことができる。

農薬万能の世の名になって田んぼの生き物なぞすっかりいなくなったと思っていたのだが、どうやらそうでもなさそうだ。久しぶりに「アメリカザリガニ」という言葉を聞いた。

NHK津局のニュースに『アメリカザリガニ釣って駆除』という記事が読めたのだ。

三重県亀山では、里山整備の一環で公園池の環境を守ろうということになって、アメリカザリガニを釣って駆除しようという大会が今日開かれたというもの。

外来種という書き方にちょっとした違和感を感じた。

メダカやオタマジャクシなど在来の生き物を食べてしまう外来種のアメリカザリガニを楽しみながら釣って駆除しようというのが、イベントを企画した市側の趣旨らしい。

夏休みの子供たちが150人ほど参加をしたというから結構な賑わいだ。親はついてはこなかったのだろうか。

里山整備のされたというのは無農薬の田や畑ということだろうから、公園池というのも農薬の影響を受けず、メダカやオタマが棲息できるということなのだ。今やこちらが特殊環境ということになる。

子供たちも田んぼや小川で遊ぶということは禁じられているのだろうから、エビガニ釣りが初めての経験という子供たちもきっと多いのだろう。

餌は煮干しだとある。我々のころは蛙の脚だった。魚ではないのだから喰ったあたりはない。感をたよりにそろりと引き上げるだけだ。昔はこれでイヤというほど釣れたものだ。

市側のコメントは「釣りを楽しむだけでなくなぜアメリカザリガニを駆除する必要があるか知ってもらいたい」ということだったが、そんなことはせずとも、里山の無農薬環境を子供たちに十分楽しませてやればいいのだ。

外来種という云い方が気になったというのは、我々戦後の子供たちにはそんな意識などまるでなかった。70年後の今になって、ことさら外来種といい募ることが不自然だというのである。

田んぼや小川の中にいる生き物はすべてが当時から「共棲」状態だったのだ。適当に子供が田んぼや川でザリガニ釣りをするから「間引き」が出来ていたのではないのか。

ザリガニ自体が珍しくなった今、わざわざ悪者のレッテルを貼る必要などなかろうと思うのである。




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