ヤフーの記事である。
年収1000万円を超えると、仕事のストレスが減少 ~
ビジネスパーソン2000人以上が回答したストレスの
実態~-- ビジネス・ブレークスルー調べ
現代社会において、ビジネスパーソンは多くのプレッ
シャーと闘いながら、激しく変化するビジネス環境を
生き抜く必要があり、ストレスとうまく付き合っていく
ことが求められている。
現代のビジネスパーソンが向き合うストレスの現状は
どのようになっているのだろうか。
経営コンサルタント・経済評論家の大前研一氏が主宰
する株式会社ビジネス・ブレークスルーは、同社が運営
するビジネス・ブレークスルー大学で実施されている
「問題解決力トレーニングプログラム」を受講するビジ
ネスパーソン2171名を対象に、「ビジネスパーソンの
ストレス意識調査」を実施し、結果を公開した。
調査結果によると、ストレスを感じる比率を年収別に見た
場合、年収300万円から999万円の人は約70%がストレスを
感じているのに対して、年収300万円台以下(58%)か、
年収1000万円以上(64%)はストレスを感じる割合が
低いという興味深い結果になった。
これは、経済的に余裕のある生活を実現し、厳しいビジネス
環境でストレスをあまり感じずに働くためには、年収1000万
円以上を目指す必要があることを意味する。
それを実現させるためには、ストレスを軽減させることで
業務の効率を上げ、厳しいビジネス環境の中で結果を残す
ための努力が必要だと考えられる。調査によると、ビジネ
スパーソンはそのために必要な能力を「コミュニケーショ
ン力」(71%)、「論理的思考力」(56%)、「分析力」
(43%)、「情報収集力」(42%)、「発想力」(41%)と
考えており、意思疎通のミスマッチを減らすためのコミュニ
ケーション力や、時代の流れを読み、本質的に取り組むべき
ことは何かを分析・思考する能力が必要だと感じているよう
だ。
ちなみに、「ストレスを感じる」という回答者は、「仕事
内容を自分でコントロールできない」(49%)、「会社の
業績が思わしくない」(34%)、「社内の人間関係がうまく
いかない」(27%)を主な理由に挙げている。
社内のコミュニケーションに課題を持つ人や、周囲の指示に
対応することに追われるが故に能動的に自分の持つ業務の
課題に対して取り組むことが困難になっている状況がうかが
える。
調査結果について、ビジネス・ブレークスルー社は「『仕事
をコントロールできない』がストレスの理由として大きな比
を占めているが、解決のためには、自らが先導役となり未来
を切り拓いくことが求められつつある。
つまり、『情報を読みとり、考え、組織・人を動かしていく』
というビジネスの先導役になることが、いま求められる働き方
であり、ストレスのない働き方の形であるということができる」
とコメント。
また同社は、主体性を持って先の見えないビジネス環境を生き
抜くためには、“考える力”(本質的な問題解決力)が求めら
れ、同社の「ビジネス・ブレークスルー大学 問題解決力トレー
ニングプログラム」を通じて、今後ビジネスパーソンに求めら
れる能力の養成に力を入れていきたいとしている。
以上。
「年収1000万円を超えると、仕事のストレスが減少 ~」と
いうのだが、職種と肩書等の資料もなくては、このデータの
意味を読み解くのには、不十分と感じた。
このへんの相関関係が、肝心ではないか。
ところで、「自己啓発病」社会(宮崎学著)に、次のような
内容があった。
小泉政権末期の2006年くらいから「勝ち組・負け組」
の二極化ということがいわれるようになった。
JMR生活総合研究所の2006年の調査によると、世帯
年収で1500万円を超えると「勝ち組」意識が強くなり、
800万円以上で「どちらかというと勝ち組」意識が強く
なる、という。
一方、600万円未満で「どちらかというと負け組」意識、
400万円未満で「負け組」意識が強くなる、という結果
が出ている(『2006年消費社会白書』)。
年収600万円が勝ち組・負け組意識の分かれ目になって
いる。
この基準で隠れば、いま結果はどうなっているか一目瞭然で
あろう。
年収600万円未満というと、つい最近の2011年10月
12日に厚生労働省が発表 した医療費の患者の自己負担月額
を一定範囲内に抑える措置で、負担軽減を図るべき 基準と
されたのが「年収600万円未満の低中所得層」なのだ。
かつての「中流所得階層」が陥没して、この層に属するように
なったから、この層の負担軽減を政策的に考えなければなら
なくなっているのだ。
いまや、この層が日本社会の中心的所得層になりつつある。
つまり、「負け組」層が日本社会の主流になってしまったの
である。
実際、第一生命経済研究所経済調査部のレポート(第一
生命経済研究所 Economic Trendss 2010年3月12且に
よると、「家計調査年報」にもとづいて、小泉改革以前の
2000年から改革を経た2009年まで、世帯年収階層別
の世帯数がどう推移したかを計算した場合、年収200~
400万円の世帯数は実に1・5倍以上に増えていて、逆に
1500万円以上は3削減、1000~1500万円は2割
減となっている。
より細かい階層まで見ると、年収650万円が分岐点になり、
それよりも低い階層は世帯数が増加し、それ以上の所得階層
では世帯数が減少している。
特にここ数年で著しく下がっているのは年収800~900
万円の中流に属する世帯階層である(20005年→2009
年で、16%減)。ここには、かっての「中流所得階層」が
「低中所得階層」に陥没した様が示されている。
以上。
年収別ストレス比率の表と読み合わせると、分岐点にいる
収入の人が、一番ストレスがあるようだ。
どういう業界、職種であるかが知りたいのだが。
皮肉なのは、~299万円の低所得層が、一番ストレスが
少ないのは、どうしたことか?
そして、299万以下の年収のデータがないのは、どうした
のだろう?
そちらのストレス度も知りたいものだ。
それにしても、
大阪市交通局の市バス運転手の平均年収が約739万円という
のは、ちょっと解せないよね。
バスの運転手には、悪いが、そんなに特殊な技術ではない
からだ。
何しろ、ストレスがそれほどあるとは思えない。
民間のタクシー業界、わたしの隣のスーパーで、日がな
一日乗客待ち。開店休業の様だ。生活保護の生活の方が
ずっとましなありさまだ。
今となっては、タクシー業界の自由化が果たして、良かっ
たのか、みさかいのないやり方には、疑問が残るようだが。
わたしの地域の民間バスは、一人二人しか乗ってなくて、
運行していることが多い。
運行しているバスによっては、燃料代も儲けてないので
はと、思ったりするほどで、給料だって、あの状況では
あげようがない。
おなじ業種で、なんの努力もなく、平均年収が約739万円
疑問が残る。
わたしが、若い頃、パソコンを購入したことで、その
会社の事務所に消耗品の購入で、出かけることがあった
が、その事務所の壁の上に、一人一人のノルマと実績が
表示されていた。
まったく、実績の上がっていない職員もいるわけで、こん
なにあからさまにされると、無駄飯食いと罵倒されている
ようで、こんなに恐ろしい職場はないと、身震いする思いを
したことがある。
ところで、件の大阪市交通局の市バス運転手の平均年収が
約739万円という金額は、
800万円以上で「どちらかというと勝ち組」意識が強く
なる、という。この金額に近くなっていくのだが、さして、
特段の技術であるわけではないし、ストレスがあるとも
思えない。
職場にあれだけのトレーニングルームがあるが、それだけ
の道具を活用するほどの体力的・精神的ゆとりがある仕事
なんて、うらやましい。
ちゃんと、労働の質と量に見合った給料ではないと、ギリ
シャの二の舞だ。
給料があがるためには、労働の質と量の向上を計り、日夜
研鑽せざるを得ず、そして、実績をあげなければならない。
このしごく単純で、原則的なルールが念頭になければなら
ない。