ニューズウィーク日本版 2012.9.12に興味深い記事
があった。
中国各地で大崩壊する
手抜きインフラの元凶は
中国の民衆がビルや橋の相次ぐ倒壊に怒りを募らせて
いる。
南部の広州では先週、建設中の消防署が崩壊して4人が
死亡。
その前日には東北地方のハルビンで高架橋が崩落し、3人
が死亡、5人が負傷した。
この橋は総工費約19億元(約235億円)で昨年11月に
開通したばかりだった。
国営新華社通信によると、橋の崩落事故は過去1年余りで
7件目だ。
当局はトラックの過積載が事故の原因だとしているが、
汚職のせいだとの見方もある。マイクロブログ新浪微博に
は、こんなつぶやきが登場した。「たった3台の過積載の
トラックが通れないのか。
去年できたばかりなのに。汚職と手抜き工事のせいだ」。
多くの微博ユーザーは、この種の手抜き事業を「おから
プロジェクト」と呼ぶ。
「汚職役人は毎日捕まり、橋は毎年落ちる」と、作家兼
ブロガーの李承鵬は中国の現状を批判する。
「中国における『法治』の在り方をよく表している」
ある微博ユーザーは、完成後10カ月で崩落した橋と75年前
に造られたサンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジ
を対比させ、こう結論付けた。「(中国は)通りを歩いて
いるだけで焼け死んだり溺れたり、深い穴に転落して死ぬ
国だ。
橋を通行中の貨物トラックがいきなり消えるような国で、
庶民が生きていくのは簡単じゃない」もっと広い観点から
この問題を論じる意見もある。
倒壊したインフラの多くは、政府の景気刺激策が生み出
した建設ラッシュの時期に造られたものだ。
08年の世界金融危機後、当局は約4兆元(約50兆円)の
経済対策を実施したが、今では壮大な浪費だったのでは
ないかとの見方が浮上している。
北京大学のマイケル・ペティス教授(経済学)は、中国
のインフラ投資の半分以上は金額に見合った効果を挙げて
いないと言う。
経済ブログを開設しているミシガン大学の学生ワン・イー
チョアンは、ビルより人間に投資するほうがずっといいと
主張する。
「そうすれば、『雇用をつくる』必要がないレベルまで生
産性が上がるはずだ」だが景気の失速を受けて、インフラ
投資はさらに増えそうだ。
ペティスはこう指摘する。「中国政府にとって、唯一確実
な経済活性化策はインフラ投資を増加させることだ。極めて
非効率なやり方だが、政府にはほかの手段がほとんどない」
以上。
「中国各地で大崩壊する手抜きインフラの元凶は」という
タイトルだったが、結論は出ずじまいだ。
ウィキペディアの「第一列島線」にあった記事である。
昨日もブログに書いたことでもある。
中国の中学校歴史教科書には、かつて朝貢貿易を行っていた地域
(シンガポールからインドシナ半島全域、タイ、ネパール、朝鮮
半島、琉球など広大な地域)は、「清の版図でありながら列強に
奪われた中国固有の領土である」と明記されており[2]、中国では、
これらの地域を本来の国境とは別の「戦略的辺疆」と呼んでいる。
中国政府が東シナ海ガス田問題等の国際問題で発言する「争いの
ない中国近海」とは、「戦略的辺疆」の内側海域を指しており、
中国固有の領土であるこの地域の安全保障・海洋権益は、中国の
手により保全すべきというのが、中国の考えである。第一列島線
とは、まさに「戦略的辺疆」のラインである。
という記事があった。
結局、この「こだわり」が、現在の中国の近隣諸国とのトラブル
原因だろう。
ところで、「清朝」について、調べてみた。
清王朝の創始者となったヌルハチ(奴児哈赤、1559- 1629)は、蘇子
(そし)河中流域の興京(こうけい)付近に居住していた建州女真の
一首領タクシの息子として生まれた。
清の時代に中国を治め、領土を拡大したのは満族です。 漢族とは異なる
言語、文化を持つ少数民族です。 但し、人口比例では漢族が圧倒的
多数を占めるので、清代の官僚や大臣の多くが漢族でした。 満族は
もともと女真族といいます。
このようにあった。
なんと、清は異民族支配の王朝だったようだ。
このような王朝を、自分たちの国のアイデンティティーの源として
いるのだが、なんとも摩訶不思議な理解しがたい感覚だ。
そこで、また疑問に思ったのは、「阿片戦争」が愛国心の話題に
ならないことだ。
前に、
2014年、中国は崩壊する
宇田川敬介
扶桑社新書
について書いたのだが、その本の中で、印象深いものがあった。
以下、その箇所の抜粋である。
■賄賂より権利
中国における「メンツ社会」を理解するために、賄賂と権利
を比べてみると面白い。
この場合、権利は「利権」と言い換えてもいい。中国でビジネス
をする際に、日本人はよく「お金がかかる」と言う。
聞いてみると、経費や通訳など業務経費のことではなく、「袖の
下」のことだ。
「何しろ各局長に市長、副市長、その副市長だって7人も8人も
いる。それがひととおり終わると警察署長や税関長、最後には
共産党の書記とか。
誰にいくら配ったらいいのかわからない。いつの間にかお金が
かかる」と愚痴をこぼすのである。
もちろん、アジア社会では賄賂や接待交際費を使わないビジ
ネスは考えにくい。アジアは基本的に「接待と付け届け」社会
だ。
中国の場合は、情報が統制され言論の自由がないため、国民も
あまりうるさくはなく、その許容範囲は日本よりも広い。
しかし、中国でむやみにカネをバラ撒いたり賄賂を贈るのは
危険だ。
なぜならば、中国は「法治国家」で贈収賄は禁止されている。
中元や歳暮の上うな贈答品の慣習が文化大革命で廃止された
ため、日本流の言い訳も通用しない。よって、要求されるが
まま応じていれば最後は贈収賄罪になる可能性がある。
金銭だけ取られて仕事にならなかったという例はよく開く。
もちろん、彼らにもらうものを拒む理由はない。欲しい
から要求するのであり、日本人的な感覚でその要求に応じる
ケースもあるだろう。だが、中国人にとってその上うな「金銭」
はさほど重要ではなく、彼らが本当に欲しいもの、それが
「権利」なのだ。
■「権利」から収入が得られる仕組み
例えば、ビジネスで要人と付き合う際に中国人からこう
アドバイスされる。
「お金や贈答品は一つの手段ですが使えばなくなります。
そして、記憶とともに恩も薄れるでしょう。また、お金は
数字で表せるので、多いほうに流れます。だからお金を配る
の得策ではない」
賄賂や贈答品では、要人はつなぎ留められないというのだ。
「だから権利なのです。権利は使わなければ何の問題も
ありません。
また、あなたがいなければ何の力もありません。しかし、
あなたがいれば常に収入になり、そして、力になります。
その力を行使するたびにあなたの価値が上がります。ほかの
権利とも併存できますから、競合相手が出てきても並列に
なるだけです。
お金のようになくなりません」もちろん、ただでくれてやれ
というのではない。
中国人にとって「権利」が大事なのは、中国が階級社会
であるがゆえだ。
権利は階級のレベルに応じて付帯し、その地位にいる限り、
その権利からは収入が得られる社組みになっている。
その地位を守るためには、中国人社会におけるメンツを守ら
なければならない。
メンツを守らなければ、自分の味方はいなくなり、その社会
や地位から放逐されるのだ。
日本人は「メンツ」といえば、「面目」や「体裁」といった
概念をイメージするだろう。
しかし、中国ではそれが社会的な地位に直結し、権利と結び
ついて収入を左右する。
中国人民は、中国共産党の一党独裁とその独裁政権による
序列階級によって、その地位の維持のためにメンツを重視する
ことが何より大切な命題になっているのだ。そのことを理解し
ている日本人は極めて少ない。
以上。
わたしたちの常識では、理解できない世界だ。
結局、「中国各地で大崩壊する手抜きインフラの元凶は」
わたしは、中国という国のこのような体質に根本的な原因が
あるのではと、推察したくなった。
予算が組まれても、執行されるまでに、このような利権で、
資金が食いつぶされて、手抜き工事になるのでは?
ということだ。
ところで、2001年の建党祝賀会で資本家や企業家が
共産党員になることが認められたようだ。
おかげで、資本家や企業家が共産党員という御旗をかかげ
やりたい放題の時代が到来したようだ。
パレートの法則は、働き、「持てる者はますます与えられ、
持たざる者はわずかに持っているものまで奪われるであろう
(マタイ伝)。」
1万人に1人の超富裕層に利することになったのでは。
「中国各地で大崩壊する手抜きインフラの元凶は」
中国の前近代的な体質に資本家や企業家に共産党の
御旗を持たせたことも、きっと大きな要因なんだろう。
昨日のブログに引用した内容だが、
泥棒国家の大前輩は 日本です。 日本は 創造カと発想力
のない民族で 世界で よく知られて います。 日本は 外国
の創造された科技製品が ないと, 古いものに変えるほかの
能カが ないので おくれるようになり易いです。 ですから,
日本は 中国, それとも, 西方に 依存せず, 独立すると,
生存できないことです。
日本は 中国より 100年間の前程 西方の科技を習って, この
一百年間に, 西方の科技をバくっていることを禁止されてい
ので, 科技知 識が 進むことが できます。 逆に, 中国は 35
年前から,西方の科技を習っていても, 1987 年以降, いろいろ
な科技を導入できなくなりました。 それなのに, 中国の科技は
西方と日本の に 近づいて, そろそろ, 追い拔けます。
なぜならばと言うと, 中国人は 創造力と発想カが 日本人
より 遙かに強いからです。
瓦良格号航空母艦について, あなたは, 今日 馬鹿のように
笑っていますが, 明日 泣いて来るほど 恐れるかも知れま
せんね。 笑い機会が 消失するまで, どうぞ たくさん 笑っ
て下さい。
以上。
「mdfb888さん」のかなりヒステリックな書き込みがあった
が、何を根拠に、高飛車な態度でいられるのだろう。
日本は、徳川幕府1603年以来今日まで、400年以上
の年月をかけて、今日ような近代的な国民性を培ったはず
だとわたしは、思っているのだが。
中国、いまだに、清の時代から精神的に脱皮できないでは
ないのか。
それにしても、
中国の中学校歴史教科書には、かつて朝貢貿易を行っていた地域
(シンガポールからインドシナ半島全域、タイ、ネパール、朝鮮
半島、琉球など広大な地域)は、「清の版図でありながら列強に
奪われた中国固有の領土である」と明記されており[2]、中国では、
これらの地域を本来の国境とは別の「戦略的辺疆」と呼んでいる。
ふざけた話しだ。
中国は、これをもって、歴史的に尖閣諸島は、自国の領土だと
世界中を説得するつもりなのか。
イタリアは、ローマ帝国時代の領土を主張するのか?