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リタイアーのよもやま話

レアアースを使わないハイブリッド車用モータの開発に成功

2010-09-30 10:29:22 | 経済
今朝の新聞にあったニュースである。

ネットにもあったので、ひろってみた。





産業技術総合開発機構と北大、レアアースを使わないハイブリッド
車用モータの開発に成功

2010年9月29日(水) 21時06分


NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は29日、レアアース
(希土類)を使わない新構造のハイブリッド車用フェライト磁石
モータを開発したと発表した。

北海道大学の研究グループと共同で開発に成功した。

従来のハイブリッド車用希土類モータに匹敵する出力である50kWを
発生できる。

生産量の90%が中国に偏在するレアアースを使わず安価なフェライト
磁石だけで構成されたモータであるため、次世代自動車の開発で
日本の産業競争力を高めると期待される。

開発した新しい構造のモータは、フェライト磁石と圧粉鉄心を非磁
の支持部材に交互に組み込んだ新構造の「ロータセグメント形
アキシャルギャップモータ」を採用した。

この構造により、レアアースを磁石に添加しなくても、高い出力性能を
出すことに成功した。

以上。


ここ数日、マスコミを賑わしている尖閣列島問題に端を発した中国の
レアアース(希土類)の輸出制限には歯ぎしりをしている。


かなり昔から沖縄の近海に石油資源等が埋蔵されているいうことを
のべている人がいたが、日本の国家的な戦略的発想が貧困のため
に、今回のような尖閣列島問題が起きたと思っている。

実際問題、今回の事件でも、この国家的規模の視野がないために、
中国側の入れ知恵で、一介の漁船の船長をヒーローにしてしまって
いる。

これも歯ぎしりしてやまない。

レアアース(希土類)問題をきっかけに、大慌てで、輸入先の拡大等を
図っているようであるが、今回のこの技術のニュースを見て、狂喜して
いる。

日本は、中国を戦略的互恵関係としているが、あまりにも性善説で
あり、はっきり言って、中国に「おもねている」ということを自覚
せねばならない。

それを中国側に見破られただけの話である。

国家戦略局と言って、ぶちあげたが、しっりと、マキャベリ、孫子、
クラウゼウィッツに学び、それこそ国家戦略を練ってもらいたい
ものだと思っている。


同じ場所にとどまるためには

2010-09-28 09:54:00 | 読書
とある雑誌にあった記事である。


小説『鏡の国のアリス』で赤の女王がアリスに言う
言葉に、次のようなものがあるらしい。

「同じ場所にとどまるためには、絶えず全力で
走り続けなければいけない」

以上。

なるほどであるが、時代の潮流が変化する時代には、
取り残される潮流にあっては、いかなる努力も無駄
に終わることも歴史的事実である。

古い流れから新しい流れに乗り換えることは
容易にできない。

自ら新しい流れを生み出す者しか、新しい流れで生きる
ことはできない。

古い流れに埋没しては、新しい流れがどこを流れようと
しているか分からない。

特に、わたしたちの世代は、このような非常な現実を
滅びゆく原風景の中に、まざまざと見せつけられる。









自由

2010-09-26 23:57:31 | 映画・ビデオ

ビデオの途中の会話に、何かしら説得力の
ある会話があった。



[おじさん]

(青年の彼女の浮気を見て)

あれ、君の彼女じゃないの。

いいのか?



[青年]

あいつは、自由だ。

俺たちは、何にも属さない。

俺たちは自由意志で集まっている。

だから俺たちは、結ばれている。


[おじさん]

本当の自由は、何にも寄り掛かれない。

それは、儚く、寂しく、険しい。

その先に、保証や見返りを求めちゃだめだ。


[青年]

見返りじゃない。

証だ。


[おじさん]

君は、さっき、何にも属さないと言ったが。

だけど、それは、嘘だ。

君はこの町に属している。

間違いなく君の自由もな。


以上。


おじさんの

「君は、さっき、何にも属さないと言ったが。

 だけど、それは、嘘だ。

 君はこの町に属している。

 間違いなく君の自由もな。」

というセリフがずしりとひびいた。

何かしら、説得力を感じた。

意外とこの真実に気づかないものだ。

わたしたちの若い頃の自由もこのような
身勝手なものだったのかも知れない。

このような当たり前のことが、退職して
気づくとはね。

もっとも、気づいていたら、「若気の至り」
というのはなかったろう。

それはそうと、バカな話でもあるが、その分、
背伸びもしたはずだ。

だから、わずかながらに、背丈も伸びたかと
思うと複雑である。

勿論、この自惚れで、人生を棒に振ったのも
いるかと思うと、わが人生、幸運な方だった
のかも知れない。

たいした人生でもなかったと思うが、まだ、
まっとうな方に自惚れたかも知れない。


B級のビデオを見ながら、たまに、このような
いいセリフに出会うと、何かしら、儲けた
ような気分になる。




広瀬隆氏の「アメリカ経済支配者たち」

2010-09-26 10:18:12 | 読書
広瀬隆氏の「アメリカ経済支配者たち」の抜粋を
連ねてみたら、面白いと思った。



以下、抜粋。



モルガン商会は銀行ではない。

アメリカ国家であり、アメリカの法律であり、アメリカの
制度である」と言われたのは、こうした理由からであった。

昔の言葉は、死語ではない。

最近のマスメディアがこうした脈絡を指摘しないだけである。






人間には、二種類しかいない。

財産がふえ続ける人間と、いつまで働いても金が増えない
人間である。

これは神が与えた運命ではなく、人間がつくり出す社会の
精密な仕組みから生まれる必然的な結果なのである。






一体、ソロスたちファンドマネージャーにどれほどの
決定権があるのかを考えみよう。

相続された財閥遺産の運用を委託され、高い利回りを報告
しなければならないソロスたちが、資産家たちの指示に従
ってゲームを進めるプレーヤーにすぎないことは歴然と
している。

彼は資本を動かすマネージャーとしては優秀で、口も達者
だが、その優秀さは、ベーブ・ルースが天分の腕力と技で
ホームラン王になった実力とは異なる。

ソロスの場合は、財閥ファミリーの作戦通りに、シンジケート
集団に指示を出してきた現場リーダーである。

数百年にわたって金融のメカニズムをおさえてきた一族の
ジェイコブ・ロスチャイルドたちが、最も基本的なプログラ
ムを図解して、ディーリング・ルームで活躍するプレーヤー
集団に指示を出している。

同時に財閥ファミリーは、いつの時代でも、天文学的な財産
が社会から痛烈な批判を浴びる立場に置かれている。

その批判を免れるには、陰に隠れるための時代的看板とし
て、メディアの矢面に立つ何者かの存在が必要になる。

ウォール街のプレーヤーたちは、その盾としての役割を
おおせつかってきた。





投機屋を雇う者と投機屋を混同してはならない。




以上。


地球上の大方の人間は、財閥の農場の〝群れて暮らす羊〟
みたいなものに思えてしまった。




<米国>景気後退09年6月に終了、戦後最長に

2010-09-24 22:48:32 | 経済


ヤフーのニュースである。


<米国>景気後退09年6月に終了、戦後最長に NBER
毎日新聞 9月21日(火)0時25分配信

 【ワシントン斉藤信宏】全米経済研究所(NBER)は20日、
米経済が09年6月に後退局面を脱したとの判断を発表した。
同研究所は既に、米国経済が07年12月から後退局面に入った
ことを発表しており、今回の景気後退局面は18カ月続いたこと
になる。

73~75年と81~82年までそれぞれ16カ月続いた景気
後退期を上回る第二次世界大戦後最長の景気後退だったことが
公式に認定された。

NBERは米経済の景気循環を正式に認定する非営利・中立の
研究機関で、全米の主要エコノミストが所属している。

米景気は今年春以降、住宅市場の不振や雇用改善の遅れなどを
受けて再び減速傾向が強まっているが、NBERは「仮に景気
後退局面に入るとすれば、07年12月からのものとは別の
新たな景気後退になる」との見解を示した。

米国内総生産(GDP)の実質成長率は、08年1~3月期に
マイナス0.7%とマイナス成長に落ち込んだ。

その後、同年4~6月期には一時的にプラスに浮上したが、08年
秋のリーマン・ショック後の金融危機の影響が本格化した同年
7~9月期以降は4四半期連続のマイナス成長となり、
同年10~12月期にはマイナス6.8%と急激に落ち込んだ。

09年7~9月期以降は4四半期連続でプラス成長を維持しているが、
成長率は09年10~12月期の5.0%をピークに減速が続いている。

【ことば】全米経済研究所(NBER) 中立の立場で経済情勢を
分析する非営利の民間研究機関。

1920年に設立された。ノーベル経済学賞受賞者16人をはじめ
1000人以上の米国の主要エコノミストらが所属していることや
無党派性から、分析結果への信頼が高く、NBERによる景気拡大、
後退の判断は、米国の公式見解として扱われている。

以上。


この記事を読んでいるうちに、今まで読んだ本のことを思い
だした。


その一つ、堤未果氏の「ルポ貧困大国アメリカ」の文章である。


以下の本の抜粋


第40代ロナルド・レーガン大統領は効率重視の市場主義を基盤に
した政策を次々に打ち出し、アメリカ社会を大きく変えていった。

目的は、大企業の競争力を高めることで経済を上向かせること。
そのために企業に対する規制を撤廃・緩和し、法人税を下げ、
労働者側に厳しい政策を許し社会保障を削減する。

その結果、安価な海外諸国の労働力に負けた国内の製造業は
みるみるうちに力を失い、労働者たちは続々と失業者となった。

中間層が貧困層に転がり落ち、代わりに主流となったサービス業
(金融、IT、コンサルティングなど)が一部のエリート層で
事足りる性質であったことから、国内の所得格差が急激に広がって
いった。

以上。



ところで、広瀬隆氏の「資本主義崩壊の首謀者たち」には、
このような資料があった。


以下本の抜粋2

アメリカ産業別のGDPシェア

1金融・保険・不動産      20.9%

2製造業            13.6%

3専門・ビジネスサービス    11.7%


4小売り            7.6%

5教育サービス・医療・社会福祉 7.3%

6卸売             6.1%

7情報             5.9%

8政府その他          26.9%



以上。


そして、広瀬隆氏の「資本主義崩壊の首謀者たち」の中に下記
のような文章がある。


以下、本より抜粋。


今やアメリカ不動産市場では、あり得ないことのようですが、担保が
マイナスになるとさえ言う人がいます。

この住宅ローン債権が証券化されている部分は、金融商品となって、
全世界に売りまくられました。

このローンの全体は、金融界の当事者自身にも分からないほど大きく
自己増殖して、借金が借金を追いかける構造になっていました。

そのため、一カ所の破綻による損失が、次々と第二、第三の破綻
金額をふくらませる構造でした。

ふくらんだ分だけ、金利のついた借金が借金を追いかけ、巨大な
マイナスとなってはねかえってきたようですが、この負債が
どこまで広がっているかを、いまだに誰も理解できないのです。

以上。


このような資料を振り返ってみると、

「73~75年と81~82年までそれぞれ16カ月続いた景気後退期」
と今回の不景気とは、まったく内容が違うのではなかろうか?


ネットからの引用であるが、下記のような資料がある。

73~75年の不景気
1973年(昭和48年)10月6日に第四次中東戦争が勃発。
これを受けた第一次オイルショックによるもの。


81~82年の不景気
「その後,80年秋には景気の予想外の回復に金融政策の引締め
スタンスの継続が重なり,更に,インフレ期待も根強く残った
ことから再び金利は高騰した。

81年に入り,この高金利の長期化が明確になるにつれて,回復を
主導してきた個人消費(特に耐久財)が停滞し,住宅投資が大きく
減少した他,純輸出も成長にマイナスに寄与するようになり,
このため81年4~6月期には実質GNPは前期比年率1.6%減と
なった。

また,7~9月期は同1.4%増(確報)となったがその中心は意図
せざる在庫の増加であった。

アメリカの景気は回復1年にして再び下降へと向ったのである。」



「81年に入って再び台頭した高金利が,長期化の様相を示してきた
ことに加え,自動車のリベート販売が終了したこともあって,個人
消費は停滞へと向った。

特に自動車販売は高金利の影響を強く受け極めて低い水準で
推移した。

また同時に,その影響はガソリン価格上昇の影響を大きく
上回るものであった。」

以上、引用。



このように、今回の不況とは、まったくその要因の質が違うのでは
ないかと思うのである。


堤未果氏の「ルポ貧困大国アメリカ」、「ルポ貧困大国アメリカⅡ」
「アメリカから<自由>が消える 」
広瀬隆氏の「資本主義崩壊の首謀者たち」、「アメリカの経済
支配者たち」等の著書をすり合わせしながら読むと、アメリカ
という国に凄まじく、寒けのする未来が待ち構えているように
思えてならないが。

これが、日本のことにならないように祈りたいが。