40代からの節制は寿命を縮める
EBMが教える、「我慢型医療」のウソ
和田秀樹
の本にあった話である。
重要なのは、脂肪分を摂らないことではなく、糖をエネルギーに
転化するサイクルを活性化させること。
エクストラバージンオイルや青魚の脂などは、それ自体が燃焼し
やすいのに加えて、体内に溜まったほかの脂肪を燃やす効果も
ある。
また、ショーシャ博士は、「何を食べるか」だけではなく「どう
食べるか」も指導する。
たとえば欧米では食事の序盤にパンやパスタなどの炭水化物を食べ
るが、これは太りやすい。
炭水化物は糖に変わりやすいので(つまり血糖値が上がりやすい
ので)、インスリンの分泌が促進される。
食事の最初に多量に分泌されたインスリンの働きでその後たくさん
食べても血糖値が上がらないからヽ食べ過ぎを招くし、食べたもの
の吸収も良くなる。
それに対して、日本料理の場合は先に野菜や魚など炭水化物では
ない食べ物が出てくるので、あまりインスリンが分泌されない。
そのため血糖値が徐々に上がっていき、最後にごはんや蕎麦が
出てきたときには、それなりに満殷盛がある。だから最後の「お食
事」は、それほど量が必要ないわけだ。
日本の伝統的な食事が太りにくいとしたら、それは「粗食」だから
ではなく、この「食べる順番」に理由があるのかもしれない。
さらにショーシャ博士は、1日の中で「いつ何を食べるか」に
よっても太り方や健康度が違うという。たとえば肝臓が活発な
朝の時間帯にはタンパク質を積極的に摂る、インスリンの分泌が
低調な夕方から夜の時問帯には炭水化物を避けるなど、臓器の
働きに応じた食べ方も指導するのである。
こうした食事指導は、栄養学の知識が十分にないとできない。
「病気を治す」ではなく「患者に健康長寿をもたらす」が仕事だと
考えるならば、日本の医者も栄養学の勉強をすべきではないだろうか。
以上。
大分前のヤフーのニュースのことであるが、
Q 1000kcalのとんかつ定食。朝7時、昼12時、夜8時、
いつ食べるのが、一番、体脂肪になりにくい?
【詳細画像または表】
A 「昼12時」です。
というのがあった。
「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質の生成量は、
時刻によって変動することが知られています。
ということだったが、今回の情報と抱き合わせて考えると
結局、夕食は、「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質
とインスリンとの兼ね合いで、炭水化物を減らして、量を腹
八分にしなさいということのようであって、このような根拠
ある提案は、説得力があって、努力のしがいがもあり、嬉しい
情報である。