住宅空き家率、過去最高の13%
=都市より地方で余る-総務省調査
7月28日19時41分配信 時事通信
資料1
総務省が28日発表した2008年10月現在の住宅・土地統計調査結果(速報)によると、全国の総住宅数は03年の前回調査比6.9%増の5759万戸で、このうち空き家は14.6%増の756万戸と、いずれも過去最多となった。
総住宅数に占める空き家の比率は0.9ポイント増の13.1%でやはり過去最高。
空き家の比率を都道府県別に見ると、山(20.2%)や長野(19.0%)など地方で高く、神奈川(10.5%)や埼玉(10.6%)など大都市圏は比較的低い。
同省統計局は「住宅が余っている上、独居高齢者の入院などによる空き家も増えた」と分析している。
資料2
総住宅数は増加を見せているが、それとともに空き家率も増加。もちろん利用中の住宅戸数そのものは増加しているものの、空き家率も増加の一途をたどっている。
住宅そのものが余っていること、さらには独身高齢者の入院などで空き家化する住宅(「その他」に分類)が増加していることなどが要因として挙げられよう。
ある意味、住宅需給のバランスにおいて、「数だけならば」供給過多になりつつあることを示しているともいえる。
と、ヤフーで情報があった。
そして、いろいろと思った。
わたしの周囲でも、空き家は多く見受けられる。
いわゆるシャッター通り状態の建物である。
これらの建物は、バス路線が交通手段のメインをしめる時代、路上駐車が可能な時代に、大通り沿いにできた建物である。
車社会になり、大通りが駐車禁止になった。
その後、車社会に合わせた街作り、区画整理事業による街作りの時代がやってきた。
そして、大店舗法によって、スーパーがあちらこちらにできて、小規模店舗の経営が成り立たなくなってどんどん消えていった。
コンビニもこの流れを押し進めた。
小規模店舗は、土・日・祝祭日等の休みがあり、営業時間もおおいに制約がある。
わたしの家のとなりのスーパーなどは、午前9時から午後12時まで、年中無休。
たいがいのコンビニは、年中無休、24時間営業である。
一言で言って、スーパーなるものは、ちょっとした商店街が、一つの建物に入っているのである。
アーケード付き、クーラー・暖房付き、駐車場付き、トイレ付き、そして警備員付きの商店街なのである。
とてもじゃないが、旧来の小規模店舗の経営では、太刀打ちできない。
カラーラボができ、デジカメが出てきた。写真屋が消えた。
喫茶店も、マクドナルド、スターバックス等のチェーン店に淘汰された。
従来の本屋も大規模チェーン店に淘汰された。
その他、いろいろな原因で、街の有り様が一変した。
多くの街が死に、商店街が死んだ。
そして、空き家のオンパレードとなった。
いったん時代の流れに、取り残された地域は、二度と再生できない。
古くなった建物を建て直したり、リフォームしてみたところで、華の消えた地域には、人は集まらない。
だから、古くなった建物は、立ち枯れていくのみである。
その間、延々と固定資産税を払い続けていくという恐ろしい話になる。
かといって、建物を解体して、更地にするにも、結構な金が要る。
収入のなくなった建物、解体する費用の捻出の目処は立たない。という負スパイラルが、続く。
又、核家族化による高齢者の空き家もどんどん増えていくだろう。
それに、わたしは自分の地域について、アパートバブルというものを懸念している。
これによって、どれだけ空き室が増えていくのかと気にしている。
そして、リフォームの目処の立たない建物が増えていくのではと思っている。
時代の流れに取り残され、立ち枯れていく街、人々。
時の流れの冷酷さを、まざまざと見せつけられる。
今のところ、運命の女神に微笑んでもらっているのだが。
明日はどうなるやら。