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チェ・ソンア=パク・ウンビンさんは、ソリョン大学の経営学部を卒業した後、バイオリン奏者の夢が忘れられず、音楽学部に入りなおすと言う変わり者。
それも3浪もしたので、26歳でスタートを切ると言う遅さでした。
今は、もう4年生となっています。
ソリョン大学で特別演奏会が開かれることになりました。
ショパンコンクールで2位と言う輝かしい成績を収めたパク・ジュニョン=キム・ミンジェssiとの共演と言う事で、注目を集めています。
ソンアも、オーケストラの一員として夢の舞台に立つ筈だったのですが、リハーサルで指揮者のハン・ナムグに外されてしまいました。
理由は、バイオリンの音が大きすぎるので、人数を2人減らすと言うもの。
一人の学生はすんなりと席を立って出て行きましたが、ソンアは諦めきれませんでした。
おずおずと参加させてほしいと言ったのです。
が、ハン指揮者は気分を害したように名前を聞きました。
「チェ・ソンアです。」
でもね、それがハン指揮者には、“チェソン(済みません)”と聞こえてしまったのです。
余計に話がこじれてしまいました。
団員たちの前で散々に怒鳴られたソンア。
成績順に座るので、ソンアがビリだというのも席の位置を見れば一目瞭然。
「文句があるなら、ビリになるな」
その場にいる全員が凍り付いてしまいました。
その時、ジュニョンが楽譜を大きな音を出して落としました。わざとです。
ハン指揮者の言動を快く思っていないのが分かります。
全員の緊張の糸が切れたようでした。
ハン指揮者は諦めて、ソンアに座るよう言いました。
でも、直後に、やはり出て行けとソンアに言ったのです。
「今日のステージにはいらない。」
ソンア、もうこれ以上粘る事は出来ませんでした。
一礼して、舞台を降りました。
親友のミンソンから、公演を見に来たとメールが届きました。
ソンア、焦りました。でも、どうしようもありません。
しかし、幸か不幸か、チケットは既に完売で、ミンソンは公演を見る事は出来なかったのです。
悪いことは重なるもので。その時アメリカの大学の修士課程の不合格通知が届きました。
舞台裏の小窓から演奏を見たソンア。
涙がこぼれました。自分が情けなくて。
公演が終わった時間に外に出たソンア。
ミンソンはジュニョンに写真を撮らせてもらっていました。
ソンアを見つけたミンソンが、お祝いを言うのを見たジュニョンは、外されたバイオリニストだと気付きました。
が、何も言いませんでした。
「お疲れさまでした。」
と、声をかけたジュニョン。一緒に舞台に立った仲間に対する礼儀を示したのです。
ソンアには、本当に有難い心遣いでした。
ソンアの家庭はそこそこ裕福なようです。
しかし、ソンアの進路変更には反対だったようですね。それは今でも変わらないみたいです。
大学の卒業を前に、進路がまだ決まっていないソンアに、今からでも軌道修正すれば?と姉は言いました。
その言葉にイラっとしたのか、ソンアはキョンフ文化財団で公演企画チームのインターンをすることにしたと、はっきり言っちゃった。
本当は、まだ迷っていたのに。
今更就職するつもりなんだったら、バイオリンは趣味にすればよかったのにと、母。
ソンアは、いたたまれなくなり、自分の部屋に籠りました。
プロでやっていけるほどの才能は自分には無いと、ソンアは分かっています。それでも、希望を捨てることは出来ないのです。
ソンアは、キョンフ財団に、インターンをすると返答のメールを送りました。
ジュニョンもいろいろと悩みを抱えているように見えます。
世界のあちこちで演奏会を行うほどに人気ではあるけど、ピークは過ぎたと言う噂も一部にはあるようで。
両親は彼の収入を頼りにしているようですし。
ジュニョンは、1年間演奏活動を休もうと考えています。それで帰国したようですね。
キョンフ財団の支援を受けて、多忙で卒業出来ていない大学に戻るようです。
ソンアのインターンとしての生活が始まりました。
同期のヘナも一緒です。ヘナは、ソンアのことを見下しているところがあります。だから、ちょいとムカつく言動をとることが多々あります。ま、今のところは大きな害はありませんが。
仕事とバイオリンの練習に、ソンアは頑張りました。
それでも以前に比べたら練習時間は圧倒的に少なくなりました。
で、会社の防音の効いてるホールで練習しても良いかとチャ・ヨンインに聞きました。
空いてる時ならと言ってもらい、ソンアは嬉しく思いました。
その初日、ウキウキとしてホールのドアを開けると、ピアノの音が。
ジュニョンが弾いていたのです。トロイメライを。
思わず聞きほれてしまったソンア。
ソンアの携帯の着信音でジュニョンが気づきました。
ソンアは謝りながらおろおろと出て行きました。
ジュニョンはそれがソンアだと気付きました。演奏会で外されたバイオリニストで名前がチェ・ソンアだと。
実は、それ以外にも、ジュニョンはソンアを見かけたことがありました。
雨の日、バイオリンを濡らさないように自分の上着を着せ掛けて、走っているのを。
その日の夜、企画チームの食事会が開かれました。
ジュニョンにも声をかけていたのに、なかなか来ないので、呼びに行ってくれないかと頼まれたソンア。
足にしびれを切らしていたので、丁度良かったと、ソンアは店を出ました。
その時、ジュニョンがやって来ました。
ソンアがしびれを切らしていると知ると、少し外で時間をつぶしてくれました。
こういうところ、とても気が付く人ですよね、ジュニョンって。
ユン・ドンユンからソンアに電話が入りました。
ドンユンは、ソンアにバイオリンを教えてくれた人です。彼のお陰で音楽部に合格出来たのです。
翌日帰国するから、迎えに来てくれと言いました。
ドンユンは、ミンソンの元カレでもあります。
元々バイオリニストだったのですが、バイオリンを製作する方に鞍替えした人物。
今回、国際的な製作大会で優勝したと嬉しそうに報告しました。
空港に迎えに来たソンア。
もしかしたら、ソンアは密かにドンユンを想っているのかもしれません。
親友の恋人だったのですから、とても口には出せませんよね。
ミンソンは別れて何年も経つのに、ドンユンに未練があるようです。連絡が無いと愚痴っていました。
それを知っているソンアとすると、迎えに行くとは、とても言えませんでした。
思いがけない人と、会いました。
ジュニョンです。
ジュニョンも親友のヒョノを迎えに来ていたのです。
2人とも社交的とは言えない性格ゆえ、何となくぎこちない雰囲気です。
ジュニョンが財団に入ったきっかけを問いました。
「室内楽の公演の企画案を書いたんです。ブラームスとシューマンとクララの。」
叶わぬ愛がテーマだったんですね・・・とジュニョン。
「いいえ。3人の友情がテーマです。」
と、ソンアは言い、続けて聞きました。ブラームスは好きですか?と。
いいえ・・・と、ジュニョンは答えました。
この3人の関係、私は全く知りませんでした。
ブラームスが生涯愛した人は、親友シューマンの妻クララだったそうです。ブラームスは一生独身を貫いたそうです。
その関係をジュニョンは、わが身と被って考えたのでしょう。
出口から、ドンユンと、ヒョノ、そしてヒョノと一緒にジョンギョンが出て来ました。
ジュニョンはショックを受けたような表情を浮かべていました。
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