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ジェイは、独り言だったと、苦しい言い訳をしました。
ファンが納得するはずありませんよね。
私が恨めしいのかと、ファン。
ジェイは、当然だと言いました。が、ファンの気持ちも理解していると。
それでも、孔子が言ったように、信頼は何より大切だと言いました。
実は、ファンは既に自分がジェイを信じずに突き放したことを反省していました。
済まなかったと、言いました。
しかし、ジェイが東宮殿に戻る事は許しませんでした。ソンオンのジェイに対する変わらない想いを知ったからでしょう。
月一恒例の打毬の競技が行われました。
ソンオンたち軍務部とファンの親衛隊が戦うモノです。
内官や女官たちは、どちらが勝つか、賭けをしたりして楽しんでいます。
ここ1年、ファンは参加していなかったようで、今回も、軍務部優勢と予想されていました。
ソンオンがジェイに聞きました、どちらを応援するんだ?と。
「東宮殿を追い出されたので、軍務部を応援します。軍務部に大金を賭けました。」
それを聞いたファンが、俄然闘志を燃やしましてね。
ソンオンとジェイが仲良く並んでいるのを見ると、さらにめらめらと闘志が燃え上がったようです。
テガンが、右腕の心配をしましたが、大丈夫だと言いました。
「今日は絶対に勝つ」
ジェイは大声で軍務部に声援を送りました。
それを機に、軍務部、親衛隊の双方の応援団も大声で声援を送り始め、競技はいっそうの盛り上がりとなりました。
ファンは、ジェイが以前、無実を証明して、ソンオンの元に戻ると言っていたことを思いだしました。
ジェイとソンオンは、婚約者同志です。無実が証明されたら、2人が結婚するのも当然でしょう。
分かっているけど、ファンは何故か苛立ちました。
ファンとソンオンの対決もあり、白熱した試合が行われました。
結果は、親衛隊の勝ち。
ソンオンは、ファンに言いました。
「私は何事においても手を抜きません。そうすることが、世子様への誠意だと言う事を心に留めていただきたく思います。」
誠実なソンオンの言葉でした。ファンにも十分伝わったようです。
ジェイは、軍務部に声援を送りながらも、いつの間にか、ファンの動きを目で追っていました。
ソンオンに指摘されて初めてジェイは気づきました。
その裏で、何者かの企みは進んでいました。
計画通りしろと言う指示を受けた親衛隊の服の男が、牢にいる祈祷師の元に行きました。
「特別尋問が行われる。神の予言を完成させよ。」
必ずこの手で完成させますと、祈祷師は頭を下げました。
ところで、ミョンジンには、ムジン法師という師匠がいます。
流浪の僧侶だそうですが、ガラムは見覚えがありました。
以前、シム・ヨンがジェイの屋敷に来たムジン法師にお布施を渡すのを見かけていたのです。
ガラムは、今度会ったら、シム・ヨンのことをムジン法師に聞いてみようかと思うと、ジェイに言いました。
が、ジェイは用心しろと言いました。
なにせ、ジェイもガラムもお尋ね者ですからね。
祈祷師への特別尋問が行われました。
祈祷師は、王とファンを見ると、小さく呟きました。
「呪いの書・・・。」
それが分かったのは、ファンだけのようです。
祈祷師は、共犯者がいるかどうか、目的は何か等の質問に対し、口を閉ざして何も答えません。
王が聞きました。
「宋、家、滅に続く、4つ目の文字は何か。」
祈祷師はバカにしたように笑いながら言いました。
「李だ。」
つまり、宋家が李家を滅亡させると言う意味です。
王やファン、そして大臣たちが皆呆然としました。
意外だったのは、チョ右議政も動揺に驚いていたことです。
てっきり、チョ右議政が企んだことだと思ってましたよ、あたくし。
まぁ、チョ右議政は、ファンを廃位してミョンアン大君を世子の座につけようと考えているわけですから、李家に滅んでもらっては困るわけですよね。
少なくとも、この連続殺人事件には絡んでいないってことですかね。
直後に祈祷師が憑りつかれたように話し始めました。
「亡霊が王室に告げる。この言葉を肝に命じよ。」
ファンは驚きました。この言葉は、呪いの書の初めの一文と同じだったからです。
そして、祈祷師の白髪を見て、シム・ヨンも突然白髪になったことを思いだしました。
ジェイの事件の時も、祈祷師の家で見つかったのと同じように牡丹の花が焚かれていたことも。
やはり、全ての事件は繋がっている・・・ファンは確信しました。
「私は戻った。無念の死を遂げた碧川の民を率いた宋家が戻って来た。亡霊となってしまったが、私の魂は既に王座についている。宋家が李家を滅ぼし、この国の王となるのだ」
祈祷師が口にした“碧川の宋家”と言う言葉。
それを耳にしたチョ右議政は動揺を隠せない様子ですし、大臣たちも大きく動揺しました。
何か、深い意味がありそうですね、“碧川の宋家”と言うのには。
王は激怒し、剣を抜いて祈祷師に近づきました。
法に基づいて処刑などせず、自らがこの場で殺してやると、剣を振り上げた時、雷鳴が轟きました。
祈祷師は懐に忍ばせていた毒蛇によって噛みつかれ、死んでしまいました。
その場の皆が、呆然と立ち尽くしてしまいました。
ファンが射られた矢に塗られていた毒と、ジェイの家に出した使いの者が殺された毒と同じ毒を持つ蛇でした。
全ての事件は、同じ者たちの仕業だと、ファンは思いました。
自分とジェイは同じ者たちの罠にかかったんだと。
ファンはテガンに言いました。
「コ・スンドルを連れて来い。」
その頃、街中に“宋家滅李”と書かれたビラが撒かれていました。
ビラを撒いた者を見つけたジェイとガラムが、追跡しました。
逃げられたと思った時、ジェイが襲われました。
押さえつけられ、矢を向けられました。
絶体絶命です