ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

標高差900mの登下降と春の花―――花折戸尾根~本仁田山~杉ノ殿尾根

2013年04月24日 | ハイキング/奥多摩

2013/4/17  土日が2週連続で仕事になっているので、水曜日に少々の無理をして奥多摩を歩いて来ました。朝、S子は歯医者さんへ行く用があったのですが、それを済ませてからの登山出発です。先週よりもさらに遅れること1時間!
僕のリハビリ山行第3弾でもありますから、交通の便が良くて、それなりにエネルギーを費やせる山ということで、本仁田山になりました。短時間で登れる急登・急下降の山だからです。鳩ノ巣駅を出発し花折戸尾根を登り、本仁田山からは杉ノ殿尾根を下って、再び鳩ノ巣駅に戻る、そんなコースを計画しました。

001
▲鳩ノ巣駅で下車、西川沿いのこの青い橋を渡ります。人の家の敷地内を行く感じがして(事実そうなのかもしれませんが)、ちょっと戸惑います。橋を渡ってからは左へ左へ行く感じですね。11:34ころ。
時すでに正午直前です!

003
▲今年最初のヒトリシズカの花です。11:38ころ。

004
▲昔の昭文社のMAPでは薄いグレーの破線でしか表わされていなかった花折戸尾根が今では赤の破線です。こんな道標も立っています。11:42ころ。

006
▲白丸ダムがよく見渡せる場所がありました。このダムは発電用ダムで、御岳にある多摩川第三発電所に送水し、最大1万6400kwの発電をしているそうです。2001年にはダム直下に白丸発電所も建設し1100kwの発電もするようになったのだとか。12:00ころ。

008
▲山道に入ってから、ずうっと急登が続きます。岩もゴロゴロ。12:11ころ。

011
▲海沢谷出合付近、神庭にある氷川発電所。写真中央のパイプを水が流下して発電します。そのパイプの上方に貯水池も見えています。この水は奥多摩湖から(正確には小河内ダム直下の発電所付近から)地下のトンネルを通って送られて来ているのです。もちろんパイプの下方にある建物が発電所。12:50ころ。

013a
▲手前の斜面は伐採跡です。以前通った際には、伐採直後で荒れていましたが、今は山桜をはじめ、広葉樹の苗が植えられています。広葉樹林へ戻すようですね。御岳山の左のピークは大塚山だと思います。鍋割山が御岳山と大岳山の間のどのピークだか自信がありません。12:56ころ。

016
▲写真の右手に山の中腹に開けた奥多摩霊園が見えます。その霊園の左上のピークは城山。植樹した苗はシカの食害から守るためでしょうか、網の筒で囲ってありました。13:04ころ。

019 020
▲この時季奥多摩のほとんどでミツバツツジに出会うことが出来ます。花折戸尾根を登っていると、左斜面にしか咲いてはいません。右斜面は北面なので生えていないからです。それは当然なのですが、不思議なのは稜線の山道沿いの手に届く位置に咲いている花がないことです。稜線の強い風や乾燥を嫌がっているのでしょうか? 13:48ころ。

023 025 026
▲本当にスミレ、スミレ、スミレ。スミレだらけですね。詳しい名前はよく分かりません。13:57ころ。

027
▲ゴンザス尾根との分岐です。14:00ころ。

030
▲チクマ山1040mです。14:07ころ。

031
▲ふわふわの木や草の小片の塊が落ちていました。鳥の巣材だったんだと思います。14:08ころ。

032
▲前方に今日の目的地、本仁田山が見えて来ました。14:09ころ。

033
▲鮮やかなピンク色のミツバツツジ。登る左側に絶えることなくピンクの輝きが続いていました。14:09ころ。

034
▲山道の両側にはアセビが続いています。でも、アゼビの花が咲いていません。14:11ころ。
家で調べてみると、ツツジ科(アセビはツツジ科です)の植物には裏年と表年(隔年結果とも言うそうです)があることが多いんだそうです。写真のアセビも裏年だったのかもしれません。
ついでながら、アセビは有毒植物ですが、有毒植物の蜜を吸って出来たミツバチの蜂蜜は味が良くなかったり毒の成分が混ざっていたりするそうです。

037
▲まだまだミツバツツジは続いています。右と左のピンクの色合いの違いを楽しんで下さい。14:22ころ。

043
▲花折戸尾根最後の急登あたりで、またスミレが多くなりました。14:34ころ。

045
▲S子が靴ずれの手当てをしている場所で、今回もっとも近い場所で咲いているミツバツツジに出会いました。この辺りでは半分は蕾です。蕾だけの木もあります。14:43ころ。

046
▲同じ場所にあった岩の上には、ちょっとの割れ目に根を下ろした木が生えていました。30年、50年とたって、この木は岩を割ってしまうのでしょうか? それとも岩を抱え込んでしまうのでしょうか? 14:57ころ。

049_2
▲咲いているぜ~んぶのスミレを撮っておきたくなります! 14:59ころ。

050
▲またまた木の不思議な生命力です。この枝のような木は裂けていながら生きています。太い幹の方へ裂けた両方ともがしっかりと繋がっていました。どのような歴史があって、このようになったのでしょうね? 15:01ころ。

051
▲蕾が多かった中で、満開のミツバツツジ。南向きで暖かいのでしょうね。15:02ころ。

052
▲スミレに虫がとまっていました。カミキリムシの仲間のようですが、名前までは分かりません。15:04ころ。

054_2
▲一般登山道になっている大休場尾根と合流しました。15:08ころ。

055
▲本仁田山1224.5m山頂です。15:11ころ。
鳩ノ巣駅からの標高差はおよそ910mほどです。

056 058
▲山頂のアセビが満開でした。こちらは表年のようです。15:13ころ。

060 061
▲またまた不思議な木です。2枚の写真は同じ木なのですが、絡まっているんだか、ひっついているんだか。何本の木なのだか? よく分かりませんでした。15:23ころ。

063
▲コブタカ山が目前です。まっすぐ進むと川苔山ですが、今日は右に折れて、杉ノ殿尾根を下山します。15:38ころ。

072
▲これはニガイチゴの花。実は食べられますが、少し苦みがあります。僕は食べますけれどね。16:49ころ。

074
▲こちらは美味しいキイチゴ(モミジイチゴ)の花です。ニガイチゴより花も綺麗ですね。花びらの小さな穴は虫が食べた痕なんでしょうか? 16:50ころ。

076
▲多分ツクバネウツギだと思います。16:52ころ。

080
▲大根ノ山ノ神です。16:57ころ。
宮内敏雄氏の『奥多摩』によると、「大杉の株根の洞(うど)に大山祇ノ命を奉祀してある。附近に享保十三庚申年なる石地蔵があるから、これは皇紀二三八七年頃の建立で、古めかしいアトモスフェアが匂うのもその故かも知れない」とある。
しかし、残念なことに数年か十年ほど前にこの場所を林道が横切ることになり、神気の雰囲気はすべて消えてしまいました。

081a
▲途中、大きな切り株があったので、モノ好きにもその年輪を数えてみました。最近切り倒されたのだとすると、この木は幕末~明治維新のころに植えられたものなのですね。
黄色の点は年輪10年ごとのしるしです。

084
▲ヤマブキの花を大きく写してみました。17:20ころ。

088
▲いつもはまっすぐ鳩ノ巣駅へ下りますが、今日は熊野神社経由で向かうことにしました。17:29ころ。

092
▲今あちらこちらでシャガが咲いています。どこにでもある平凡な花なのですが、実はとっても美しい。17:39ころ。

094 095
▲熊野神社です。17:41ころ。
上の写真は農村歌舞伎の舞台です。舞台前の広場では八月第三日曜日の例祭で獅子舞が踊られるとか。僕は不勉強でほとんど知らないのですが、奥多摩はこのような民俗芸能の盛んな土地だったようですね。

鳩ノ巣駅前の『玉福』というお店は閉まっていました。このお店とも長いお付き合いなのですが、女将さんが病を患っているので気になっています。
電車がすぐ来ましたから、それに乗って地元の初めて入る中華屋さんで夕食を食べました。中華の店なのに紹興酒はなく、変な感じです。ハンバーグやカレーライスもあったりと中華屋さんとは言え、大衆料理店といった方がいいですね。味もそれなりで、家庭的でした。酒をたしなみながらというお店ではありませんけれど。

右膝の調子はさほど変化ありません。今回は急登と急下降が続くコースでした。それでもさほど影響はなかったようです。強くひねらない限り、山を歩くのには影響はないと思います。重荷を背負っても大丈夫だとは思います。クライミングには少し影響が出るでしょうね。クライミングは思いのほか膝の力を使いますし、クラックに足をねじ入れる際やステミングで足を突っ張る際など、膝にかなりの力がかかるものですから。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ツバメが飛ぶ姿の花 | トップ | 芸術鑑賞のあとは・・・・こ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ハイキング/奥多摩」カテゴリの最新記事