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本好き人の365日

春の高山祭

2011-04-15 17:29:00 | 本と日常
春の高山祭、山王祭に行って来ました♪

父親が飛騨高山に単身赴任していた時に、有名なからくり奉納など、巨大な屋台が引き回される様子は見たことがあったのですが、今回はゆっくりできたので、14日の夜祭も見ることができました。

山王祭は高山の南半分の氏神様である日枝神社の例祭で、氏子の平安と弥栄(いやさか)、御霊の供養、五穀豊穣を祈るためのものです。
飛騨の匠の技による見事な彫刻の施された巨大な屋台やその上で行われるからくり人形の演舞などが観衆の前で奉納される他、紋付袴など昔の衣装に身を包んだ人々が神輿を中心にして家々をまわる「御巡幸」も行われます。
今回はその出発前に、東日本大震災の犠牲者に対しての黙祷も行われました。

夕食に入った地元で有名なカレー屋さん(飛騨牛のスジカレーが絶品!!)のマスターによると、それでもやっぱり震災の影響で通年よりは観光客の数は少ないそうです。

夜まで時間があったので、高山陣屋前の朝市をのぞいたり、からくり奉納(午前と午後の2回行われる)を見たり、最近できたばかりの歴史資料館「飛騨高山まちの博物館」(無料)などを見学。
人力車がゆっくり観光客を案内している高山の古い町並みも散策して来ました。

高山には酒蔵が多く、日本酒の試飲ができるので、それ目当てのお父さんなんかがいて、すれ違うと酒臭い(苦笑)
私もついフラフラ~とお店に入りたくなりましたが、車だったのでそこは我慢しました。う~ん残念。
そのかわり、高山ラーメン(細麺であっさりしょうゆ味)と飛騨牛コロッケ、手打ち蕎麦のおいしいお店、前述の飛騨牛のスジカレー(トロトロ~)などを堪能♪

あ~、美味しかった☆

その間も家々をまわる「御巡幸」は続きます。
小さな子供たちを指導する青年団らしき若い人。
その若い人たちに指示を与える大人たち。
中学生くらいの男の子たちはちょっと生意気な感じでそれでも旗を持ったりし、巫女さんの衣装を着た女の子たちは髪型や頭に付ける装飾品を気にしたり。
昔の装束に身を包んだお年寄りたちはそれをのんびり眺めながら談笑しています。
学年が上の子供が年下で言うことをきかない子供を列に並ばせたり、町のあちこちですれ違う女の人同士が「ご苦労様です」と挨拶を交わしてそのまま立ち話に(笑)

地域のつながりというか、みんなで祭りを作っているという共同体意識のようなものがとても印象に残りました。

田舎はどこもそうですが、限られた資源や限られた労働力の中で生活しなければいけない以上、みんなが協力しないと生きていけない。世代を越えて地域のつながりを維持するためにも、こうした祭りの果たしてきた役割は大きかったのではないかと、勝手に想像してしまいました。

自分の家の家紋の入った紋付袴が未だにあるなんてスゴイですね~

夜祭では12台の屋台に多くの提灯が下がり、町の家々の前に掲げられた提灯にも火が入ってとても幻想的。
それぞれの屋台からは子供たちの演奏する笛や太鼓の音が聞こえ、獅子舞などが観光客の笑いを誘ったりして、昼間とはまた違った趣(おもむき)があってとっても楽しかったです。

日中は20度を超える気温で天気もとっても良かったので日に焼けましたが(苦笑)、夜はグッと冷え込みました。
峠の山道に雪が残っていたのにはビックリ!
桜もまだまだこれからだそうです。

震災による自粛ムードが広がっているようですが、こうした祭りはぜひ開催して欲しいです。
無責任な言動や自分勝手な行動(義援金の盗難とか!)は論外ですが、辛くても、悲しくても生きていく、鎮魂を祈りつつ前を向いていかなければ。

春の高山祭。

来年も見られるといいな。


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