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本好き人の365日

『SFが読みたい! ベストSF2011』

2012-02-13 23:12:27 | SF

今年もこの季節がやってきました。

昨年、2011年に発表された書籍の中から、ベスト作品を選出する、SFマガジン編集部によるSFランキングの発表です。

『SFが読みたい! 2012年版 発表!ベストSF2011〈国内篇・海外篇〉』(早川書房)

ランキングだけでなく、各作品の書評、SF作家、評論家による座談会や、インタヴュー、SF映画の紹介や、これだけは読んでおきたいオススメ本が紹介されています。

本好きの女の子たちを描いたCOCOさんのマンガ「今日の早川さん」も掲載♪

まずは国内篇第1位に選ばれたのは、最近芥川賞を受賞された、円城塔さん。

『これはペンです』(新潮社)

2位は瀬名秀明さんの『希望』(早川書房)
3位は三島浩司さんの『ダイナミックフィギュア(上下)』(早川書房)

『ダイナミックフィギュア』は、謎の生物が地球に渡来し、軌道上にリングを建設、その一部が日本の四国に落下するという設定。そこから発生した生物は、学習し進化するため、「翼」を学習されて広範囲に飛散させないために、人類は歩行型大型兵器「ダイナミックフィギュア」で対抗しようとします。
いわゆる巨大ロボット物なのですが、その必然性を出すためにこういう設定を考え出したのが面白い♪

海外篇の第1位は、難解な作品が多いグレッグ・イーガンの短編集。

『プランク・ダイヴ』(早川書房)

2位にパオロ・バチガルピの『ねじまき少女(上下)』(早川書房)
3位にジャック・ヴァンスの『奇跡なす者たち』(国書刊行会)
が選ばれました。

『ねじまき少女』は石油が枯渇し、遺伝子組換え食品で育てられた動物が巻く「ゼンマイ」がエネルギー源になっている世界が舞台。
遺伝子工学で作られた人工生命体(ねじまき少女)に人権が認められていなかったり、少々猥雑で、退廃的な雰囲気。

私は国内篇第5位に選ばれた、北野勇作さんの『きつねのつき』(河出書房新社)が気になりました。
…大災害後の日常。保育園送り迎えSF。
どんな話なんだろう♪

映画やアニメ作品も紹介されていますが、昨年亡くなった小松左京さんや、ファンタジーの女王、ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんのことも取り上げられていました。

海外と違って日本のSF作品って評価が低い(と個人的には思っている)ので、もっと盛り上げて欲しいなぁ。

最近NHKBSプレミアムで放送された「怪奇大作戦・セカンドファイル」は面白かった☆
人体発火現象などの、不可解な事件に挑むSRI(特殊科学捜査研究所)の活躍を描く特撮ドラマ!

あと現在放送中の、笹本祐一さん原作のアニメ「モーレツ宇宙海賊(パイレーツ)」
タイトルとキャラクターは若者向きだけど、SF設定はわりかしちゃんとしていて本格的!
恒星の光やイオンを受けて宇宙空間を航行する宇宙ヨット、太陽帆船(ソーラーセイラー)の描写とか。

ちなみに日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)は、世界初となる惑星間航行宇宙機、太陽帆船(ソーラーセイル)「IKAROS(イカロス)」の実証試験をすでに成功させていて、今後木星圏への探査を計画しています。(民主党政権ではどうなるかわからないけれど…)

小惑星「イトカワ」から帰還した無人探査機「はやぶさ」は映画にもなっていますからね。
YouTubeで公開された初音ミクを使った動画「はやぶさ~はじめてのおつかい~」は何度見ても感動してしまいます。

円城塔さんの『これはペンです』はまだ読んでいないので、探してみようかな。

また読みたい本が増えてしまいました☆



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ナタリー)
2012-02-14 08:57:56
おはようございます

SF映画は夫が大好き。
TV放映があると、つられて見ています。

「これはペンです」私も探してみます。
読んだら教えてくださいね。
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ナタリーさん、ありがとう☆ (ホーク)
2012-02-14 20:02:42
円城塔さん、芥川賞を受賞したりと、このところノッてますね。
SF作品、小説も映画も好きです。
昔は海外の作品ばかり読んでいましたが、最近は日本の作家さんも面白い作品をたくさん書いてくれるので嬉しいです。
あとは読む時間をどう確保するか…
それが問題です(苦笑)
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