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本好き人の365日

「長くつ下のピッピの世界展」

2019-06-12 10:10:28 | 児童文学

名古屋の松坂屋美術館で開催されていた

 

日本・スウェーデン外交関係樹立150周年記念

「長くつ下のピッピの世界展

~リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち~」


を見て来ました。



スウェーデンの国民的作家、アストリッド・リンドグレーンが描く、世界一つよい女の子「ピッピ」の話は、日本でも大人気ですよね!

リンドグレーンの作品はたくさんの国の言葉に翻訳され、書籍だけでなく、ドラマや映画、アニメやミュージカルなどにもなっています。

日本では1964年、岩波書店より大塚勇三さんの翻訳で『長くつ下のピッピ』として出版されました。

 

ピッピは力持ちというだけではなく、大人が勝手に決めたルールに縛られない、自由で心根の優しい女の子。

それはリンドグレーンの後年の活躍を見てもわかります。

子どもや動物の権利を守るために戦い、あらゆる虐待に対して反対の立場を貫き、不正に対して声をあげる。

1978年にドイツ書店協会平和賞授賞式で行ったスピーチ「暴力は絶対だめ!」は、翌年のスウェーデンにおける子どもへの体罰禁止の法制化へとつながりました。

 

今回の展示では、「長くつ下のピッピ」をはじめ、「小さいロッタちゃん」や「やかまし村」シリーズなどの貴重な原画や、オリジナル原稿など約200 点に加え、ピッピの住む『ごたごた荘』を精巧に再現した大型模型、リンドグレーンの貴重な映像、その愛用品などを見ることができます。

 

 

 

 

原画が思っていたより小さいことに驚いたり、修正の跡が見て取れたり、私たちが見ている「完成品」を作るために、作家たちがいかに苦労しているのかを知ることができて、とっても興味深かったです!

また2014年に宮崎吾朗監督によってアニメ化され、NHKBSプレミアムで放送されたリンドグレーン原作の「山賊の娘ローニャ」の資料も、ちょびっとだけですが展示されていました。

かつて宮崎駿監督と高畑勲さんが若かりし頃「長くつ下のピッピ」のアニメ化を企画し、原作者の同意が得られず挫折したのは有名なお話。

宮崎駿版「長くつ下のピッピ」も観てみたいなぁ〜

 

 

“子どもたちに愛を、もっと愛を、もっともっと愛を注いでください。
そうすれば思慮分別がひとりでに生じてきますから“

 

“もし誰かの悲しい幼年時代を明るくすることができたなら私は満足です”

 

                  ーアストリッド・リンドグレーンー

 

 


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