ぶらぶら人生

心の呟き

初冬の温もり(ぎゃらりー・うつわ)

2016-11-16 | 身辺雑記

11月10日
ドコモショップで用を済ませ、<ぎゃらりー・うつわ>に立ち寄る。


炭火の傍らで、コーヒーをいただく。
火は、ほのぼのと温かく、心にも温もりを与えてくれる。


炭火を見ているだけで、思い出が懐かしく蘇る。
冬の季節、子ども時代の団欒は、炭火の側にあった。

小学校の各教室にも、大きな火鉢が、部屋の片隅に置かれていた。
2年生の冬のことを思い出す。
休み時間、ひとりの男の子が、紙飛行機(多分、学習ノートで作った)を、火鉢に投げ込んだ。
炎が上がるのをみんなで、たわいなく喜んだ。
そのうち、誰彼となく、調子に乗って、次々と紙飛行機を投げ込んだ。
(私は、どうしていたのか、思い出せない。)
たちまち、炎は大きくなった。

事の大事を悟った張本人は、職員室に走った。
担任の女先生(お名前もお顔も思い出せるが、すでに鬼籍の人であろう)は、驚きあきれ、泣きながら説教をなさった。
そして、雪の降り積んだ校庭に出るよう指示され、奉安殿の前で、クラスメート一同、正座させられたのであった。

今でも、鮮明な記憶として残っている。
(ただ、この思い出を語り合う友だちは、この世にひとりもいない。)

その張本人とは、高等学校で、再会した。
(私は、父の職業柄、小学校時代、3度転校をしている。再会までには、6年の歳月が流れていた。)
しかし、高校の3年間、クラスが一緒になることはなく、思い出を語り合うこともなかった。

他の幼なじみから、彼は東大を卒業したと聞いていたから、賢くて才能もあったのだろう。
私の思い出箱には、火鉢事件の張本人であったことや軍艦を上手に描く少年だった記憶しか残っていない。
(さらに、30歳代の早逝だったことを、遥かな時間を経て、同窓会名簿で知った。)

火鉢にまつわる思い出は、数限りなくある。

かなり昔、「埋み火」と題した、短編を書いたことをふと思い出した。
自作なのに、その内容が思い出せない。
が、過去の作品を読み返たいという気は、全然起こらない。


桂の木の黄葉
お店の前に植えられている。
やさしい秋の風情である。
「桂」という木の名前は知っていたが、「桂の木」そのものは知らなかった。


カラスウリの実と昨年の柿の実

お店のHさんと、カラスウリの花について話した。
それは、夜9時ごろに、一夜だけ咲く美しい花だという。
私は、写真でしか、見たことがない。
蜘蛛の糸で編んだような、幻想的で儚げな花である。

Hさんは、子どものころ、山蔭に咲く花を見たことがある、と話された。
うらやましい話である。
カラスウリの花との邂逅は、私にとっては、まず不可能なことであろう。

Hさんから、1冊の本を見せてもらった。
エッセイや詩などからなる、渡辺一技(いちえ)さんの本であった。
私は、その作家を知らなかった。
早速、バッグからタブレットを取り出し、調べてみた。
椎名誠さんのパートナーで、著名な作家だと知る。

作品集中の一作品に、とある少年が、心を寄せる少女に、カラスウリの花を届ける話があるという。
その花を好きな少女も素敵だし、それに気づいて、なかなか得難い(?)花を届ける少年もまた、麗しい。

この日は時間に追われ、作品に描かれた話を、熟読することはできなかった。
またの機会に、じっくり読ませていただくことにする。



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小さな旅

2016-11-16 | 身辺雑記
先日、実に久しぶりに、電車に乗って帰宅した。
向かいのホームに、長門市行きのワンマンカーが、止まっている。
発車の時間を待ちながら。



座席に座ると、たまゆら、旅の気分に浸ることができた。
見知らぬ土地への、小さな旅の始まり…。

(スマホより 2016年11月14日)

車窓から、海上彼方の高島を眺めながら…。





(タブレットより スマホと同日)

 (11月20日、スマホ・タブレット写真の縮小に成功。)
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