ぶらぶら人生

心の呟き

贅沢な時間

2015-10-16 | 身辺雑記
 お天気のいい日の夕べを選んで<とみ>に行き、夕食をいただきながら、落日を眺めたいと思っていた。

 今日こそは、最適の日と判断し、食事に出かけた。


               落陽を追って、国道9号線をくだる。
               平地の落日は早く、間に合うだろうかと気がせいた。
               太宰治の「走れメロス」を思い出しつつ…。

  

  

               レストラン<とみ>の窓より
                  刻々の落日

         

         

         

  


               思いがけぬ風景にも遭う  海上の三日月と漁火

         

         

               夕食(刺身定食)と窓下のコスモス

  


               往復の道を、苦も無く歩ける倖せ。
               美しい風景に出会える倖せ。
               道々、虫の声を楽しめる倖せ。
               刺身定食を美味しくいただける倖せ。
               ごく当たり前のことが、普通にできる倖せ。 
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菩提寺を訪ねて

2015-10-16 | 身辺雑記
 菩提寺の浄蓮寺にお参りしたのは、いつのことであっただろうか。
 父の晩年に近かったことは間違いない。
 妹一家の車に乗せてもらって、お墓参りをすませ、その足で浄蓮寺にお参りしたのだったと思う。

 それが、春のお彼岸、あるいは、秋のお彼岸の墓参であったか、お盆のときであったのかも、思い出せない。
 
 いずれにしても、その日から、20余年が経っている。

 近いうちのにお参りしたいと思っていたことを、今日やっと果たした。
 昨日電話してご都合を尋ね、午前10時ころお伺いする旨伝えていたので、ご住職夫妻は待っていてくださった。

 広々とした清浄な空間、閑寂な風景など、すべてが、私の日常にはない世界である。
 石組みの立派な、池のある庭園と、背景に紅葉の始まった山の見える部屋で、一時間余、ご住職夫妻とお話をした。
 日々の暮らしのこと、生死のことなどが、話題となる。
 強く主張はなさらないけれど、ご住職の考えや言葉の奥に、浄土真宗の教えを感じる。
 
 
 
          

  
                        お庭の趣 鯉の泳ぐ池

          
                         紅葉し始めた山
                  (秋が深まれば、さらに美しい紅葉の山となる由)

          
                         玄関のたたずまい


              
                          霞む高島

           ※ 光線の具合で、本堂、その他の写真が撮れなかったのは残念であった。
             またお参りできる機を得たいものだ。
             紅葉が美しいということは、新緑もきっと美しいに違いない。


  
 「こちらから、高島が見えますよ」
 と案内してくださったところで、若いご住職にもお会いした。
 (お二人のお嬢さんがいらっしゃる。可愛い盛りの2歳のお姉ちゃんと、すこぶるおとなしい生後8か月のお子さんと。)

 若いご住職は、不要の材木を細断しておられた。
 「今も薪で、風呂を沸かしています」
 と、ご住職。

 本当に懐かしい!
 火吹き竹で、くすぶる薪に、風を送ったことなど思い出す。
 お尻のあたりの温度感覚なども。
 薪の燠(おき)は、お湯が冷めるのをしばらくは防いでくれる。
 昔のお風呂には、独特な趣があった。


 今日は、日本海にうっすら霞がかかっていて、高島はぼんやりしていた。
 私の見慣れている高島に比べ、丸っこい。
 見る方角によって、島の風景も変わるのだ。
 人里離れた場所なのに、海を遠望できる佳境に、浄蓮寺はある。

 
 10月11日の朝日新聞が、トップニュースおよび第3ページの記事、<文化漂流・揺れる寺社>欄において、

    住職いない1万2000寺
    「兼務」「無住」増える
    過疎・後継者不足で

 との見出しのもと、社会の一問題点を取り上げていた。

 が、浄蓮寺においては、次世代・次々世代と、その心配はなさそうである。 



 タクシーで往復するつもりだったが、帰りは送るからと言われ、お言葉に甘え、家まで送っていただいた。
 奥さまの車で。
 ご住職のお二人には、父母や兄の葬儀・法要で、幾度もお会いしているが、奥さまとお話しするのは初めてだった。
 大きなお寺を蔭から支えていらっしゃる人にふさわしく、とても魅力的な方であった。
 


 「浄蓮寺通信」 (69号・70号・71号)をいただき、帰宅後、さっそく学ばせていただいた。

    「お念仏に聞く ー 日本の近・現代と真宗 ー」
    「『回心』ということ」 (※中村久子さんの話)
    「他力の信をえん(た)ひとは」 (※親鸞聖人の話)
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