ぶらぶら人生

心の呟き

春一番・春三番

2013-03-02 | 身辺雑記
 昨日、春一番が吹いたようだ。
 家の中にいては、それぼど強い風を感じることはなかったのだけれど。

 何気なく遣っている言葉だが、<春一番>とは、趣のある言葉だ。
 日本語の豊かさを思いつつ、手近に置いている本を開いた。

 下の本二冊(セット本)は、友人にもらったものだが、座右に置いて折々利用している。
 実に楽しい本である。

   

 左側の本、『美しい日本語の辞典』 には、
 <自然を友として>の項目があり、

      雨の名前
      風の名前
      雲の名前
      雪の名前
      空の名前

 の項ごとに、様々な表現が並んでいる。

 <春一番>は毎年、今の季節には、必ず耳にする言葉である。
 が、この本には、<春一番>に加えて、遣ったことのない<春三番>も出ていた。

 日本語の表現は、同じ風でも、微妙な差異や陰影を捉えて、様々な言い表し方をする。
 私は、本を伏せ、メモ用紙を取り出した。そして、思いつくままに、<風>の表現を書き記してみた。

   春風・秋風と書いたあと、夏風、冬風と書いて、少々違和感を覚えた。
   夏風は、同音語の<夏風邪>と紛らわしいしので、格助詞の<の>を用いて、<夏の風>といった方がよさそうだ。
   冬風も、冬の風、あるいは、北風、寒風という方が自然だろう、などと思いながら書いてゆく。
   野分、東風(こち)、凩、そよ風、つむじ風、向かい風、突風……等など。

 実は一方で、WBC日本VSブラジルの実況放送を聞きながら、かなり多くの言葉を書き出すことができた。けれども、改めて、本の<風の名前>の項を見ると、記憶の底にはあっても思い出せなかった言葉や初めて知る表現がたくさんあった。

 考えて見ると、日本語は、ほぼ同じ意味でも、漢語や和語を用いることで、豊かに言い表すことすことができる。(例えば、<秋風>は、<あきかぜ>とも<しゅうふう>とも読み、読み方で語感は異なるし、<微風>と<そよ風>の場合も、遣い場所が微妙に異なる。
 古語、例えば、東風<こち>(<あゆ>とも読むらしい)などは、今でもよく遣う言葉だし、地方特有の言葉、例えば、<玉風><束風>なども、言葉の豊かさにつながっている。
 暫く、言葉遊びを楽しんだ。

 
 WBCの初戦は、辛勝であった。
 結果は、5対3ではあったけれど、そのプロセスは大変だった。
 とにかく、<めでたし!>である。     
コメント
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