ぶらぶら人生

心の呟き

美しきもの

2011-05-02 | 身辺雑記
 小さな鉢に、極めて小さなスミレが咲いていた。
 ぼんやり眺めていては、見過ごしてしまいそうな可憐な花である。
 庭の草を抜いているとき、偶然、視界に入ってきた。
 

 野には、米粒ほどの小さな花がいくらでもあるけれど、スミレの種では珍しい。
 葉も、斑入りできどっている。
 多分、妹にもらった鉢なのだろう。

 枕草子の一節を思い出す。
 <美しきもの、うりに書きたる稚児の顔。雀の子の……>と。
 美しきものとは、小さくて愛らしいもの。

 草取りを怠れば、この<美しきもの>を見逃したに違いない。
 
              
コメント
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