インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

出発三十分前

2018-09-26 06:08:26 | 私・家族・我が安宿
現在インドは午前六時過ぎ。
三十分後、車で州都に向かう。ちょうど息子がロケで来ており、一緒の飛行機でバンガロールに向かうことになった。

体調がいまひとつ(食道炎のぶり返し)で、あさっては近場に一泊旅行も控えているのに、どうなることやら。ごはんが思うように食べれないのである。これからハードスケジュールなので、体力が持つかと心配である。

東京には来月一日の早朝到着。都内のパワースポット(目にいい寺社)めぐりをしたいのだが、体調によっては、新幹線で金沢に直帰もありうる。

まあ、なんかほとんどいつも帰国前には体調崩していて、帰れるかなあと心配しつつなんとかよれよれになりながらも到着という体たらく。坐骨神経痛で機内の座席に座れるかなと憂慮したり、ひざの怪我でまともに歩けるかと心配したり、胃を壊したり、体調万全だったためしがなく、情けなや。

運を天に任せて……。
今まで乗り切れたのだから、今度も何とかなると信じている。

それでは、行ってきまーす!
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イミグラントの句座(9月24日付け)

2018-09-24 18:51:39 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<9月16日>

白貝(しろがい)のかけらまぶした砂つづれ

象神の浸水式パレード行く

ガネーシャ偶像二体拝顔す

秋祭り豆電飾のきらびやか

<9月18日>

白き雲中天の月秋夕べ

<9月22日>

海上の雨雲むくり伏魔殿

円月や雨雲越しに透かし見つ

黒雲の隙に見え隠れ丸月や

捨て網にうつぼ貝の絡まりて

海際の雲綾千々に夕変わり

<9月23日>

フルムーン銀箔敷きの海面や

たそがれる茜の空に星ひとつ

銀月や豊顔見せて微笑みぬ

<9月24日>

満月下波間漂う釣り小舟

円月やしたたる蜜の金しずく

フルムーン波打ち際に金の帯

残照や雲のドレスの緋縁取り

満潮や瀑布弾けて白花火

フルムーン月下の海の金箔や

西に星東に丸月秋の海

フルムーン藍の夕空穿つ円

ベンガルの秋情景リフレッシュ

磯風に秋の香(か)混ざりて香ばし



(熾<もゆる>)
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読者各位(一時帰国に際して)

2018-09-20 18:27:04 | 私・家族・我が安宿
いつも拙ブログをご愛読のほどありがとうございます。

さて、筆者の私の一時帰国がいよいよ間近に迫ってまいりました。
今月26日早朝に当地プリーを去って、出航地のバンガロールに向かいます。
息子宅に寄宿した翌日は南インドのシヴァ神の聖地ティルヴァンナマライへ一泊旅行(往時の聖者ラマナ・マハリシのアシュラム訪問がメインの目的、有名なインドのパワースポットですので、興味のある方はネットでチェックしてみてください)、その後30日のフライト(クアラルンプールでストップオーバー)で成田に発ちます。

年末まで滞在予定ですので、この間、ご迷惑をおかけしますが、ブログは休筆させていただくようご容赦願います(短い記事を送れるようなら、ときたま送りますが、日本ではPCやスマホのデトックスをしたいので、基本は休筆ということでお願い申し上げます)。

記事が途絶えるこの期間中に、下記のE全集一覧ページをチェックいただき、拙作をご一読いただけると幸甚に存じます。

E全集収録作品1
E全集収録作品2

エッセイ嗜好の方も、過去のストック記事をお読みくださるようお願い申し上げます。

というわけで、一時中断しますが、引き続き末永くご愛読のほど、改めてくれぐれもよろしくお願い申し上げる次第でございます。


(インドで作家業・著者)

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超クールなBIG DEAL動画

2018-09-17 11:26:44 | ラッパー子息・音楽ほか芸能
南インドのバンガロールをベースにラップミュージシャンとして活躍中の息子(29歳、芸名ビッグディール)については再々お伝えしているが、現地語ラップの予告編でもある生セッション動画がアップされたので、ご紹介したい。
一種のアドラップだが、ルックスがクールでソフィスティケイトされており、驚いた。
Big Deal - Mo Na Kana(Official Music Video) | Audiokraft Raw Session

実は、ラップには定番のファッション、ベースボールキャップについての苦言を呈したのは、私、ステレオタイプで面白くない、変えてみたらとアドバイスしたら、ヘアスタイルを現在のに変え、キャップなしで来たのである(余談ながら、息子のベースボールキャップコレクションはクロゼットに山とあふれている。東京から調達したものも……)。

二ヶ月前にリリースした最新英ラップ動画は視聴回数が五十万に届く勢いで(フェイスブックでは二百万超)、こちらもキャップなしの北東州の民族衣装ファッションの出で立ち、シャープな感じ。
Big Deal - Are You Indian (Official Music Video) | Anti Racism Rap

思えば、デビュー動画から、ずいぶん遠くに来たもんだ。ふっくらして子供っぽい顔立ちの素人っぽいファッションだったのが、今見違えるようにマチュアになって、ソフィスティケイトされ、男っぽくなった。ダイエット効果も現れて、ボディもシェイプアップ、私は辛口の批評家なのだが(自分のアートに対しても厳しいから、息子のアートにもそうなる。親子の観点からというより、先輩アーティストとしての客観的批評のつもりだが、文学、音楽と分野は違っても、より優れたアートに精進する姿勢は同じだ)、今回の動画に関しては、べた褒め、これはひょっとしてグローバルに行けるなとの予感を感じさせるものだったのである。

デビュー動画と見比べてもう一度味わっていただきたい、以下どうぞ。
Big Deal - Mo Na Kana(Official Music Video) | Audiokraft Raw Session

*視聴回数が五万行けば喜んでいた初期と比べ、いまや数日で十万超、二ヶ月で五十万に届くヒットメーカーとなったことをとってみても、ラッパーとしてのビッグディールの急成長が窺える。
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イミグラントの句座(9月16日付け)

2018-09-16 18:35:44 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<9月14日>

夕焼け後一雨来て秋稲妻

夕空の緋から墨へ秋時雨

秋初(そ)めの雷雨一過停電や

秋雨やいかづち鉄拳振るいて

稲妻の名残の遠雷尾を引きて

遠雷の轟き止まず電気これど

二重生活行きはよいよい帰り怖し

いかづちの暴れ狂いて雨嵐

稲妻のぴかと閃き咆哮や

雷とセットの停電タイムや

天災の脅威日印変わらず

日本製団扇でしのぐ停電や

エヴァンスの春予兆ジャズ秋に聞き

秋来たる一過で済まぬ長雨や

象神(ガネーシャ)の秋祭り偶像詣で

停電や不可抗力の休憩タイム

<9月15日>

雨上がり波穏やかに沖合船

秋空やトンボ舞う上鳶旋回

トンボ群れ鳶舞う高天秋の詩(うた)

小がらすの波打ち際をよち歩き

三日月の見え隠れし雲間入り

眉月の出没劇や雲隠れ

海澄みて残照にサフラン燃え

秋空やトンボ鳶舞い風物詩

残照の波打ち際に茜映え

沖合いに魚釣り船の数珠飾り

雨上がり涼気爽やか汗退いて

波凪いで澄みし海原秋景色


(熾<もゆる>)
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イミグラントの句座(9月14日付け)

2018-09-14 16:44:22 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<9月11日>

秋の湯や寒肌に染み極楽や

インドにてバスタブ浸かる贅沢や

雨季垢のべたりと取れて初秋(はつあき)湯

秋風やドライクールに湿気取れ

日翳りて秋の涼気頬撫でん

名残雲雨季のあがきか空覆い

<9月12日>

秋の日の柔らかに降る午(ひる)下がり

穏やかに秋陽舞う午休み

ルピー下落円買い時(どき)静観す

廃貨策ツケ回りてインド不況

来選挙政権交代切願う

秋訪(おとな)い半時早まる夕散歩

ぬくぬくと秋の陽だまり憩う牛

缶ビール落として顔は泡まみれ

ビール泡まみれて何の前祝い

空想のトロフィー手に予祝杯

缶ビール床落ち噴出し偽シャンパン

泡まみれ受賞祝う画浮かびいづ

秋宵に月星澄みてきらめきて

藤空に白き三日月昇り来て

受け月の大星ひとつ従えて

銀皿に金平糖の月星ショー

海上の秋空うがつ月細し

<9月13日>

秋来たる初夏と見紛う暑さかな

老い初めて季の変わり目処しがたし

目覚め際喉の干上がる暑し秋

拙き句つれづれに詠み一千超

<9月14日>

夕空や秋焼け染めに海燃ゆる

夕雲の焔に焼けて月星供に

秋空の夕焼けて身ひた火中

帰国前気ばかりせきて荷進まず


(熾<もゆる>)
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E全集収録作品2

2018-09-13 15:24:09 | E全集(受賞作ほかの全小説作品、2017~)
先にE全集収録作品第一弾を送ったが、第二弾として現時点までの追加作品14編を掲げさせていただく(2018年9月の現時点で総計41編)。


*ふくい新進文学賞(日刊県民福井主宰)の佳作賞受賞作品「ゆきのした秘恋」の続編。
続ゆきのした秘恋(短編小説)

前編はこちら(ゆきのした秘恋)

*金沢最大の地元紙・北國新聞社(四十万部)刊行の季刊文芸誌「北國文華」に初掲載された珠玉の短編。
映し鑑(文芸誌北國文華掲載作品)

*以下の五編はインドが舞台の現地人が主人公の異色の掌編で、ネット紙・銀座新聞ニュースに連載され好評を博した作品群。
ヒジュラの誘拐(掌編小説)

マハラニ(王妃)娼婦のタブー(掌編小説)

妖しげな秘儀(掌編小説)

タニヤの復讐(掌編小説)

ガッドワイフ告白譚(掌編小説)

*東京の出版社時代を再現した半自伝小説。物書きを目指す四人の若人、紅一点のヒロインがインド移住後、かつての青春時代の仲間との再会を求めて、同窓会を企画、成功と挫折と、恋と友情、涙・笑いありのブログに初アップした感動の力作長編。
青春同窓会(長編小説)

*インドの手つかずの離島が舞台のエキゾチックな情事ロマン。
情熱の島(中編小説)

*東京のバーで繰り広げられる人間模様。酒を仲立ちにした男女の恋絵巻、不思議でスピリチュアルなラブストーリー(半自伝小説)。
デアデビル(中編小説)

*往時金沢にあった旧制高校、エリート養成の名門校・第四高等学校、通称四校(しこう)のバンカラ青春群像を描いた短編。
バンカラ四高生奇譚(短編小説)

*2012年12月の悪名高いデリーバス内強姦事件に題材をとった赤裸で生々しい実録犯罪もの。
悪夢の八時間―魔都デリーの集団強姦事件(実録短編)

*著者が二十代後半から三十代にかけて、角川書店から出されていた文芸誌「月刊カドカワ」(編集長は現幻冬舎社長の見城徹)主宰の月刊カドカワ掌編小説大賞(選者・吉行淳之介)に定期的に応募していたが、そのうちの何作か佳作を射止めた中の一編(それ以前に「朱に交われば」で月間優秀賞に輝き、活字として同誌に掲載されていたが、こちらは未発表作品)。
鮮やかな場面(月刊カドカワ掌編小説大賞佳作作品)

*二十代の頃の若書きの作品で未熟だが、ヒロインが若い頃奔放だった自分を彷彿させ、懐かしい。
片肺飛行(掌編小説)


→現時点でこれで41篇アップしたことになり、余すところ長編いくつかと、十数編の掌編のみと底が見えてきたが、レベルに達していない作品群の扱いと、未タイプの草稿をどうするかの問題がある。気持ち的には、ここらでひと句切りつけて、新しい作品を発表していきたいが。
新しい試みとして、俳句や童話にも手を染めている昨今である。


*みなさまの忌憚のないご意見・ご批評お待ちしております。
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E全集収録作品1

2018-09-12 16:25:12 | E全集(受賞作ほかの全小説作品、2017~)
一時帰国に際して、26日出港地である南のバンガロールに向けて発つので、記事が途絶えがちになる不在期間中、以下のE全集収録の小説やエッセイをお読みいただけると、幸甚である。すでにだいぶ前にお送り申し上げたものだが、再度掲げさせていただく。後日、現時点までの追加作品として、第二弾をお送りする。

読者に人気のベスト5は以下、
アラマンダの追憶
マハラジャ王宮にトリップ
再帰(カムバック)
還暦バンドの魔術
春雷

著者の一押しは、
祭のない原野へ第一部第二部

受賞作でお薦めは、
ゆきのした秘恋
虹の魔窟のブローカー
ダブルマリッジ
ジャパニーズドリーム
インド移住まで-天の配剤(エッセイ)

です。

以下、E全集収録作品の第一弾です(後日現時点までの追加作品、第二弾をお送りします)。

★未発表作品一覧(第一弾は9作品)

*インドの王宮ホテルが舞台の異色のオカルトミステリー作品。
「マハラジャ王宮にトリップ」

*六十半ばの落剥した男性主人公の再起と、同年代のグループサウンズ(ザ・タイガースがモデル)の四十二年ぶりのカムバック、再結成物語を重ね合わせた作品(音楽小説第一弾)。
「再帰(カムバック)」

*インドの有名聖地ベナレスでホテルやレストラン業に携わる三人の日本人妻間の敵対意識や友情を描いた作品。
「撫子戦争」

*著者二十代後半の雑誌取材記者時代をほぼ忠実に再現した、原点とも言うべき恋愛私小説。
「祭のない原野へ」

*17歳年齢差のある男女の修羅にも似たインド行脚譚。一部とがらりと趣を変え、主人公の男女は匿名の「女」、「男」で登場。一・二部に通底するテーマは文学で、後年インドに移住して書いていくことになる予兆が仄見える、著者の原点とも言うべき私小説。
「祭のない原野へ」第二部

*昭和の二大イケメン、ジュリーとショーケンをミックスした主人公(ミュージシャン)を造型、舞台は京都、東京、タイ、インドと変わり、歌手から求道者へ転身した主人公が、十六年ぶりに帰国し、十代のころのバンド仲間と再結成・カムバックするまでを描いた、音楽小説第二弾。
「生まれ変わったメッセンジャー」

*著者が東京の女子大生時代関わった郷里福井の同人誌と、文学を目指す若き仲間たちがモデルの、恋・友情あり、涙・笑いありの青春小説。
「春雷」

*経歴42年の日本一長命バンド、ジ・アルゴ(ジ・アルフィーがモデル)が脇役で登場する、初老の男女の再婚譚(音楽小説第三弾)。
「還暦バンドの魔術」

*ネット紙・銀座新聞ニュースに2009年11月から連載された、著者にとっては希少なミステリー作品。再公開にあたって、ネット新聞では削除されていた6章と9章を復活させ、新たな装いで生まれ変わった娯楽作品、西インドの一大ビートリゾート地・ゴアが舞台の、現実の事件がべースになった異色の強姦殺人ミステリー。
「ドラッグ天国殺人事件」


受賞小説全作品(8作品。年代順に列記、なお移住前の二受賞作は除く)

*当地プリーに伝わる奇習、デヴァダシ制度、赤子もしくは幼女時ジャガンナート寺院に引き取られ、ユニバースロード、宇宙の主であるジャガンナート神に嫁いで、一生人の男と交わらず、歌舞をささげる巫女的存在がテーマになった異色作。
「ガッドワイフ奇譚」(2010年度銀華文学賞第三次選考通過作品)

*日本女性ツーリストと八十年代のカルカッタの安宿街を闊歩するブローカーたちの友情を描いた作品。
「虹の魔窟のブローカー」(2011年度銀華文学賞奨励賞作品)

*イスラム教徒の重婚制度がテーマの、日本女性とイスラム教徒インド男性の国際結婚から第二現地妻の登場で離婚を余儀なくされるまでを描いた異色作。
「ダブルマリッジ」(2012年度やまなし文学賞最終選考作品)

*八十年代のカルカッタが舞台の、日本女性ツーリストと19歳のインド学生の日本駆け落ち譚。
「ジャパニーズ・ドリーム」(2012年度銀華文学賞佳作作品)

*男性遍歴を重ねる女主人公と、伊勢崎町の路地裏で春をひさぐ心の浄らかな街娼を対比した私小説。
「聖娼婦」(2013年度銀華文学賞佳作作品)

*著者の母がモデルの、戦前戦後の福井を舞台にした名家の男女の秘められた純愛小説。
「ゆきのした秘恋」(2013年度福井新進文学賞佳作作品)

*夫のなきがらが横たわる槙に未亡人が身を寄せてともに焼かれていく儀式サティ、インドの残虐極まりない風習、寡婦殉死制度をテーマにした作品。
「焼かれる花嫁」(2014年度銀華文学賞佳作作品)

*カクテルを空ける回数とともに会話だけで筋書きが展開する、架空の異国が舞台の新趣向の恋愛劇。
「アラマンダの追憶」(2015年度銀華文学賞佳作作品)


エッセイ受賞全作品(5作品)

「日印の狭間で」(2012年度文芸思潮エッセイ賞佳作作品)

「インド移住までー天の配剤」(2013年度文芸思潮エッセイ賞奨励賞作品)

「投稿歴三十四年─私の文学彷徨」(2014年度文芸思潮エッセイ賞佳作作品)

「22分に一件のレイプ地獄」(2015年度文芸思潮エッセイ賞佳作作品・社会批評部門)

「タラーク(離婚)、タラーク、タラーク」(2016年度文芸思潮エッセイ賞入選作品・社会批評部門)


E全集収録作品2
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イミグラントの句座(9月10日付け)

2018-09-10 15:23:10 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<9月1日>

低気圧吾も椰子もうなだれて

秋近し雨季のあがきか雨止まず

秋兆し孵化とんぼうようよと

卵断ち煮物ご飯の精進や

恒例の帰国迫りてあわただし

吾に似て息子せっかち苦笑洩れ

<9月2日>

雨止みて金星瞬く宵空や

木星や愛犬ジュピター還る星

薄紺の夕空に星明(あか)く瞬きて

<9月4日>

波音の耳に快し浜瞑想

<9月5日>

時化海の錆に濁りてベンガル湾

荒海のオリーヴグレーに濁りきて

<9月6日>

焼きそばや動画見て恋うソース味

てんこ盛り食う痩せ男不思議かな

海鳥(うみどり)の群れ飛ぶ海上秋立ちぬ

サフランに高空焼けて秋近し

鴎群れベンガル海に秋来たる

鴎舞う秋海荒れて高き空

雨季終わり秋の兆しの海景色

海景色ひと夜で変わり秋前線

夕焼けの美しき季節となり

秋の日や翳りて昏れゆく早し

<9月9日>

秋立ちぬ海澄み蒼く高き天

茜雲椰子の上空鮮やかに

風涼し薪(たきぎ)匂いて香ばし秋

涼し秋風爽やかに吹き過ぎぬ

海風に秋の香(か)混じり涼やかに

ベンガルの海青く澄み秋告げて


(熾<もゆる>)
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「北國文華」掲載の拙作、好評博す!

2018-09-07 16:34:14 | 著書関連ニュース
金沢最大の地元紙・北國新聞社(発行部数四十万部)の刊行する季刊文芸誌「北國文華」秋号(9月1日発売)に拙作が掲載中であることはすでにお伝えしたとおり。
短編小説「雪娘(スノウフェアリー)」(李耶シャンカール)はおかげさまで好評を博しており、前作(映し鑑)(昨年秋号に掲載)でお世話になった前任の編集長さんにも、うれしいことにお褒めの言葉をいただいた。

ただいま発売中の同誌秋号には、崇敬する五木寛之氏もエッセイを寄稿しており、拙ない作品ながら、大御所作家先生の目に留まったらいいなあと夢見ている。
氏の奥様が金沢出身で、作家としてデビューしたばかりのころ、金沢市小立野近辺に住まわれた経緯がおありになるのである。がゆえに、金沢への愛着はひとしお深く、前号でも、インタビュー記事に応じておられた。

北陸随一の文芸誌「北國文華」の原稿依頼には快く、応じてくださるとのこと。

私は実は、氏がその昔直木賞受賞作品を書いたとのいわくつきの純喫茶ローレンス(香林坊109ビルの裏)を訪ねたことがあり、まさに氏がお座りになったその席(革がよじれてかなりよれよれになっていた)に腰掛けて創作の神様が降りますようにとお祈りしたことがあるのだ(こちらで写真をチェックできます)。

なんにしても、末席ながら、大御所作家先生のエッセイが掲載された文芸誌に同席できるというのは光栄だ。

石川にお住まいの皆さん、近隣の書店や図書館で立ち読みしてくださいませ。
その他の北陸地方、福井や富山の図書館にももしかして、置いてあるかもしれない。
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