夕刻近くになって、停電、パソコンの画面から離れ、二階に上がると、窓外は薄暗く、不穏な空気が立ち込めていた。
嵐の前触れである。
案の定、寸刻後に雨風が吹き荒れ、ものすごい勢いで雷鳴が轟きだした。
まもなく地を叩きつけるような土砂降りの雨が到来、ガラス窓越しに見る外は驟雨で煙っており、強風に吹き飛ばされた雨が霧のように空中を漂っていた。
椰子樹は深海のいそぎんちゃくのように身もだえ、空がぴかりと真っ二つに割れた。
明るいピンクがかった亀裂が何度も、暗い雨空を縦一直線に走り、天地を割るようなおどろどろしい雷鳴が轟く。
パソコンのコンセントを抜かなくっちゃと思っていたら、昼寝中の夫がのそりと起きだしてきたので、せついてお願いした。
ふっと、郷里の友人に、雷が来たら、コンセントも抜くように言われたことを思い出したのである。
たっぷり一時間半後、雷雨が止んで電気が復旧、すぐコンピューターの電源をつけたが、大丈夫だった。
ほっと一息。
雨量が充分でなく、日照りが心配されていただけに、今日の雨でお百姓さんはほっとしたことろう。
いよいよ本格雨季に突入、だ。
雨後のぬかるみを避けて浜には出なかったが、昨夜雲を割って顔を覗かせた半月より太い月が、波打ち際に反映されてぼうっと白くおぼろに霞む様を楽しんだので、満足だ。
波頭も月光にちらちら白く閃いたっけ。
原稿はあと三分の一余すのみ、月曜朝までに粗方出版社に送る予定だ。
脱稿したら、白ワインで乾杯するぞ!
嵐の前触れである。
案の定、寸刻後に雨風が吹き荒れ、ものすごい勢いで雷鳴が轟きだした。
まもなく地を叩きつけるような土砂降りの雨が到来、ガラス窓越しに見る外は驟雨で煙っており、強風に吹き飛ばされた雨が霧のように空中を漂っていた。
椰子樹は深海のいそぎんちゃくのように身もだえ、空がぴかりと真っ二つに割れた。
明るいピンクがかった亀裂が何度も、暗い雨空を縦一直線に走り、天地を割るようなおどろどろしい雷鳴が轟く。
パソコンのコンセントを抜かなくっちゃと思っていたら、昼寝中の夫がのそりと起きだしてきたので、せついてお願いした。
ふっと、郷里の友人に、雷が来たら、コンセントも抜くように言われたことを思い出したのである。
たっぷり一時間半後、雷雨が止んで電気が復旧、すぐコンピューターの電源をつけたが、大丈夫だった。
ほっと一息。
雨量が充分でなく、日照りが心配されていただけに、今日の雨でお百姓さんはほっとしたことろう。
いよいよ本格雨季に突入、だ。
雨後のぬかるみを避けて浜には出なかったが、昨夜雲を割って顔を覗かせた半月より太い月が、波打ち際に反映されてぼうっと白くおぼろに霞む様を楽しんだので、満足だ。
波頭も月光にちらちら白く閃いたっけ。
原稿はあと三分の一余すのみ、月曜朝までに粗方出版社に送る予定だ。
脱稿したら、白ワインで乾杯するぞ!