インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

イミグラントの句座(12月10-13日、金沢、富山県上市・日石寺と不動の湯)

2019-01-16 19:15:20 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
12月10日

白山や遠望かない吉兆や

橋上に仰ぐ山肌一点白

黒き峰雪渓の銀箔に貼りつき

冬山や黒き峰肌雪の箔

犀川の野枯れてベージュ冬の景

冬桜墨にもやいて寒景色

橋上の景色がらりと冬模様

橋上の仰ぐ山川冬化粧

山白く河原の枯れて冬衣装

12月13日

枯れもみじ石段埋めて茶毛氈

十一面の観音拝む尊きや

風花の宙にちらつき初雪や

暖かき室内籠もり雪愛でて

暖房の内と隔てる雪世界

初雪や鍋に温(ぬく)まる晩餐や

初雪や鍋をすすりて身温まる

寒籠もり外に出るのも億劫に

初雪や銀花乱舞す宙空に

(12月10日、毎度参拝しておなじみになった富山県の大岩不動へ。香林坊から北鉄バスで一時間ほどで富山駅、そこから富山電鉄で上市駅まで三十分、コミュニティバスで15分後大岩山日石寺へ。意外に知られていない穴場的スポットで、眼病にごりやくのある聖水が湧き出ており、我が目の守護神となった感あり。大岩から掘り出した不動明王像は一見の価値あり。小山を擁した寺の敷地は広大で、本堂裏から山道を登っていくと古びた三重塔があり、そこを過ぎてさらに八十八箇所を模した霊場があったりするほか、12支滝、6支滝、十一面観音像が外に立つ観音堂、延命地蔵堂、愛染堂、岩洞の厄除け神、鯉の泳ぐ池、夫婦岩、岩間に渓流のピクニックスポットと、見所もたくさん、全部周るのに三時間は見積もっておきたい。丹塗りの鉄の手すりの石段を百段上がって本堂へ、毎度の参拝コースも行くたび新発見ありで、楽しい。
歩いて十五分ほどのところに入湯料420円の不動の湯があり、ここも穴場。露天の岩風呂がすばらしく、BGMは洒落たジャズ、何度行っても季節ごとの風流が楽しめ、極楽。コミュニティバスの本数が少なく、金沢を十一時のバスで発って現地に午後三時過ぎに着くと<晴れていれば、道中車窓から麗しい立山連峰が仰げる>、たっぷり四時間もあるのだが、時間つぶしに困らない。余談だが、片目を失明した棟方志功も参拝したようで、大岩不動の版画絵が総湯ロビーの壁ににかかっている。)

冬晴れに立山の白き峰露わに

純白の連峰麗し立山や

白山も立山も拝めてラッキーや

間白き霊峰の気高さに打たれて

霊峰の気高き雄姿純白や

雪峰の真白き連ね神々し

立山の真白き連峰そびえ立ち

立山や白き稜線蒼穹に

大岩の摩崖神ありがたや

十一面の観音像髭ありて

観音は男や女や髭ありて

藤根元聖水湧き出(い)ずボトル詰め

その昔藤水で洗いし盲(めしい)目開きに

眼病の効験あらたか藤聖水

不動の湯ジャズの流れてムードよし

ライトアップに不動明王岩風呂や

露天風呂岩間に沈みぬる湯沸き

不動の湯樹氷ライト仰ぎ見極楽

不動の湯行灯ゆらりと湯に流れ

竹垣に囲まれし湯船にジャズ


(熾=もゆる)
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イミグラントの句座(12月4-9日、金沢)

2019-01-14 18:11:48 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
12月4日

(4日14時、県立音楽堂での恒例の芸妓の舞を1000円で鑑賞<要電話予約、定員三十名>、邦楽ホールの二階の和室でお引きずりの芸妓さん二人が、三味と小唄の粋なお姐さん方の伴奏により優雅に舞う様を堪能、太鼓叩きでは指名されて参加、その後のじゃんけん遊び<負けたほうが右に旋回>といい、楽しかった。その夜、話題の洋画<ボヘミアン・ラプソディ>を観る)

三線の音色に合わせ芸妓舞

東茶屋きれいどころの舞の華

芸妓舞加賀友禅翻し

日本髪かんざしきらり華やかや

力こめどどんと太鼓座敷遊び

じゃんけんの座敷遊びに笑い洩れ

姐さんの帯と着物の粋合わせ

バチ弾く手つき鮮やか粋なりや

誘われて太鼓打ちみる拙きや

ラプソディクイーン名曲酔い痴れて

ボーカルはインド出身驚きや

頂点を極めしスターの孤独かな

ラッパー子と重ね合わせ感無量

12月5日

(5日14時、金沢駅前の県立音楽堂での恒例演奏会、OEK=オーケストラアンサンブル金沢の外人楽団員二名による<おしゃべりクラシック>を地階の交流ホールで、チケット代五百円で鑑賞)

チェロの音(ね)耳に心地よく美演奏

バス低くチェロに重なり名演や

チェロ奏者中国人バスはトルコ人

チェロの音のバイオリンより吾に向き

12月8日

初あられざくざく踏みて家路急(せ)く

木枯らしやマフラー巻いて顔埋ずめ

バス窓にあられ当たりてぱらぱらと

冬冷えの裸木目立つ街中や

葉落ちて黒木目立ちぬ街中に

葉落ちて枝寒々と冬空に

冬空や黒い木立の骸骨や

秋衣装はらり脱ぎ捨て冬支度

錦衣装つとに色褪せ玄冬に

12月9日

(8日15時、片町の室生犀星記念館で、掌編<琴>の無料朗読会に出席した後、18時からの県立音楽堂での邦楽ホールで催された金沢大学の学生らによる無料の尺八演奏会を鑑賞して)

オレンジの木立ち尚燃ゆガラス窓

せせらぎを配した庭の涼しげや

瀟洒や犀星本の装丁展示

朗読のハーモニカ伴奏始まりて

ハーモニカきんきんうるさいと朗読す

奏者の心根いかによく受諾

邦楽の夕べ初雪舞いて寒(かん)

邦楽の琴三味尺八風流や

学生奏者振袖袴で華麗かな

上級奏者さすがと感に入り

寒暖の差烈し何着ると迷い

初雪や四枚重ね着老いし吾

雪国生まれ冬も素足はいずこ

大寒やマスクと厚着重装備

着膨れも構っておられぬ大寒や

大寒や身すくませ家路急ぎて

冬冷えの強風すさび身縮まる

裸木と枯葉の山の冬景色


(熾=もゆる)
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フレディ・マーキュリーの名ソング

2019-01-12 20:49:57 | ラッパー子息・音楽ほか芸能
日本から帰国して三週間、やれ大掃除だ、書き物だと、なにかとあわただしかった。今回は二ヶ月半と短期の滞在だったので、インドに戻ってもすんなり入り込めた。日本滞在が長くなると、現地に再順応するのに時間がかかるのだ。前回は半年も滞在したので、二ヶ月くらいは現地に順応できず往生した。ちょうど酷暑季だったこともあろう。ごみが多い、ほこりっぽい、信号がないので渡りにくいとか、人と車と牛と建築資材がごっちゃになって歩道がないのがいやだとか、不満たらたら、二ヶ月もかかって<郷に入っては郷に従え>に気づき、一気に楽になった。

年二度日印行き来していると言うと、うらやましがられることが多いが、本人は結構大変なんである。年で移動もきついし、気持ちの切り替えが難しい。
それでも、日本にベースを持てたのは恵まれていると思う。
で、行ったりきたりを今のところは楽しんでいるわけだが。

今回はブログを長期休筆したので、たまりにたまった俳句を投稿するのが大変、なんとか去年の十一月末まで了、先が見えてきたが、こんなことならさぼらずそのつど送っておくんだったと後悔。

でも、金沢ではもっぱらインプット、ほとんど毎日出歩いていたし、PCデトックスのつもりでもいるので、画面をにらむのは最小限、とにかくインドの定住地が何もない田舎町なので、目いっぱい出かけてエンジョイする。というわけで、金沢を大満喫したが、<ボヘミアンラプソディ>を観てクイーンにはまっている昨今、故フレディ・マーキュリーの割と知られてない歌で、とても胸を打つ名ソングを最近ユーチューブで見つけたので、ご紹介したい。
Freddie Mercury - In My Defence - New Video

いまさらと思うが、映画の題名になったあまりにも有名な、クイーンのオペラロックもご紹介しておく。
Queen - Bohemian Rhapsody (Official Video)

*視聴回数八億近くってすごいな。フレディ自身はスターよりも、レジェンドでありたいと生前言っていたが、その通りになったな。すべてを手に入れたけど、世界で一番寂しい男だとも洩らしていて、彼の底なしの孤独が身に染む。映画でも、そこはよく描かれていた。
俳句投稿が一段落し、日本に送信する小説も脱稿したら、フレディ・マーキュリー論を試みたい。
日本ではまだ上映中だろうか、ゴールデングローブ賞に輝いたオーサムムービーなので、絶対絶対お見逃しなく! 最後の二十分だかのライヴシーンは圧巻、万札払って日本のミュージシャンの本物のライヴ観るより、ずっといい。シニア料金1100円で観れたので、めっけものだった。願うことなら、もう一回観たい!!!
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イミグラントの句座(11月28日、金沢)

2019-01-12 20:17:15 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
11月28日」

(金沢駅から歩いて十五分の真宗大谷派・報恩寺での大根焚きに参加して)

親鸞忌ゆず大根振る舞い寺

大根にゆずの香(か)の染み入りて

大根のよく煮え口中ほろりと

ありがたきお経の唱え座して聴く

純金の燦爛と仏前拝みて経聴く

ルドラクシャ(注.菩提樹の実の首飾りでシヴァ神の涙粒といわれる邪気を祓うお守り)数珠代わりに焼香す

村人に大根振舞われ親鸞や

村人の親切に心身ぬくもりて

すすき穂で帰命尽十方無碍光如来と
(注,帰命尽十方無碍光如来<きみょうじんじっぽうむげこうにょらい>とは阿弥陀仏の徳をあらわす名で、天親<てんじん>菩薩の『浄土論』に示されている。智慧の光をもって十方世界を照らして、さわりなく衆生を救いたもう如来という意)

故事因み報恩講の通称大根焚き

大根焚き京の冬の風物詩

大根焚き中風封じ病気平癒のご利益(りやく)

昆布と薄じょうゆで煮込んだ源助大根

ゆず味噌の煮大根によく合いて

ゆずの蜂蜜ジュースもおまけ付き

注釈/報恩講「大根焚」について
鎌倉時代の建長4年(1252年)、浄土真宗の開祖である親鸞聖人が愛宕山中の月輪寺に師である法然上人の遺跡を訪ねた帰りに了徳寺を訪れ、村人たちに教えを説いた。その教えに感銘を受けた村人たちがお礼に塩炊きの大根を馳走し、親鸞聖人はそのもてなしに応え、すすきの穂の束を筆代わりとして、鍋の残り煤で「帰命尽十方無碍光如来(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)」という十字の名号を書いてお礼として残された。この故事に因んで行われる報恩講の通称が「大根焚」になる。


<熾=もゆる>
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イミグラントの句座(11月27日、山中温泉、那谷寺、ゆのくにの森)

2019-01-11 20:37:30 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
11月26日

(加賀温泉郷のひとつ、山中温泉へ。加賀温泉駅から千円で乗り放題バスが出ていて、山川があり周辺の景観が美しい山中温泉で目いっぱい観光した後総湯のプールのような巨大な湯船でカラスの行水、紅葉の名所・那谷<なた>寺に向かい、ゆのくにの森で締めくくり、また駅に戻ったが、千円の元はしっかりとった)

<山中温泉>

綾取りのデザイン橋面白や

山中やはらはらと緋のもみじ雨

紅もみじこおろぎ橋にしだれ降る

天仰ぎ緋の星満天華麗なる

もみじ雨頭上に降りてまだら染め

川床の畳に座せば目下(めした)は瀬

橋渡り真紅に染まるもみじ路(みち)

金もみじ身まできらきら染まりゆく

苔むす岩にもみじ貼りつき型染めや

苔むす石段緋金臙脂の星型や

渓流の丸石当たり白飛沫

清流や青磁の水にもみじ影

山中や総湯はプールごと深く広く

男湯の伝統なき女湯の無粋

鶴仙の渓流沿いに歩楽し

ホテル街川を見下ろす温泉や

洗われて丸石敷き積む川原かな

生垣に絡まるもみじ金平糖

銀杏のしとど頭上に降りて金髪や

秋色に錦織り成す祝祭や

秋色に染まる葉群の精彩や

真紅の葉目射る鮮やか吸い込まれ

秋詠う慶び止まず色氾濫

黄金の焔(ほむら)噴き上ぐ銀杏木(ぼく)

<那谷寺>

那谷寺や奇岩そそりて丹の鳥居

那谷寺や野生宿す自然庭

丹塗りの本堂十一面観音像

菊の湯や芭蕉絶賛長寿の利

白山や気高き雄姿一瞥す

霊山の純白山容ちらり見え

白山のちらりと見ゆる吉兆や

霊山の真白き雄姿ありがたや

(ゆのくにの森)

友禅展示館の外で色布(いろぬの)流し

友禅やせせらぎ染めて鮮やかに

友禅の色鮮やかに川流し

時間切れ総金箔の間逃す

テーマごと民家展示盛りだくさん


(熾=もゆる)
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イミグラントの句座(11月21日、金沢)

2019-01-10 18:35:23 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
11月21日

夜窓から満月仰ぐ晩秋や

夜窓に立ちて名月仰ぐ秋

窓辺佇ち仰げば満月や頭頂に

冬近し羽織る衣服の厚着なり

冬間近ブーツの踵踏む枯葉

北風の強く吹きおり冬間近

木枯らしにマフラー寄せて暖を取る

(20日、金沢駅前近くのリファーレ二階・金沢国際交流財団の主催する<アンデスの夕べ>に参加して)

ボリビアの楽器に衣装カラフルや

ボリビアの弦楽器チャランゴウクレレ似

ボリビアのエケコ人形願い叶うとや

絵葉書のウユニ塩湖水鏡映す蒼穹や

おなじみの<コンドルは飛んでいく>はボリビア民謡や

三角帽のてっぺん左に倒せば既婚とや

ハーフ娘民族衣装目も綾な可憐さよ

11月22日
(七ヶ月後の眼科再診を、なんとかパスして安堵)

我が両目奇跡の視力保つとや

再診を無事パスして一息や

うれしくて服を購うご褒美や

検査パス心ははやインド飛び

(郊外の病院からバスで繁華街の香林坊に出て、お気に入りのサイゼリヤでランチ、窓際の席に座って食後のドリンクバーで一息ついているとき、眼下の街路のケヤキ並木の薄黄色い落ち葉が強風にあおられてくるくる舞い上がり、四階の私が座している窓ガラスにぶつかる様に見とれる。重い銀杏の葉と違ってさらさらと軽いせいか天頂高く舞い上がり、まるで蝶か鳥のように見える。遠くで群れ飛ぶ様は湧きあがるこうもり群にも見え、あまりの不思議な現象につくづく見とれてしまった。事後いくつも句ができた)

サイゼリア海老たらこドリアしょっぱすぎ

黄葉(こうよう)の天空に舞う黄蝶ごと

強風にあおられ落ち葉くるくると

天高く舞う黄葉(こうよう)や鳥紛い

天に舞う黄葉(きば)の乱舞こうもり似

こんじき葉風に乗りふわりどこまでも

こんじき葉宙空乱舞風遊び

こがね葉の風に翻弄天高く

面白うて哀しき落ち葉の風遊び

眺めて飽かず落ち葉と風の戯れや

くるくるふわふわ自在落ち葉鳥

舞う黄葉(きば)のどこまで上がる天頂へ

ケヤキ葉の旋回して窓に当たり

こがね葉の風と戯れ金鵄かな

薄黄葉(うすきば)の風に流れてこがね蝶

天空に巻き上げられた金葉舞

風に乗り舞い上がる黄葉(きば(珍ら鳥

空中に舞う葉軽く地に落つる重し

金色の銀杏絨毯踏む楽や

こんじきの舗道踏み往く秋の楽

ブーツ底くしゃりと鳴りて落ち葉路(みち)

街中にクリスマスツリー目立つ冬

師走近しイルミネーションきらびやか

冬季来て木々のライトの華やぐ街

夜闇に銀杏並木の金ドレス

冬闇に樹氷ライト銀彩に

クラシック耳にペン走る朝一句

仏花(ほとけばな)求めてさまよい花泥棒

高台に咲く薄紫の野菊摘み

石垣の隙に覗く紫苑かな

冬の魔の襲い来たりて初雪や

ふわふわのマントに埋もれ暖を取る

暖房に窓曇り外は雪篭城や

ぬくぬくと毛布くるまり起きがたし

冬の朝毛布のぬくみ離れがたし

黄葉(きば)落ちて裸木目立つ冬の路(みち)

こんじきの銀杏が染める舗道かな

晩秋や銀杏散り敷く金の路

桜樹の墨にくすみて秋閉じる

街景色カラフルからモノクロへ

落ち葉降る雨のごと頭上注ぎ

はらはらと銀杏雨降るこんじきに

一会(いちえ)の景目に焼き付けん美一幅

胸に酸っぱきもの迫り上げて

口舌に酸味残りて食細し

四十キロ割った体重驚く吾

三十七キロ激やせに驚きて

膨満の腹抱え欠食児童ごと

冬曇り陽射しの覗くありがたき

冬さなかしんと音せずみな籠もり

豆あんか膝下(しっか)に置きて暖を取り

日印の行き来気持ち切り替え難(かた)し

健診をパスして心ははや帰り支度

胃炎にて美酒通らず楽しみ減

新猪口は仏様への水代わり


<熾=もゆる>
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イミグラントの句座(11月11-16日、金沢、羽咋)

2019-01-07 16:17:40 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
11月6日
(日本三大名園のひとつ、金沢市内にある兼六園の恒例ライトアップ、秋の巻・無料開放に参加)

行灯に浮かぶもみじの艶めきや

紅もみじ灯に浮き上がり妖しさや

ライトアップ雪吊り松の幻想や

雪吊りの松にもみじや翠紅(みどりべに)

秋の葉の紅黄橙鮮やかや

松にもみじ銀杏の秋乱舞

紅葉のライトアップは飽きがたし

11月16日

秋月や瑠璃の夜空に嫣然と

秋月や半顔明(あか)くLEDより

秋月やLEDしのぐ明るさや

名月や澄んだ藍空穿つ明(あか)

神明のけやき千歳(ちとせ)老い知らず

上弦の月の滴る寒空や


(金沢から電車で一時間ほどの羽咋にあるコスモアイル、月面探査機や月面着陸したアポロ船の一部が展示されているほか、UFOの目撃写真や目撃談ノートのある博物館に出向いて)

行くや否や目覚ましオンオフ寒き朝

UFOの羽咋来たりて空仰ぐ

能登半島UFO目撃談多し

点滅の光目撃UFOや

円盤に似せた館のユニークや

館長は矢追UFO専門家

宇宙人マスコット突如襲来も

UFOの目撃写真釘付けや

UFOや目撃ノート耽読や

北陸の目撃多し福井まで

眉唾か錯覚か真実か未確認飛行物体

UFOや羽咋名物観光目玉

背後から宇宙人キャラぬうっと

楽しきやコスモアイル羽咋ツアー

(コスモアイルを見学した後、駅前から出ているコミュニティバスで千里浜ドライヴウエイ、日本で唯一の車が砂浜を走れるようになっている渚ドライヴウエイまで)

千里浜や走る車の向こう側

千里浜に陽落ち色づく汀かな

砂浜を我が物顔に往く車

美しき白砂にタイヤ跡無残

千里浜はベンガルに似て懐かしき

道の駅有機野菜が売られおり

砂造型恵比寿様賽銭漬け

恵比寿様の砂彫刻神格化

磯風の松林渡る秋の海

松林渡る磯風秋の香(か)や

旅重ね楽しさの裏の疲れかな

旅癖の抜けぬ老いた今も旅仕度

張り切りて疲れも楽し旅三昧

旅の空よく歩き見て疲れよし

枯れ葉舞う晩秋曇り空


(熾=もゆる)
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色詠(いろうた)<1月6日>

2019-01-06 19:56:27 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
1月6日(甘美な情夢から目覚め、色詠発句)

情夢見て色詠(いろうた)したためん発句

過去の男(ひと)夢に現れ同衾や

封印の恋情露わ夢の中

抱きついて熱情告白生々し

熱烈な告白夢今頃本音

抑圧の情愛放つ夢さなか

昔男(むかしびと)何故今頃夢出(い)ずる

外泊や弁明いかに焦る夢

夫への弁明いかに外泊夢(がいはくむ)

夫にいかに弁明と情人(いろ)に訊く

夢不倫罪にならずや何度でも

情事夜(じょうじや)の夢でよかった覚め安堵

顔だけは若いまま老い三十年(みそとせ)後

若きままで三十年後夢逢瀬

髪黒き吾もそなたも夢一夜

夢の中男に問うて子のことを

一物を摑みて退けられ夢布団

願望の現われし夢覚め生々し

甘美なる情夢目覚めて惜しむや

目覚めても夢の触れ合い生々し

妄想は甘美や夢に出ずる男(ひと)


(敬愛するFに寄せて)

ヴァレンタイン早想い馳せEカード

インドゆえチョコは贈れずヴァーチャルか

美人妻持つ男(ひと)贈る敬チョコ

敬愛のチョコなら許されし自己解釈

吾よりも二歳年上美衰えぬ女(ひと)

六十(むとせ)過ぎ美貌変わらず叶わぬ女(ひと)

妄想は煩悩と知っても楽しや

純愛に美化しわくわく年がいなく

俳句にも色詠みありてよかりきや

句に詠(うた)う恋は老いらく歌と違い

邪道と花鳥諷詠派に叱られそう


(熾=もゆる)
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イミグタントの句座(11月4日、白山市白峰温泉)

2019-01-05 16:04:20 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
11月4日
(北鉄バスの運行する観光バス<ぶらり白峰特急>に参加、3200円+砂防科学館と白山を少し上に登った百万貫の岩見学ガイド代500円で、期待してなかったわりにはお得、温泉も紅葉を見ながらの露天風呂<総湯、バス客のみの100円割引あり>を満喫、ちょうど日曜で広場ではで店のイベントなども開催され、土地の名産・搗きたてのとち餅の振る舞いまであり、日帰りツアーは超楽しかった)

手取り川青磁の清流飛沫(しぶき)白

水色の三連弧橋川上に

清流や橋は水色山錦

手取り川清流に丸石白飛沫

手取り川白山源の清き冷たき

霊峰やふもとの川も清らなる

手取り川丸石弾き水の真白き
(途上の休憩所は手取り川を眼下に見下ろす手取り川パーク内、トイレに行くついで川まで下りて美景堪能)

手取りダムたまり湖(うみ)青磁色

黄葉(こうよう)の目に眩し白山連峰

秋山の随所に金箔ちりばめて

秋山の緋混じり金箔麗わしや

秋山の巧みな綾織目奪われ

萌え残る翠も風流秋峰や

杉間越し枯れ稲田縁取るもみじ

杉間越し金の稲田に赤もみじ

トンネルをいくつも抜けて秋峰へ

トンネルを抜けるたび緋金感嘆

小雨濡れ山の錦も艶やかや

秋色の錦まといて麗山や

山錦雲の薄布(うすぎぬ)まつわりて

山肌は金茶翠まれ緋の綾

山頂に雲のベールや神秘的

霊峰や薄雲まとい含羞みて

薄雲のベールで顔隠し峰や

秋色におしゃれの山やベール付け

秋山や錦衣装まといてすまし顔

錦峰ベール頭に貴婦人や

秋色に着飾る山の厚化粧

秋衣装絢爛ドレスアップのレディ山

錦山気取りて雲のベールで覆い

霊峰は霧雨隠れ口惜しや

山肌の錦模様の雨濡れや

霧雨に濡れる山肌錦艶

大岩の流れて来たる間近まで

洪水で転落いわれの巨岩まで

百万貫巨岩落下の現地にて

濡れ岩を飛び伝いに百万貫

洪水に巨岩転がり落つ謂

こがね際立つ白峰の秋

黄葉の殊に美し白峰や

臙脂から金のグラデもみじ狩り

林西寺大銀杏金に燃え立ちて

白峰や美肌の湯皮膚つるつるに

露天の湯檜風呂からもみじの贅

露天風呂緋もみじ金いちょう目の保養

露天の湯目下は川やもみじ越し

露天の湯耳に清流目に紅葉(もみじ)

搗きたてのとち餅振る舞い嬉しや

色づいた山に囲まれ民家群

山間のコンビニなき僻地村

焦げ茶と白の古民家保存地区

郵便局古民家再生ステンドグラスのモダン

白峰の美景忘れじと目に焼きつけ


(熾=もゆる)
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イミグラントの句座(11月1-3日、金沢)

2019-01-05 13:49:15 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
11月1日
(マンションから歩二十分の本多の森付近は美術館や博物館、能楽堂などのカルチャー施設のたまり場、緑に囲まれた散策にもってこいの場所で、折柄紅葉を愛でつつ、音楽会や絵画鑑賞に)

楓樹や緋染め衣装のあだなるや

くれないの楓並木雨下鮮やか

秋熟れて煉瓦ミュージアム紅林(べにばやし)

(県立美術館の脇にある広坂別館で弦楽器二重奏のミニコンサートに参加して)

秋雨や濡れもみじ踏み音楽会

洋館でミニコンサートヴィオロンや

秋午(ひる)の艶なる音色弦楽器

弦を引く澄んだ音色こぼれ落ち

美術館くれない一色森の中

秋深し真紅の楓に身染まり

街の色染め変えられし錦秋

秋雨や濡れる錦の石畳

紅金の落ち葉彩る舗道や

紅黄染めブーツで踏むも楽しけり

秋に染む街歩む楽しや

錦雨目を洗われる秋麗や

石畳紅金紋に箔伸され

秋時雨肩先冷えてショール巻き

秋時雨止みまた降りて町寂し

鮮やかに錦浮き上ぐ秋雨に

しとしととそぼ降る長雨侘しや

11月2日

(室生犀星の好んだ散歩道、わがマンションから歩15分の桜橋を渡り、ジグザグの坂を登っていく、通称W坂)

W坂オレンジ林秋の河岸(かし)

台風の当たり年ゆえか紅葉早し

桜もみじオレンジからはや茶枯れて

黄落に純金箔の石段や

銀杏のこんじきドレスクイーンかな

紅楓目の覚めるごと緋燃え立つ

11月3日
(金沢城公園の敷地内、城内に引かれた辰巳用水を水源とする池泉回遊式の大名庭園・玉泉院丸庭園の無料ライトアップを楽しむ)

七彩のライトアップに玉泉院

ライトショーロックBGMでムード昂まり

七色の点滅す名庭ロック漬け

代々の藩主愛でし庭ロック宴

永眠の藩主も目覚めて現代ロック


(熾=もゆる)
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