インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

山車祭閉幕

2010-07-27 03:28:49 | カルチャー(祭)・アート・本
当地プリー名物山車祭(ラト・ヤートラ)が終了した。
メインテンプル、ジャガンナート寺院から信徒に引かれて三キロ先の誕生寺院、
グンディチャテンプルに繰り出し、九日間生誕地で静養していた三神が帰社祭で
21日戻った後、華麗な金の冠ら宝飾品で飾られる儀式を過ぎて、先日メインテン
プルの至聖所に担ぎこまれたのである。
主神のユミバースロード、ジャガンナート様と、兄神バラバドラー、妹神スバド
ラーはそれぞれ祀られていた山車から、信徒に担がれ、ジャガンナート寺院奥へ
と運ばれていった。

                 

この儀式で特筆すべきは、ジャガンナート神と、妻のラクシミー神の口げんか。
妻は、夫が11日間も不在にしたことを怒り、夫婦の間で激しいいさかいが繰り広
げられるのである。もっとも偶像に口は利けないから、ポンダと呼ばれる僧正が
代わりに喧嘩劇を演出するのだ。

一時代前は、ジャガンナート神と結婚した人間のガッドワイフ、神妻(ローカル
名デヴダシス)といわれる女性がいたため、この儀式は彼女と、神様の偶像代わ
りの大僧正の間で取り交わされる口げんかとして演じられたが、今はものいわぬ
神様夫婦同士なので、僧正二人が代役の口論、寺院内に高らかな笑い声が響き渡
る楽しい儀式だ。

         


ジャガンナート様はっ結局、ロショゴラといわれるベンガル特産の甘ったるいミ
ルク菓子で妻の機嫌を取り結び、一件落着。
この儀式のための甘菓子が素焼きのつぼ入りで、ラクシュミー妻神の前に供され
る。さすがの神様も、恐妻家で、気の強い奥さんの前では片なしである。

本日バザールに出たが、夜なので、暗いし遠目にしているので、山車三台はよく
見えなかった。
あとひと月くらいはバザールに野ざらしにされるので、また見る機会もあるだろ
う。
その後は惜しげもなく、取り壊しである。
毎年神木を何トンもオーダーして代々の大工たちが新車造りにいそしむのだ。

何はともあれ、恒例のカーフェスティバルが幕を閉じようとしている。

                                   
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息子とショッピング

2010-07-27 03:11:07 | 私・家族・我が安宿
今日は雨がやんだので、南インドのIT都市バンガロールでコンピューター専攻
中の息子(21歳)が帰郷中でもあることだし、ショッピングに繰り出した。
Tシャツとジーンズがほしいというので、小さな町中六、七軒めぐってジーンズ
二着、Tシャツ一枚、父にもついでにTシャツ二枚を購入、インフレのインドだけ
に、衣類は高く、しめて2400ルピー、日本円にして五千円ほど散財した。
日本に比べると物価は7-8分の一のインドだが、デフレの日本でジーンズが千
円以下で買えるのに比べると、高級品。70%ディスカウントでも、一本2000円近
くもした。おお高いとぼやきつつも、たまの帰郷なのでこれくらいはサービスだ。

                                       

父のTシャツ二枚は日本円にして800円以下だったが、息子のはリーボックという
ブランド物なので、1200円もした。おしゃれで高級品嗜好、デザインにうるさい
のである。

でも、ジーンズが今回はお気に入りのデザインが見つかったようで、ご本人は大
満足。
引っ張りまわされた日本人母も、うれしそうな息子の顔を見てほっと一息。

カジュアルシャツもほしいとのことで、父のジーンズともども、改めて出直すつ
もりだ。

一人息子なので、つい甘くなってしまう。
それにしても、わが日印混血息子サミールは衣装道楽だ。
ちなみに、混血だからか、わが息子は日本の親族にはハンサムと大評判である。
親の欲目かもしれないが、母の私が見ても美男子と思う。

ハハハ、親ばか息子自慢、ご容赦いただきたい。

                        
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プリー名物山車祭

2010-07-25 02:49:35 | 宗教・儀式
昨日から低気圧が発達して、今日はどしゃ降り。
息子とショッピングに出る予定が、悪天候で狂った。

                           

しかし、オリッサ州は雨量が少なく日照り状態だったので、お百姓さんは喜んで
いるだろう。

一方、今年の山車祭は21日帰社祭が催され、幕を閉じようとしている。
メインテンプル、ジャガンナート寺院前に停車した華麗な山車三台に祀られた
神々を拝まんと今なお人が繰り出しているが、終了間近。
今日お天気がよかったら、ついでに見学してこようと思ったのに残念。
熱心な信徒たちは傘を差して、あるいは雨にぬれるのもいとわず、集っている光
景がローカル放送の画面に映し出された。

帰社祭のあとは、スナ(金)ヤトラ(祭り)といって、主神のジャガンナート様、
バラバドラー兄神、スバドラー妹神がめくるめく黄金の装飾を施されるので、本
祭に劣らず人が繰り出すのだ。大きな金の冠をつけた巨大な神様の偶像は、目も
綾だ。
異教徒は拝めないのが残念。

                     
              
木製の偶像とはいえ、人間の天子様同様に厚遇され、食事も一日6回54種もの
贅沢な馳走が供される。お慰めのための歌舞も披露されるし、お祭りごとに衣装
も取り替えられる。

今回のお祭りに先立つこと、三神は香油ハーヴ入りの水桶百八杯を浴びるスナナ
(沐浴)祭で、熱を出し九日間お籠もり、この間信者の法会はかなわず、静養に
生誕寺院、叔母さんのグンディチャテンプルにお出かけになるという設定で、メ
インテンプルから山車に乗って三キロ離れた叔母寺院に引いていかれるのである。
神様が寺外にお出ましになって、一般大衆がお目どおりかなう年に一度の機会で、
祝福を請うて百万余の大群衆が詰め掛ける。

ジャガンナート様は宇宙の主と呼ばれ、カースト、信条の別なく、平等に全民に
恩恵を垂れる。

熱を出して寝込んで静養に生地に帰郷するというのはまさしく、人間そのものを
思わせ、ほほえましい。

           

わが安宿ラブ&ライフも、たくさんの巡礼旅行者であふれかえった。

ジャイ・ジャガンナート(ジャガンナート神万歳)!


ノート
寺院に入ることも法会も、山車に祀られた神様へのお参りもかなわぬ異教徒の私
だが、仏陀の一化身でもあるという平等主義を標榜する神様には親近感を覚える。
ちなみに手足のない真っ黒のご神体にでっかいまん丸目のジャガンナート様は南
洋の土人といった趣のユーモラスな風采だ。
原住民にあがめられていた土着神がその由来と言われるせいかもしれない。
ヒンドゥ教のクリシュナ神の化身でもあるので、ロシア人信者の多いイスコン協
会も、このお祭りには熱狂的、自前の小さな山車を作って浮かれ騒ぐ。

                               
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浜の快風

2010-07-19 02:25:48 | 私・家族・我が安宿
ここ数日ネットが超のろで、OS入れ替えたせいかなといぶかっていたが、息子に
聞くと昼間は大丈夫というので、様子を窺っていたらやっと今日スピーディーに
なった。といっても、インドのこと、日本に比べれば、のろいが。超のろだと、
ページが出るまでに十数分かかってしまい、いらいらするし、下手すると、メー
ルの最中で断絶してせっかく書いたものがパーになるので、早々に中止すること
にしている。私はパソコンに触るのは早くて夜の八時以降なので、時間帯にも問
題があるのかもしれない。

              

パソコン故障中は、久々に洋画を鑑賞した。
日に二、三時間はパソコンに費やしていたので、その分ゆとりができ、本当に久
しぶりに洋画を観れた。

スタームービー・チャンネルは今ジェームズ・ボンド特集(往年から現在まで)
をやっているので、最新版「Quantum of Solace」(慰めの報酬)を堪能した。
ボンド映画は文句なしに楽しめる。酷暑期冷房のないリビングに座って映画鑑賞
する気は起こらず、テレビはもっぱらニュース15分のみだったが。
とはいえ、蒸し暑い。
オリッサ州は雨量が少なく、今年も日照りのようだ。

                           

今日は早めに浜に出たが、湿気の少ない風が吹き募り、浜辺は涼しく心地よかっ
た。磯の香りを胸いっぱい吸って、海風に吹かれていると、気持ちよくて、ベン
ガル湾に感謝の気持ちが湧きあげてきた。
うす雲に覆われた低空には、黄味がかった半月がおぼろに浮かんでいた。
雲のベールが取り払われると、紺灰色の空にくっきりと金色にきらめいた。
月の美しい宵闇だ。
この季節、風がこんなに気持ちいいのは珍しい。
雨季だと湿気がすごく、風もべとつくのに。ほっと生き返る心地。

このところさぼり気味だったヨガも行ったので、体調もいい。
それに昨夜はよく寝た。

           

息子のいる生活にも慣れた。
南インドの大都会バンガロールの大学院でコンピューター専攻中の息子とは、年
にひと月ちょっとの同居と、普段は夫婦のみの生活なのだ。
来月はじめにはまた発ってしまうので、残り少ない休暇をいっしょにショッピン
グしたり、秘蔵のオーストラリアワインを飲んだり、息子とのひとときを楽しみ
たい。

  

当地プリー名物・山車祭も、帰寺祭(バフーダ・ヤトラ)が22日行われるので、
ジャガンナート主神、バラバドラー兄神、スバドラー妹神の三神を祀った山車が
メインテンプルに戻ったころ、息子と一緒にグランドバザールに出て、見学した
いと思っている。三キロ離れた誕生寺院に引いていかれた三台の山車がまた元に
戻ってくる帰社祭である。
今年の山車は細部の色やデザインを変えたというので、見るのが楽しみだ。

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煙草好きなインド人(銀座新聞連載エッセイ)

2010-07-16 02:24:54 | 印度の玉手箱(銀座新聞連載)
銀座新聞ニュースに最新エッセイが掲載されました。
写真とあわせて、お楽しみください。

                        

「煙草好きなインド人、がんの写真入り箱も気にせず」

http://ginzanews.com/report/1569/
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お詫びと警告

2010-07-15 01:16:07 | その他
パソコン二台が壊れて、思うようにブログを送稿できない日々が続いている。
本日一台だけはなんとか打てるようになったが、ホットメールは開かない状態だ。
メルマガがたまってるんだけどなあ。
PC環境最悪のインドの片田舎、フルに打てるようになるまでは今数日要しそうだ。
そこでお詫びと警告。

しばらくブログが滞るかもしれませんが、ご了承いただくとともに、愛読者の皆
さんにはご迷惑をおかけしますが、くれぐれもその旨ご容赦ください。

復旧次第、引き続きご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。

ベンガル湾風任せ著者


*近況
12日南インド・バンガロールの大学院でコンピューターを専攻している息子が無
事帰郷した。13日は恒例の当地プリー名物、山車祭りだったが、大混雑のグラン
ドバザールでは初老の女性が、殺到する人波に押し倒されて死亡した。
雨は夕刻ちらついた程度で、蒸し暑い陽気、無事ジャガンナート主神(ユニバー
スロード、クリシュナ神の化身で仏陀も包含)、バラバドラー兄神、スバドラー
妹神が祀られた巨大な三台の山車は、メインテンプル、ジャガンナート寺院から
3キロ離れた生誕寺院、グンディチャテンプルに引いて行かれた。
詳しくはまた復旧次第、ご報告させていただきます。

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スト後の通り雨

2010-07-08 02:52:55 | 私・家族・我が安宿
七月五日、燃油の値上げに反対する野党の半日ストがあって、ほぼインド全土麻
痺した。インドは何かというとストライキの多い国だが、こういう大がかりなス
トになると必ず暴動に発展する。案の定、車を焼き討ちにしたり、火を放ったり
で、物々しい騒動に。

             

市民にとっては交通麻痺が一番悩みの種だ。
鉄道駅や空港で乗客は立ち往生し、子どもたちは学校が休みになってはしゃいで
いたが、市民の足がストップするのは毎度の事ながら困ったもんだ。

当地プリーはようやく本格モンスーンに突入。
一日のうち何度か通り雨が来る。ざーっと駆け抜けてまたその後晴れ上がる。湿
気がものすごい。
蒸し暑いので、いまだにエアコンはフル回転だ。

                           

あと三日で南バインドのバンガロールの大学院でコンピューター専攻中の息子が
戻る。
何かとあわただしい今日この頃だ。

新しいほうのパソコンの調子がよろしくなく、これは超のろの古いほうで打った。
PC環境最悪のインド、もしブログが滞ったら、ごめんなさい。

                                     

日本はから梅雨らしいが、これから暑くなるので、みなさんもご自愛くださいね。


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2010-07-04 02:28:47 | 
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大笑いは健康の元

2010-07-01 00:32:30 | ヨガ・スピリチュアル
ヨガの先生にカートンネットワーク、漫画番組を見るようアドバイスされていた
ので、今夕ご存じ「トムとジェリー」を三十分ほど見て大笑いした。昔からの名
漫画だが、お茶の間に笑いを届ける意味では多大なる貢献をしている。
あと、英国の有名なコメディアン、Mr.Bean番組もお薦めだ。衛星放送が普及して
いるインドでは、コメディ専門のpogoという放送があって、いつも重宝している
私だ。腹の底から笑うと、本当にすっきりする。

                    

ヨガにはラーフイングの行法もあって、いつも最後に拍手とともに施行している
私なのだ。
拍手は元気になる利点がある。日本のお社などでもかしわ手があるが、神様を喚
起する意味合いもあるのだ。

  

笑い方も練習のおかげでだいぶうまくなった。
ハヒフヘホの順でハハハ、ヒヒヒ、フフフ、へへへ、ホホホとやるのだ。腹の底
からの大笑いで、床を叩いたり、手を打ち合わせたりの動作も必要。文字通り笑
い転げるため、要するエネルギーは大変なものだ。
ラーフィングのあとはぐったりとなって、シャバアサナ、屍のポーズでどたり仰
向けに寝込んでたっぷり三十分は休憩する私。でも、笑うことはとても健康にい
いものだ。
ラーフィング・クラブなるものもインド全国にあるくらいだ。

                                           
コメディ映画もストレス解消にはもってこい。
笑顔の美しい女性になりたいと、常々鏡の前で研究している私。
みなさん、健康のためにもおおいに笑いましょう!
悩んだり落ち込んだりしたときも、笑い飛ばすのです。
そうすると、気分が高揚してきます。
笑いは人生にとって、必須。
何があっても、笑いを忘れない人生を送りたいものですね。

コメント (1)
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ベンガル湾季節便り/富士山のような高波

2010-07-01 00:10:40 | 私・家族・我が安宿
六月も最終日を迎えた。
今月は少し忙しかったこともあって、あっというまに過ぎてしまった。
もう一年の半分が過ぎたんだなと、月日のたつ速さに愕然とする思い。

初旬は熱波の名残が続き暑苦しかったが、中旬ごろから気温が下がり、だいぶ過
ごし易くなった。
とはいうものの、降雨量は少ない。
当オリッサ州の本格モンスーンは来月からだろうか。

                          

とりあえず今月のノルマを果たした私は一息ついている。
テレビのニュースをゆったり観たあと、七時半と遅かったが、浜に出た。
満潮の海は大波が威勢良く弾けていた。
ジェット気流のように、両側から伝播した波がぶつかって中空に青白い華が咲く。

                                    

マウントフジのように美しい三角形のシルエットを描いて盛り上がる波を愛でな
がら、深呼吸。
昨夕は紺色の雲の合間を縫って瞬いていた数粒の星も今日は見えない。空はどん
より灰色がかった紺によどんでいる。

背後の五つ星ホテルはオフの今、マリッジセレモニーで穴埋めしているようで、
オレンジ色のフリル豆電飾が植栽を彩っていた。

13日には、恒例の当地プリー名物、山車祭りも催される。
今現在わが安宿ラブ&ライフは、夏休みがすでに終わったこともあって、数室埋
まるのみと閑散としているが、お祭りになるとまた観光客がどっと詰め掛けるこ
とだろう。

       
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