インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

コーナルク・ダンス祭で優美な地舞を堪能

2006-12-09 17:02:16 | カルチャー(祭)・アート・本
<12月*日>
今日は、当地プリーから35キロ離れたコナールク(13世紀の遺跡、荘
厳な太陽神殿があることで有名)で開催中のダンスフェスティバルの
最終日。
去年も家族同伴で楽しんだので、あわただしいホテル改装の合間を縫って車でひと
っ走り同地まで飛ばす。
並木に囲まれたトンネルのような舗装されたマリーンロードをタタ社のディーゼル小型
車・インディカは軽やかに走り抜け、40分後には、海岸に出た。
地続きのこともあってベンガル湾の表情はほとんど変わらないが、プリーに比べ
ると、観光地化されておらず、素朴な感じ。ちょうど夕日が沈んだ後で、名残を反
映して西の空一帯明るいオレンジに染まり、海は輝かしい金橙にきらめいた。夕空
は次第に、薔薇色から赤みを帯びた燃えるような色合いへと変わり、真下の海は一
面赤金色に染まり、立ち去りがたいほどの壮麗さだった。 

浜に建つ掘っ立て小屋同然の茶店で甘ったるいミルクコーヒーを飲んだ後、車で10
分とかからない会場に赴いた。

去年と同じ野外公堂で、色とりどりの電飾で飾り立てられたホールの外には、にわ
か露店もたくさん出ていた。仮設テントのティー販売店を見つけたので入ってみる
と、有機栽培のアッサム産(しゃれた缶入り)が50g、50ルピーと格安で売られて
いたので、二つ買い求める。
知り合いの警官の誘導のもとにフリーパスで会場に通してもらえた私たちは、円形
劇場を思わせる階段席の一角に案内された。
ほどなく、ショーが始まった。

千秋楽を飾るにふさわしい最初の演目は、待望の「オディッシー」。当オリッサ州名
物の古典舞踏は、繊細な指の結び(印)、目の動き、独特のスピード感あるステッ
プとあいまって、衣装のカラフルさ、まげに結った髪を覆う白い髪飾りで目を惹く。
そもそもは寺院に奉納する舞がその由来で、当地のシンボル神、ジャガンナート様
の御前でも、ガッドワイフとの異名をとるデヴダシスが優雅な踊りを披露してお慰め
するのである。

目が覚めるようなぼたん色の舞装束に着飾った多数の踊り子が登場、男性の舞い手
も数名混ざっており、ライブの古典音楽バンドと声拍子に合わせて、優雅な舞踏を
繰り広げる。カメラ持参で来ていた私は、舞台の袖まで降りて、地元の報道陣に混
じってシャッターチャンスを逃さじと、矢継ぎ早にフラッシュをたいた。
背後に13世紀のスーリヤテンプルの伽藍が青白く浮かび上がり、ムード満点だっ
た。
次も、同じ一団によるマハーバラタを題材にしたダンスドラマだったが、満員の観
衆を魅了する熱演だった。
  


三番目の出し物は、バンガロールからの舞踏団による「クチプディ」という南の古
典舞踏。フェミニンなオディッシーに比べると、やや粗野な感じのする踊りで、オ
ディッシーの虜である私にはいまいち。
踊りに興味のない夫は再三立って、外に煙草を吸いに行っては戻ってきた。

予定通り9時前には引き上げ、豆電飾で飾られた植栽を通り抜け、車に戻る帰途、
中天にこうこうと瞬く満月の美しさに感激、たった5時間の遠出だったが、忙殺さ
れる改装のさなかの格好の気分転換になった。

   

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