インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

一気に動き出した

2019-11-14 18:36:29 | 私・家族・我が安宿
金沢滞在もひと月以上を過ぎて、この間いろんなことがあり、ばたばたとあわただしかったが、ここに来て急に事態が打開の方向に動き出した。
日印に病人を抱えどうなることかと思ったが、小康状態を見、中断していた私と息子の仕事も動き出した。
インドベースの有名ラッパーである息子は近々、ムンバイに引っ越し予定。ソニーの仕事を請け負うなど張り切っていて、来春には日本の招へいで動画撮影に渡航する。母の私がマネージャー代わり。いよいよ日本デビュー間近だ。

私自身は来年、二作の中編小説を仕上げるべく、仕込み中。合間に金沢を舞台にした短編も。書きたいテーマがまたひとつ。若い女性が主人公の恋愛短編、モデルはいる。差し当たって、来年の中編二作は、もう時間がないのだから、これを書き上げたら死んでもいいと思えるような渾身の作に仕上げたい。

気持ちばかりが先走り、作品がついていかないのだが、書きたいテーマ、書かねばならない必然のテーマなので、頑張りたい。
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届かなかったゲラー北國文華冬号に拙作掲載

2019-11-14 18:09:56 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
金沢最大の地元紙・北國新聞社(公称四十万部)刊行の季刊文芸誌・北國文華冬季号(12月1日発売)に拙作が掲載されることになった。

これで四度目、実は今回は初校ゲラのファイルが届かず、てっきり審査に落ちたと思い込んでいた。担当者がいつのまにか代わっており、メールが適切に届かなかったらしい。迷惑メールに紛れ込んだものか、アドレスが間違っていたのか、よくわからない。なんとおとといの夜、宅急便で届いたのだった。
15日が校了なので二日しかない。
大慌てでチェック、もう六回くらい読んだか、目しょぼしょぼ。

今回のテーマは宇宙人、飛び切り面白い読み切り短編なので、北陸地方にお住まいの方はぜひご購読願いたい。金沢の全書店や富山の一部書店で市販されているし、図書館でも閲覧できる。福井だと、書店に取り寄せ注文になる。その他の地域の方もネット購読できるので、興味のある方はどうぞ。

でも、落選と思い込んでいた作品がとっくに受かっていて、近日掲載と相成ったのだから、余計うれしい。
また発売前に詳細はお知らせしたい。
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中秋の名月

2019-11-13 14:45:08 | 季節・自然
昨夜は満月だった。
秋晴れの気持ちのいい一日だったが、日中は室内で読書にいそしんだ。
小川未明や世界文学アンソロジーをかじって、合間にラジオ、日が落ちてから犀川べりに出た。カフェの敷地でWi-Fiを拝借して、メールチェック後、インド在住の息子にWhatupの無料コールでチャット、そのあと河原で満月を愛でたが、川風が強めで肌寒いので、土手を上がって橋上に。橋から仰ぐ満月は見事で、白く煌々と麗しい丸顔を藍の空に輝かせていた。漆黒の川面に月光がしたたり落ちて、銀の縮緬のように細かく撚れて、美しかった。

暖かだった昼間と打って変わって夜はぐっと冷え込み、寒暖の差に震えながら、中秋の名月にうっとり見惚れた。
金沢滞在もすでにひと月以上を過ぎて、この間個人的にいろいろあったが、ひとときストレスを吹き飛ばすような美麗なフルムーン鑑賞タイムを満喫した。

今現在、兼六園は夜間無料開放を行っており、つい先日覗いたばかりだったが、満月を目指して行っていたなら、紅葉や雪吊り松のライトアップもどんなにか見事だったろうかと、惜しまれた。

今日も、<弁当忘れても傘忘れるな>の故事がある金沢にしては珍しく、晴天だが、夜から寒気が流れ込むらしく、明日は寒い一日になるとかで、来週頭まではお天気も悪くなりそうだ。暖冬との予報も出ているが、来月半ばまで滞在するので、雪もちらつくだろう。金沢の街中はすでに並木がライトアップされ、クリスマスツリーもお目見えしている。

本格冬将軍に見舞われる前に、温泉と小旅行を楽しむつもりだ。
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イミグラントの句座(11月4日、金沢)

2019-11-06 16:37:11 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<11月4日>

婆ハント赤いベレーに騙られて

アラシックス夜に見紛う婆ハント

秋月や白き半顔高空に

橋上に仰ぐ山々色づきて

秋河原緑も褪せて黄枯れゆく

桜もみじオレンジ林の縁取りて

ラジオから流れる懐メロ二十代

半月や斜め切りの低空に

名月や暖房室にて冷ワイン

白月や澄んだ秋夜に煌々と

夜の窓月明涼に見惚れつつ

秋寒しダウン羽織りて暖をとる

暖房の効いた部屋にて缶ビール

秋冷えや鍋のおいしい季節かな

名月や美女の白顔飽かず見て

秋の月赤葡萄酒杯あげて

名月やワイングラスの銀透かし

ゆらゆらと銀月映す夜の河

月と薔薇とジャズ秋の夜長の楽

レース越し仰ぐ名月窓額絵

紺青の窓に白月切り絵ごと

秋たけて夜長の楽は読書ジャズ


(熾<もゆる>)


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イミグラントの句座(10月31日ー11月3日、金沢)

2019-11-04 15:09:31 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<10月31日>

百円でローズ購い窓辺置く

百円で薄紫の薔薇二輪

藤色のローズ二輪の大開き

秋薔薇(あきそうび)薄紫の大輪に

ハロウイーンサンタにバニーちらほらと

ハロウイーン女子高生の歓喜満ち

ハロウイーンサスペンダー誇示す少年

ハロウイーンピンクに染めた髪目立ち

赤ベレーショールも同色負けじと六十路

宵の口仮装集団まだ少な

かの渋谷路上飲酒禁止とや

金沢も渋谷に負けじとハロウイーン

パンプキンキャラ目立つ街中

パンプキン帯締めしゃなりの婦人

並木道アメリカ楓(ふう)早紅に

早枯れや丸まり落ちてかえで葉の

かえで葉や赤になる前枯れ落ちて

秋狂い夏に戻りてかえで枯れ

嵐後についに秋忍び来たりて

暖かき日差しの差し込む秋日和

秋晴れやお出かけ日和浮き浮きと

秋日に誘われ外出楽し

秋半ばベレーの似合う季節かな

フリースの緋色ショール温かや

赤い毛に顔顎埋ずめ暖をとる

颯爽とショール翻す秋の中

せせらぎの涼やか寒し秋の川

さらさらと瀬音爽やか秋の川

秋河原小鳥飛び交い瀬の上を

軽やかに飛びてさえずり何某鳥

桜もみじ臙脂に噴きて美しき

オレンジの落葉カーペット鮮やかに

秋の地は落ち葉に埋もれて赤黄茶

秋が好きからりと晴れて気持ちよし

秋が好き青空高く爽やかに

蒼穹や白い雲まだら模様に

窓辺からさんさんと秋日降り注ぐ

カーテンの隙ついて洩れ入る秋日

目にまぶし秋の日差しの柔らか鋭し

マダムとやパープルローズ妖艶に

秋の日に満開藤色花弁

薄紫の花びら開きて見事

薔薇二輪笑顔満開明藤(あかふじ)に

秋薔薇(あきそうび)簡素な部屋もゴージャスに

薔薇二輪何にも優るインテリア

眺めては飽かず見て美飽食

薔薇二輪きれいと褒めてさら開き

褒め言葉薔薇にかけると満開に

秋薔薇薄紫ドレスの貴婦人や

芳しき薔薇の薫り鼻近づけ

大薔薇の薫風のぼりて鼻孔満ち

桜もみじ散り敷く森のベンチかな


<11月3日>

霜月やクリスマスツリー早飾り

霜月やイルミネーション樹氷ごと

霜月や雪吊り松の季節かな

秋の中色づく林美しき

土曜ミサ飛込み参加聖体領

外国人神父の片言説法

神父様緑の聖衣に金十字

教会に澄んで聖歌の流れゆき

教会や心洗われ聖歌唱

荘厳や金沢カトリック教会

久々にミサ参加で心洗われ

卯辰山高級料亭鴨治部煮

海山の幸盛りだくさん舌鼓

美しき弁当見た目も味も

数寄屋造りの和風インテリア佳し

金沢や美食三昧肉ついて

外食の機会多し菜から肉へ


<11月4日>

ホトトギス無季語叱られ自由律

季語なしの気紛れ詠み手これも句か

写生主義季語に語らせ無視の吾

自由律無季語邪道とそしられても

ほとばしるままに連ねる五七五

川柳はたまた俳句無手勝流の

寒暖の差烈し何着るや迷い

瞑目し耳傾ける懐メロに

昭和歌謡に二十代に逆戻り

ラッパー子息母マネージャー代わり

秋の日の穏やか烈し眩しくて

秋半ばヤッケ暖房そろそろか

寒兆しいよいよ秋本番かな

昨日までショールで事足りた暖秋

ラジオからソフトラップの流れし朝

恋中毒ラブジョーンズというと知りて

アーティストクリエイトなき日々の虚しき

虚埋めん手っ取り早く作句にて

アイディアの湧出するも形(かた)おぼろ

着想の次々浮かぶ作未満

小説や三作案のせめぎあい

秋日満つ小部屋で日なたぼっこ

ぬくもれる秋日に暖とる午(ひる)かな

音符飛び秋風まにまに軽やかに

秋日浴暖かき日と戯れて

秋日満つ小部屋に眠気誘われ


(熾<もゆる>)
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