インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

息子の次期リリースラップ予告編

2015-09-13 16:27:50 | 美容&ファッション
南インドのバンガロールでITエンジニアの傍ら、ラップミュージック活動に携わる息子サミール(26歳、芸名ビッグディール)から、次期リリースの予告編が送られてきたので、ご紹介したい。

Smoke to Deal with Panic Trailer | Smokey Big Deal Official

母の私も首を長くして、新曲を待ちわびていたが、もうすぐ楽しめそうだ。
Smokeyという五大ラッパーの一人と組んだラップで、どんな動画になるか、わくわく。

以下は、インドの五大ラッパー動画、もちろん息子も名を連ねています。
#Represent - 5 Indian Rappers [2012] - Smokey, BigDeal , Rob C, Enkore, Feral (Prod. By Rakshit)

インドで五指に入るラッパー二人のコンビだから、出来上がりは期待できる。
アップ次第、ご紹介したい。

*息子に日本語と英語ミックスの歌詞にトライするようアドバイスしているところ。最初に全部英語で作って、日本語にする部分は私が邦訳するのだ。韻を踏むリズムなので、訳すのが難しいが、AKLO自作の歌詞をチェックしたところ、シンプルな日本語で、ローマ字発音で息子がフォローするのも難しくなさそうだ。以前から、友人にも日本語ヴァージョンを作れといわれているのだが、英語が少し混じったほうがかっこいいし、英語のほうがリズムには合わせやすいだろう。ほんの少し、日本語が混じる程度でいいと思う。
今は、EP盤作りで忙しいので、一段落したら、考えてみよと、諭している。

拙ブログの読者の皆さんに、日本語ミックス版をお届けするのも、そう遠くない将来と思う。ご支援のほどを!

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熱波のさなかのヨガ

2010-04-09 00:09:33 | 美容&ファッション
早々と熱波攻勢に見舞われた当オリッサ州は高湿度の酷暑が続いている。
湿気がものすごくて、わが持病の坐骨神経痛も痛みっぱなし、ほてりとしびれま
である体調万全とは言いがたい中、三階のベランダでヨガのレッスンを受けた。

                                       

夕刻のベランダは風が吹き抜けて涼しいので、ヨガをやるにはもってこい。
難は前の道を行きかう車の騒音がうるさいことだが、マノジョ先生の指導のもと
に軽いアサナと呼吸法を行った。

臀部が痛むので、今日はアサナも数えるほどしか行えなかったが、その分呼吸法
を多めにやってすっきり。

明日マノジョ先生の元グル(導師)のヨガインスティチュートに行くことになっ
ていたが、そもそも紹介者である彼本人から中止するよう諭されて、どうしよう
か今迷っている。
オートリキシャで往復四十分の道程、ただでさえ痛む腰によくないと言うのだ。
すでに前回のレッスン時、「シュリ・マー・ヨガ・マンディール」の初回レッス
ンについてマノジョ先生に逐一報告していたが、アサナを強制されたと知ると、
グルもいったい、どうしたんだろうと首をかしげた。すでにニキル師とは、師弟
関係を解消している元愛弟子のマノジョ先生なのである。レッスン後痛くてまと
もに座れなかったと私が訴えると、即座に中止するよう薦められてもいた。

                            

シンガポール在住の日本人妻、腰痛フレンドのLINGさんにもグルが二人は、
混乱するからよくないとメールでアドバイスされていた。前インストラクター、
ガネーシュが二年前からシンガポール勤務、派遣された現地ヨガセンターでリン
グさんはメンバーの一員で、その後、彼女がガネーシュにヨガを教わるように
なったせいで培われた縁、まさにガネーシュが取り持つ仲である。
といっても、距離的に離れているので、もっぱらメールを交わすのみだが。
話題はヨガ中心、ちょうど同時期彼女も腰痛を患ったせいで、同病相哀れむの、腰
痛フレンドにもなった。彼女は坐骨神経痛ではないみたいだが、折に触れ互いの腰
の痛み具合を思いやる仲なのだ。

それはさておき、持病が悪化してもヨガの先生は責任とってくれないですよとの
彼女の一言には、ほんとうにその通りだと思った。

中途半端なのが気になるが、やっぱりやめようか。
場所が遠いし、酷暑期で時期も悪すぎる。
明日の痛み具合を見て決めようと思っているが、大事をとって今回は断念したほ
うが賢明かもしれない。

             

マノジョ先生は帰りしな、南インドのシリコンバレーとして名高いバンガロール
でコンピューター関連の職につくことを考えていると洩らした。バンガロールとい
えば、愚息サミールがコンピューターを学んでいるところでもある。

今のところ、あくまでプランの段階のようだが、当地プリーを去るとなると、も
う教えてもらえなくなるなと一瞬ひやり。
ガールフレンドのマニシャ嬢との結婚を真剣に考えているだけに、将来の生活設
計に余念がないようだ。
この間彼女の写真を見せてもらったが、色白だったが、眼鏡顔でお世辞にも美人
と言える顔立ちではなかった。マノジョ先生は美人と豪語していたのだが。
もっとも、マノジョ先生も小柄でハンサムとはいえない童顔、お似合いかもしれ
ない。同じ最上カースト、ブラーミンとのことだが、まだ親には話してないらし
い。反対されたらどうすると鎌をかけたら、必ず説得してみせると、自信満々
だった。
このところ先生は急に男らしくなったように思える。
大事そうにペアの写真をお財布に仕舞い込む、にやけ顔の先生であった。
よー、色男!と私は内心やじらずにはおれなかった。

                            

お願いだからバンガロールなんて行かないでね。
給料もあと三か月前借りしてるんだから、きっちり教えてくれなきゃだめだよー。
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色白信仰

2007-11-29 23:12:58 | 美容&ファッション
肌の色が一般に褐色系のインド人は、皮膚の色に対して一種強迫観念に
も等しいこだわりを持っている。色が白い方が高貴な上層階級とする昔
ながらのカーストの慣習も染み付いているせいと思うのだが、石鹸や化
粧品は色白、フェアになることをキャッチフレーズにした製品が大量に
出回り、人気を博している、
とくに女性の場合、色白は美人の一条件でもあるので、率先してフェア
クリーム&石鹸を用い、浅黒い肌にアンマッチな真っ白のファウンデー
ションやしろいをはたいて、涙ぐましい努力を重ねている。何せ、新聞
の結婚広告にも、カーストは無論だが、色白の人はこれ見よがしに、必
ず「フェア」と誇らしげに掲げるほどなのだ。

                 

最近の若い男性は、うちの息子はじめ、女性に負けないくらいおしゃれ
で、石鹸、シャンプーは無論、クリーム、香水まで良質の製品を好み、
色白になる触れ込みのものが人気。ところで、効果のほどだが、なにが
しかはあるようで、現実に薄褐色気味だった息子の肌色が幾分白めに
なったこともあった。が、なんといっても、気候という自然の効果に勝
ち目はなく、ダージリンの寄宿舎に通いだした頃から、見違えるように
白くなり、外見的には日本の若者とまったく変わらないようになった。
男の子は浅黒い方がたくましいといわれるけど、まさしくその意味では
うちの子なんかいい案配になって、親バカの私はにんまり。
カンチェンジェンガの雪山が校舎から仰げる絶好の学習環境で四年学ん
だだけに、夏でも涼しい山間気候が肌に及ぼした影響は実に実に多大で
あった。ちなみに、わがインド人夫も、日本に三ヶ月滞在後戻ったら、
友人連中から、おまえ、少し白くなったんじゃないかと驚かれたくらい
で、欧米などに長く住み着いているインド人の肌はその地の土壌に染
まりく、脱色したような肌色に変わっている。がゆえに、生まれたとき
から海外に住んでいる二世など、真っ白。

                        

無論、国内にも少数派とはいえ色白の人はいて、とりわけイスラム女性
は欧米人に近い肌白さ。もちろん、ヒンドゥ教徒のなかにも色の白い人
はいて、周りが褐色だと、やはり目立つ。この間、甥の結婚式で、わが
親族と旧交を温める機会があったが、夫の兄の息子であるもう一人の甥
のお嫁さんが肌白なのがひときわ目を惹いた。黒地に金ラメの晴れ着サ
リーをまとっていたので、余計に白さが際立つ。五歳になる丸々太った
可憐な坊やも、真っ白。うちの亭主は褐色めなので、同じ一族でも、突
然変異のように白いのがいたかと思うと、残りは黒めだったりとさまざ
まで、肌色は個々人によって微妙に異なる。ヨガインストラクター、ビ
ティカ&ビショウロダ姉妹も、姉は黒目の個性的な顔立ちでがっしりし
た体格だったのと対照的に、妹は肌白のスリムな可憐美人と、姉妹でも
まったく別人のようだったことを思い出す。

あと、ルックスを売り物にする女優やモデルはおおむね、色白と相場が
決まっている。売れてくるにしたがって、当初黒めで野暮ったかった容
貌がみるみるうちに垢抜けて色白になるのも不思議。人気という魔術の
なせる技だろうか。化粧品の効き目も無論あると思うが、往年のトップ
女優、レカなど、初期は肌黒のセクシーさが売り物だったのが、見違え
るように白くなって、典型的色白美人女優に変身したものだった。
最近、アジア一セクシー女優賞を獲得したビパシャ・バスは珍しく、褐
色の肉感ボディが売り物、ライバルで抜けるような色白のカリーナ・カ
プールが陰で、彼女のことをカーリービラリ(黒猫)と呼んで嘲笑して
いたゴシップは有名。ミスワールド出身の国際派超美人女優、アイシュ
ワルヤ・ライは肌が真っ白のみならず、瞳が透き通ったエメラルド色
で、並みのインド人とは思えないたぐいまれなる美形。

                

かくいう日本人の私は、雪国北陸出身のこともあって、肌は白め。色
白は七難隠すというけど、インドではとくにちやほやされる。ヨガセ
ンターの若い女性たちからも、お肌を触られたりしてどうしてそんな
にソフトで白いのと羨ましがられたほど。年齢では勝てないが、肌の
白さでは私もまだ捨てたもんじゃないなとにたにた。
肌色を決定する要因として先に気候をあげたが、彼らはたまたま亜熱
帯国インドに生まれ、容赦なく照りつける日差しの下で育ったがゆえ
に黒くなってしまっただけのことなのである。それが幾世代にもわ
たって続いてきたので、メラニン色素も自然強化され、生まれたとき
から褐色、これに加えること苛酷な風土で二重に日焼けするから、自
然真っ黒になってしまうのだ。ちなみに、私は移住以降、日中は外出
せずお肌を守ってきたこともあって、若い頃の透き通るようなとまで
はいかずとも、そこそこ色白を保っているのである。これが無頓着に
炎天下毎日外出してみい、二十年後の今はきっと、私とて、インド人
肌化していたことは間違いない。保守的な当地では、女性はあまり外
出せずもっぱら家内にこもっているのだが、私も現地の慣習にならっ
て深窓の奥様でいたことも今となっては(窮屈だなあと散々ぼやいて
いたのだが)、幸いしたといえそうだ。

自然条件によって左右される不可抗力の肌色とはいえ、黒めの人が、
白めの人に劣等感を抱いているのは間違いなく、内に潜むコンプレッ
クスからフェアソープ&クリームへと走るのだ。
今後も、化粧品業界は、色白を謳い文句にした製品が乱立、競争が激
化しそうである。

                        

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男性の伝統衣装

2007-11-18 01:02:42 | 美容&ファッション
インド男性の民族服として、ポピュラーなのは、クルターピジャマとい
われるパンツスーツ。女性のパンツスーツ民族服、サルワールカミーズ
とちがって、シンプルなデザインで、とくに純白の綿製が人気。暑い国
柄、薄手の綿製スーツは風通しがよく、汗を吸い取ってくれるため、長
年重宝されてきた。が、近年は若者ならTシャツ・ジーンズ、中年でも
シャツにズボンの洋装がポピュラーで、サリーと比べると衰退の一途を
たどり、もっぱらセレモニーなどの礼装用と化してしまった。
彫りの深いインド系の顔立ちにはこの白いシンプルな衣装が映え、男ぶ
りが一段と上がるように見えるのに、普段着としては滅多に着用されず、
残念なことである。
ちなみに、当年とって19歳になるわが息子も、いつもTシャツ・ジーン
ズ、伝統衣装などには見向きもしない。夫ももっぱら洋装で、私が無理
に薦めて買わせたクルターピジャマは一、二度袖を通したのみで、うっ
ちゃられているといった案配。

                 

金ぴかのゴールドなど派手な色やデザインのものもあるが、もっぱら婚
礼衣裳などの晴れ着用。が、ブルーやこげ茶、ベージュなどの色物、襟
元、袖口、裾に刺繍入りのもの、生地もシルクや手織りの高級品など、
女物ほどではないがよりどりみどり出回っている。シルクや手の混んだ
刺繍入りはほとんど、礼装用といっていい。

というわけで、一般人にはあまり人気のないクルターピジャマだが、政
治家にとっては一種の制服とも化しており、ナビン当州首相は決まって
この純白のパンツスーツ。ネルー服といってガクランに似た詰め襟の制
服も政治家にはよく着用される。南の老政治家になると、ド-ティーと
いわれる一種腰巻タイプのだぶだぶズボン様もポピュラー。一枚の白い
布地をまたの間を通して、ハーレムパンツのようにまとうのである。
村の方に行くと、高齢者は今でも、このドーティーを着用している者
も多い。
腰巻といったら、ルンギーがポピュラーで、これは今もって一般庶民の
間に浸透している。休憩・睡眠時に着用されるくるぶしまでの腰巻で、
色もデザインもとりどり、蒸れる下着をまとわず腰の周りに重ねて巻き
つけるだけ。洋装党のわが夫も、さすがにルンギーだけは愛用してい
る。

                         

鮮やかな彩りで派手なデザインのものだと、女性でも水着の上に巻きつ
けるようにしてまとえる。私が旅行者だった頃は、ルンギーは外人女性
にも人気があり、私自身、濃いピンクやシックな黒がベースの花模様の
ものなど、気に入って愛用していたものだった。何せ、ルンギーのみな
らず、クルターピジャマまで着用していたのだ。素朴で着心地がよく、
涼しいのでお気に入りだったのである。薄手の綿で透けて見えるため、
長い丈の上衣の下にはタンクトップをまとって防備していたけれど。
定住者になって以降、われながらなんと大胆なことをしたものだとさす
がに恥ずかしくなったが、周囲も風変わりな外人旅行者くらいに思って
大目に見てくれたのだろう(現地女性が男物を着用したら、間違いなく
キ印と思い込まれ、その方面の病院行き?)。

インド男性の民族衣装を目にするのは、セレモニーか政治家の集会でも
ない限り、まれになってしまったが、伝統ある衣装カルチャーを末永く
守ってもらいたいものだと、クルターピジャマの隠れファンの異人妻と
しては、しみじみ思う。

                               



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世界屈指の美人産出国

2007-11-04 23:22:16 | 美容&ファッション
インドは美人ぞろいの国。ミスユニバースやミスワールドなどの国際的
美人コンテストで何名もの女性が王冠を射止めている。女優さんやモデ
ルはさすがプロだけあってルックス抜群で、肌白の彫りの深い顔立ち、
長―いまつげがびっしり密生した切れ込んだまぶたの下には大きな目が
パッチリ瞬いている。瞳の色も、平凡な黒、はしばみをはじめ、エメラ
ルド、ブルーの欧米人紛いに美しく透明なものまで、大きいだけで十分
魅力的なのに、その上吸い込まれそうに美しいときては、男性ならずと
もくらくらしてしまう。

                       

インド一の美人の誉れ高い女性に、ミスワールド出身国歳派女優、アイ
シュワルヤ・ライがいるが、色白のはっと息を呑むように美しい顔立ち
の瞳は透明なエメラルドグリーン。彼女は思わず見とれるといった形容
がぴったりの、ほんとインパクトのある超美人で、欧米でも知名度が高
く、カンヌの映画祭に審査員として招かれ、向こうのカメラマンに追い
かけ回されたりしているほど。何せ、本場ハリウッド女優もうならせた
ほどの美人力、両親を見てると、特別どうということない平凡な顔立ち
なのに、どこをどうとったら、こんな突然変異のごとく瞳の色がグリー
ンの非の打ち所がない美女が産まれるんだろうと驚くばかり。そういえ
ば、インドの子供はみな、両親がどってことない顔立ちでも、くるくる
巻き毛で目はでっかくまつげびっしり、やたら愛くるしいのであるが。
プロのみならず、一般の女性も、ほとんど十人並み。多少肌色は濃くと
も、彫りの深さと、目の大きさ、まつげの長さ、鼻の高さ、これだけで
並み美人の条件を満たしてしまう。
周囲を見回せば、前ヨガインストラクターの妹さんがスリム美人だった
し、先般の甥の結婚式で見かけた親戚の若い女性も可憐な美人タイプ
で、花嫁衣裳に優らずとも劣らずのあでやかなサリーが美しい顔立ちを
よりいっそう惹き立たせていたものだ。

                          

           
さて、お国の美人観も時代と共に様変わり、昔は太目の肉感的な色白女
性がもてはやされていたが、西洋志向の昨今では、スリムなスタイル派
が人気を集めている。女優さんやモデルにいたっては、露出度もエスカ
レートする一方で、豊満な乳房や長くてすらりとした足をこれ見よがし
にのぞかせたりと、過激な美人度。サリーの下に着る丈の短いブラウス
を見てもわかるように、インド女性にとって、おなかを見せることは
ちっとも恥ずかしくなく当たり前だが、一部の都会を除いて足を見せる
ことはタブー、クリスチャン以外は完全防備、そもそも衣装自体がサ
リーにしろパンツスーツにしろ、足が全く見えない作りになっている。

ちなみに、女性の美人度に比べるといささかパワーは劣るが、男性もハ
ンサム・オン・パレード。浅黒く彫りが深いのだから、ほとんどの人は
男前ということになってしまい、北の男優さんはとりわけ美男ぞろい。
若手のスーパースター、リティック・ロシャンなど、色白にエメラルド
の瞳、長身のボディビルで鍛えた肉体美と、どこをどうとっても引けを
とらない完璧なハンサム度。
これに比べると、南の男優は、ラジニカントに代表されるごっついひげ
面おっさんパワーが席巻、南の女優さんは北に負けず劣らず美人ぞろい
なので、中年のおなかの出っぱったベテランおじさん俳優と共にダンス
を繰り広げる目玉のミュージカルシーンでは、美女と野獣(失礼!)と
いった趣きでちとアンマッチ。ドラヴィダ系の特徴か、スマートなハン
サムぞろいの北に比べると、顔立ちがからきし異なるので不思議。

ちなみに、全インド的に見て唯一の欠点ともいえる肌の濃さについて
は、みなが気にしていることでもあり、がゆえに、色白になるとのふれ
こみのクリームが飛ぶように売れるのである。女神様も、カーリーとい
う黒いご神体のシバの奥さんを除いてはみな色白で、ふくよかな顔立ち
の眉は三日月形、やさ美人と相場が決まっている。

田舎の女性は総じて並み美人で気立てが優しく、夫に尽くす従順タイ
プ、そういう意味からも、インド女性の結婚市場における価値はピカ一
と思うのだが、ウーマンリブパワーに辟易している男性方、試みてはい
かが?(ただし、地方は総じて保守的で、良家の女性はこもっているこ
とが多いので、チャンスは少ないかもしれない)。
                    
                  

  

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ミステリアスな眉間のお印

2007-10-02 23:47:18 | 美容&ファッション
 
 顔を見ただけで、即座にインド女性とわかる顕著な特徴があるのだが、なんだか
ご存知だろうか。そう、あのなにやら神秘的にほの見える眉間のシンボル、「ビン
ディ
」である。
 そもそも、ヒンドゥ教では眉間はアギャと呼ばれるチャクラが位置する神聖な部
分として崇められていることもあって、ここにお印をつけることで、神の恩恵とご
加護を乞う意味があるのだ。

 赤を筆頭に、とりどりの色粉を使って描く自家製のものから、簡便な既製品まで
バラエティに富んでおり、市販のものだと、近年フェルト仕様はじめ各種素材のス
パンコール、ラメ付き、形状も丸や三角、ひし形、クラシックな曲線を用いたデザ
イン物とおしゃれなものが出回っており、選択に悩むほど。オールカラーセットも
あって、衣装の色に合わせて選べるようになっている。
 現地女性にとっては欠かせないファッションのひとつで、目一杯おめかしを楽し
んでいる。

 年配の既婚婦人は自前で真っ赤なまん丸の大印をつけ、寡婦になるとまったくつ
けないか小さな黒点になるが、既製品嗜好の若い女性は、多彩な色・デザインのビ
ンディを裏のシールを剥がしてぺたりと貼り付けている。           
 私自身旅行者時代、レディメイドを何度か試したこともあったが、そもそも顔に
いろいろ塗りたくるのが嫌いなシンプル派ということもあって、今はもっぱら敬遠
している(何せ、現地で既婚のシンボルといわれるものは何一つ身に着けていない
のだから、徹底している)。
 
                 


 さて、その既婚婦人に欠かせないメーキャップ・シンボルといえば、同じ色粉で
も、髪の分け目になすりつける「シンドゥール」。奥さん方は毎朝、律儀にこのお
印を塗りつけている。一部のファンションコンシャス層は髪の生え際の真ん中あた
りにちょこんと付けるだけだが、大方の保守的なインド女性は私は結婚してるのよ
うと誇らんばかりに、これ見よがしのべったり型。こちらはさすがに既製品という
わけにいかず、紅粉を納めた超小型の容れ物が鏡台の上に必ず常備されている。
 ビンディ同様寡婦はつけず、恵みと加護の意味があるらしい。

 ついでながら、既婚の象徴となる現地特有のアクセサリーの代表もあげておく
と。
 赤い双腕輪(インド女性はブレスレット類は両手足首にまとうのが慣習)、二重
の黒ビーズのゴールドペンダント・「マンガルシュトラ」である。マンガルシュト
ラは、インドでは結婚指輪よりも重要な役目を担わされており、結婚式になると、
花婿は必ず、まず花嫁の髪の分け目に紅粉をなすりつけた後、マンガルシュトラを
厳かに首にかけてやるのである。この儀式が終わって初めて、花嫁は晴れて新妻と
なるのである。
 ちなみに、この結婚ネックレスも魔よけと、夫の生命のご加護という意味があ
るとか。 
                       

 ヒンドゥ寺院などで額に赤い粉をなすりつけられることもあるけど、あれは「テ
ィラク」といって宗教的な意味合いがこめられている。私はこのティラクをうっか
り既婚シンボルと間違えて、独身女性に奥さんと呼びかけてしまった失敗がある。
この敬虔なお印は男性にもなすりつけられ、全土にうようよしている乞食行者・
ドゥ
もよく、灰をなすりつけたりしている。
 あと、赤ちゃんの目元に黒いものをすりつけることもあるが、これは魔よけで目
にいいそうな。わが子も、赤ん坊のころは目の周りを真っ黒にしていたものだ(パ
ンダみたいでかわいげがなく、ふき取ってやりたかったが、慣習で渋々……)。

 さてビンディだが、既製品だったら、洗い落とす手間が省け、簡単に取り外せる
ので、インドを旅行する予定の女性はぜひトライしてみて(日本のインド雑貨屋さ
んにもあるかもね)。眉間になにやらなすりつけるだけで、神秘的な現地女性に変
身したかのような不思議なおまじない効力がある。

                                 


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民族服のおしゃれ

2007-09-30 23:52:31 | 美容&ファッション
 
 インド女性の代表的民族服として、巷間に知れ渡るのはご存知、サリー。7メート
ルほどの長い布地を体に巻きつけてまとう優雅な衣装で、既婚女性の平生着とし
て今もってポピュラーに着用されている。都会の女性の間にはTシャツ、ジーンズ
などカジュアルな洋装も人気だが、もっぱら学生をはじめとする若者もしくはクリ
スチャンで、既婚女性はサリーとの慣習が根付いている。
 では、未婚女性にポピュラーな民族服はというと、丈の長いゆったりした上衣と腰
の周りがぶかぶかのパンツスーツ、サルワールカミーズ(写真)。別名パンジャビ
ドレスともいい、イスラム・シク教徒の女性にポピュラーな普段着でもある。

 サリーは一見するとイヴニングドレスのように見えてフェミニンだが、着付けが難
しく、あちこちピンで留めないと、ずり落ちてきてしまう。あまり活動的とはいえ
ないドレスで、家事をこなす主婦には向かないと思うのだが、綿製の普段着でショ
ールの部分をたすき掛けに縛って大奮闘なのである。既婚婦人といっても、まった
くパンツスーツをまとわないわけではないが、当地のような保守的な聖地では、義
姉を見てても、サルワールカミーズを着用しているのはいまだかつて見たことがな
い。お子様ドレスとして軽視されているようなのである。

            

                 
 どこだかの学校で、女教師がサリー一辺倒の制服に抗議して、パンツスーツを認
めよとのストを起こしたこともあったが、働く女性には、サルワールカミーズの方
が軽快なことはいうまでもないだろう。

 私自身サリーは旅行者時代含め、数度試したことがあったが、ひだを幾重にも折
って腰巻きに折り込むところが難しく、下にまとう胸にぴっちりフィットする短い
丈のブラウス(チュリ)が気恥ずかしく、いくら布で覆うとはいえ、おなかは丸出
しだし、五十を越した今はどうにも着心地がよくない。若いときは若いときで、裾
をずるずる引きずる格好になってしまい、着付けが見苦しくなってしまうので、や
はり好きになれなかったものだ。

                             

 というわけで、私がわりと好んで着用している民族服といったら、前出のサルワ
ールカミーズなのである。サリーに比べて格段に動きやすく、年配日本女性の体型
にも合っているので、着ていて比較的快適だ。
 ただし、サリーの腰巻きにしろ、パンツにしろ、ベルトの部分はひもを通したも
ので、使い勝手が悪いので、私は日本の100円ショップで買った白いゴムを代わり
に入れて、トイレの際もいちいちほどいて結びなおしたりの労を避けている。ゴム
入りベルトにすると、本当に便利なのに、なんでこちらでは浸透しないかわからな
い。夫に言わせれば、伸びてしまうからというが、伸びたらまた変えればいいでは
ないか。

 あと、このスーツについてくる長いスカーフ(共布のこともあり、別色の透ける
デザインのものもある)、ドゥパッタというのだが、この使い方が案外に難しい。
インド女性はよだれ掛けのように垂らしたり、細長くして真ん中のところで折って
三角状に両肩に掛け残りは背後に下ろしたり(これは主に女学生)、片方の肩だけ
にまっすぐに垂れ下ろしたり、襟巻き風に覆ったりと、各人各様。私はスカーフの
真ん中あたりの部分で首の部分を覆うようにし、両端は背後に下ろすようにまとっ
ているが、すぐ垂れ下がってきてしまうので、朱い偽ルビーのブローチで肩のとこ
ろを留めるようにしている。これだと、安全ピンよりおしゃれで、見栄えがする。

 既製服はサイズが合わないことが多く、パンツの裾が長すぎてずるずるかかとに
落ちてきたり、上衣は妊婦服という感じで太って見えるのが難だが、ちゃんと測っ
てもらってオーダーメイドにすればOK。ゆったり型かぴっちりにするかドレス本体
のデザインを好みのものにできるほか、そでもノースリーブ、半そで、フェミニン
なパフ型、七分丈と選べ、パンツ裾の広がり具合も自分で決めることができる(わ
りと品質のいい既製品だと、ノースリーブで出ていて、別品の半そで付きで、私は
いつもそでは縫い付けてもらっている)。

 不精な私は生地を選んでテイラーのもとに足を運ぶのが面倒で、もっぱら既製
品。
 若いころは150ルピー均一のバーゲン物を漁っていたが、近年はさすがに高級志
向。高いものはやはり生地や仕立てがいいし、着ていてしなやかにまとわりついて
くる感じなのである。ドゥパッタも首に巻きつけるだけで、すんなり形が決まる。
これに金ラメ付きのきらきら光るかかとの高いサンダルを合わせると、しゃなり
しゃなりと淑女の身なりも決まってくる(インドでは親指のところだけわっか状革
ひもにしたタイプがポピュラーだが、はき慣れない私は日本風嗜好)。
 
                   

 かくいうパンツ党である私の一番のお気に入りのスーツといえば、鮮やかな紫
の、胸元と裾にカラフルな刺繍&スパンコール付きの縁取りのある美品。ヨガメー
ト、ブラジャのお店「パドマ」で460ルピーに負けてもらって買ったものだが、こ
れを着ておしゃれすると、周りの男性の視線が明らかに違ってくるのである(自意
識過剰気味?)。あと、言語の先生の結婚式のとき着て行った、目が覚めるような
コバルトブルー地にモダンな大柄の花模様のスーツもぱっと見栄えがする(これは
うちの使用人に人気の一品)。領事館主催の邦人昼食会に着ていったのは、シック
なこげ茶の小花模様とコバルトブルーの合い色が美しいイタリア製とかいう(ほん
と?)布地のもの。値切っても、600ルピーとさすがに高めだっただけのことはあ
って、上品な高級感が漂う。もっともシルクのサリーになると、2、3000ルピーは
ざらなので、それに比べると、パンツスーツはお安いもの。
 ちなみに、白は未亡人の着る色としてタブーだが(サリーだと、寡婦は縁飾りの
ない純白の綿製)、私はアシュラム用に特別に買った一着を所有している。全体に
精妙な刺繍のある衣装で、真夏の白はなんといってもおしゃれ。女優さんはみな、
この禁忌の色を優雅に着こなしている。

 既製品でもデザイン・色はよりどりみどり、上衣の裾が長めの伝統的なものか
ら、都会の女性向きの短い丈のスポーティーなもの、裾に波状のカットがあり風が
吹くとフリル状になって曲線の美しいもの、パンツもすねにぴっちりまつわりつき
裾をしぼったもの、パンタロン風のゆるやかなものと、バラエティに富んでいる。
 近年、都会の女性は太めに見えるものよりも、体型がぴっちり浮き出るものの方
を好み、裾はすぼまったタイプが人気。

 既婚女性にもかかわらず、髪の分け目の紅粉、シンドゥールも、赤い両腕輪も、
サリーもまとわない私は、親族の集まりがあると、つい萎縮して身を小さくせざる
をえない。毎度のことながら、なんでと矢継ぎ早の質問攻めに合うのだ。日本女性
といっても、現地人配偶者を有し在印歴20年余、慣習をないがしろにしているよう
に思われるのかもしれない。三ヶ月ほど前、甥の結婚式に出席したときも、晴れ着
サリーで着飾る女性陣にあって、一人小さくなって引け目を感じていたものだった
が、披露宴のときお気に入りの紫のサルワールカミーズを着て行ったら、思いがけ
ず、なかで一番若くてきれいな晴れ着姿の女性から、今日のあなたは格別美しいと
誉められた(ほんとかな?)。

                             


*     *     *
★コラム 
大判スカーフの隠された効用 

 サルワールカミーズについてくる長ーいスカーフ、ドゥパッタには意外な効用が
ある。すなわち、そろそろ胸の膨らみが目立ち始める思春期の少女や、胸元が目立
つ若い未婚女性が、きれ全体を広げて前掛け垂れにして覆い隠す小道具として用い
られるのだ。さりげなく異性の視線を封じるには絶好というわけ。
 ところが、近年露出傾向の著しい女優さんがまとうと、ドゥパッタは秘められた
効用をまるでなさず、余計なものだといわんばかりに襟巻きになって後ろに垂れ流
され、これ見よがしに豊満な胸元をのぞかせるファッションになってしまうのがお
かしい。 

                                                 
コメント
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