インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

デジカメ新規購入

2012-03-30 17:55:49 | 私・家族・我が安宿
帰国を目前に控え、超多忙の合間を縫って、デジカメ購入に出かけた。
前のカメラはコダック製だったが、型が古くなったので、買い換えることに決めたのである。

ソニーのサイバーショットのニューモデルと、ニコンのクールピックスの旧モデルと、どっちにしようかと迷ったが、南インドのバンガロールで勉学中の息子に調べてもらって、ニコンのほうがマッチベターというので、そちらに決めた。

とはいえ、忙しくて触っている暇がない。
一応店で基本のやり方だけ、教わったのでなんとかなるだろう。

ちなみに、値段は日本円にして9600円ほどで、この型は日本ではネットで9000円で売られていることも知ったが、保証書がインドにあったほうがいいし、電池(バッテリーチャージャーと四個の電池がフリー、チャージャーは日本の100ボルトでなくて220ボルト)や壊れたときのの問題もあるので、やはりインドのほうがよかろうと思って、現地購入した。

赤かブルーにしたかったのだが、黒かシルバーしかなくて、結局平凡な黒にしたが、スリムな仕様で見栄えは悪くない。

やれやれ、これでやっと、日本の桜を心おきなく撮れる体制が整った。
しかし、超多忙で、いまだ帰国モードでなく、原稿に追われている。

当地を発つまで今日を入れてあと六日、さすがに焦っている。
おまけに、今日は寝不足だ。
原稿書きの傍ら、ホテルのブッキングで、夜中の二時までパソコンに向かっていたせいで、昨夜昂揚して眠れなかったのだ。
ストレスもある。

それはさておき、午後八時半からの一時間半の計画停電が困り物。
プライムタイム襲撃で、停電でなければ、パソコンで原稿チェックしている時間帯なのに。
一時間半抜けるのは、大きい。
仕方ないので、英字紙を片付けて、夜読まなくてもいいように、なんとか時間を有効に使っているが、どうも不便で、調子が狂う。
夕食もいつも11-12時と遅い時間帯だったが、停電中に食べるように変えた。

早く原稿を終えて、帰国モードになりたいが、この分じゃあぎりぎり間際まで追われそうだ。
ブログも書いてる暇がなくなった。

読者の皆様、ごめんなさい!
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イタリア人誘拐騒動その後

2012-03-23 22:39:12 | 私・家族・我が安宿
当オディッシャ州のカンダマル地方、ダリンガバディで、イタリア人二人が、マオイスト、毛沢東派の左翼ゲリラに誘拐されたことはすでに報告したが、いまだ解決の糸口が見えない。

州政府はぐずぐずと、ゲリラと交渉する要人も決めかねずにいる状態で、いたずらに日にちのみが過ぎていたのだ。やっと決まって、今日から交渉に入った。

被害者の一人である60代の男性のほうは、病気との報も伝わっており、憂慮される現状だ。

中央政府も、州政府に下駄を預けた形で、積極的な支援がないみたいで、州首相が文句を垂れていたほどだ。
外国人が関わる事件だけに、のんびり静観しているべきでないと思うのだが。

過激派も、大事な人質に危害を加えることはないと思うが、13もの要求を出しており、交渉は難航しそうだ。

イタリア人の一人は、うちの軒を又貸ししていただけに、安否がひときわ気遣われる。
彼は、トライバルツアーをアレンジする商売に十数年、当地プリーで携わっていたのだ。
名うてのトレッカーで、もうひとりのイタリア人はお客さんだったようだ。

マオイストによると、半裸で水浴びする原住民女性の撮影をしていたことが反感を買い、連れさらう原因になったと言われるが、真相は定かでない。
最近、ヒューマンサファリと大問題になっている、原住民ツアーなのだ。
原住民があたかも動物サファリ紛いに、物見遊山の観光客の好奇の目にさらされているというので、人権上問題になっているのだ。
ベンガル湾の南に浮かぶ島、アンダマン・ニコバー島でも、ジャラワ種族の女性の裸踊りを地元のガイドや警官が楽しんだというので、物議をかもしたばかりだ。

うちとも因縁浅からぬイタリア人男性だけに、一刻も早く、無事解放されることを祈るのみだ。

州都では、子供たちが人質解放のプラカードを持って、平和デモ行進も行われた。
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テレビ番組に見る近代化の流れ(銀座新聞連載エッセイ)

2012-03-21 23:07:01 | 私の作品(短編・エッセイ)
銀座新聞ニュースに、最新エッセイが掲載されました。
近年のインドのテレビ番組の嗜好変遷について、述べました。
写真と併せて、お楽しみください。


重婚、見合番組などインドのテレビに見る近代化の流れ
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車の荒木鬼の33回忌

2012-03-21 22:38:54 | 私の作品(短編・エッセイ)
今日三月二十一日は、亡父の33回忌だった。
僭越ながら、故荒木重男の経歴をここに簡略に述べさせていただくと、戦後福井の自動車整備界の草創期を築き上げた、成功した実業家である。
亡父をモデルにした伝記小説を昨春、上梓したので、興味のある方は以下の、アマゾンページからご購入いただきたい。

「車の荒木鬼」(モハンティ三智江、ブイツーソリューション刊、1260円)

すでに昨夜の零時過ぎ、父の顔写真が掲載された単行本カバーに向かって合掌したが、本日は日の落ちた浜に、ベランダの観葉植物から摘み取った薔薇色の小花を手に、繰り出し、暗い波間に放った。
昨春、一年早い32回忌の法事を記念出版に併せて、家族で執り行っていたが、本式には33回忌が筋なので、郷里でもお経をあげてもらっていたことと思う。

夜空を見上げると、星がたくさん瞬いており、この星のどれかひとつに父はなったのだなと、思いを馳せ、少ししんみりした気分になった。
西の中空に、ひときわ麗しいこんじきに瞬いているのは宵の明星。
もし生まれ変わってないとしたら、金星辺りにいるかもしれないと、瞑目して、黙祷した。
お彼岸に亡くなった父は、生前信心深く、大歳には七社参りを欠かさなかったため、きっと天国に行っただろう。

もし生きていれば、83歳の高齢だ。
娘としては、よぼよぼのじいさんになってもいいから、生きていてほしかった。
父がいたら、時代の波に押されて往年ほでないにしろ、自動車販売整備業、福井モータースはもっと繁栄していたことろう。

返す返すも惜しまれる夭折、だった。
五十という男盛りで亡くなった、父の偉業を偲んで、夜空の星を仰ぎ続けた。

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毛沢東派ゲリラに誘拐されたイタリア人

2012-03-18 23:17:40 | 政治・社会・経済
マオイストといわれる左翼の過激派ゲリラは、当オディッシャ州奥地でも幅を利かせ、警官隊との一騎打ちや、誘拐・殺人事件が跡を絶たないが、ついに外国人が犠牲になった。

昨夜遅く、ブレイキングニュースの垂れ字幕で当オディッシャ州のカンダマル地方で二人のイタリア人がマオイストに誘拐されたことを知ったのだ。
なんと、今朝になって、被害者があにはからんや、うちが前のショップ類の一店を貸しているなじみのイタリア男性であることが判明した。

私は直接この男性と親交はなかったが、よく知っている夫はさすがにあわてていた。

午後、店の前に地方放送局の報道陣が駆けつけ、ビデオカメラで撮影、周辺の店にもインタビューしている現場を、ベランダから見下ろし、さすがに事の重大さに身が引き締まる思いだった。一刻も早い借主の無事解放を願わずにはおれなかった。

それにしても、なんでまた、カンダマル地方など、行ったのか。

カンダマルといったら、最近もクリスチャンに対する暴動のあったところである。

オディッシャの奥地は、マオイストが活動範囲を広げているため、危険なのである。

日本人旅行者にはこれまで、その旨くどくどと警告してきた。

やはり、オディッシャで店を経営していることの、気の緩み、オディッシャのことはよく知っているとの油断がつい出たゆえとしか思えない。

絶対に行くべきではなかった。

といっても、後の祭りだが。

23の要求を出しているマオイストと、州首相以下のハイレベルクラスがただいま、交渉中。
無論、イタリア大使館員も駆けつけた。

一刻も早く解放されることを祈るのみだ。

ちなみに、私が知る限りでは、当州で、毛沢東派ゲリラによる外国人の誘拐はこれが初めてである。
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帰国航空券ゲット!

2012-03-18 23:03:24 | 私・家族・我が安宿
インドの首都ニューデリー発、コロンボ(スリランカ首都)トランジットの成田行きの往復チケットを、当地の代理店で購入した。
ちなみに、日本円で52000円ほどだった。

昨春帰国時はデリーの代理店で買ったが、今年は去年に比べると、エアインディアは二倍に跳ね上がり、スリランカ航空も、当地の代理店より高めだったので、地元で買うことにしたのだ。

しかし、その前にスリランカエアのホームページを見て、値段チェック、33000ルピー以下で買えることがわかったので、それより2500ルピーも高いことに文句をつけた。
そしたら、あっさり、Eチケット以下の値段に下がったので、ほくほく即購入した。
デリーの代理店は、ここで買うより、5000ルピーも高い値段だったということになる。
日本円にすると、8000円ほどだが、格安インドで5000ルピーは大きい。

しかし、私はベストプライスを求める抜け目ない?消費者なので、来年、デリーのほうが安ければ、ころりと鞍替えするだろう。

それが証拠に、昨年は地元のほうが高くて、デリーが安かったので、デリーのほうにしたのである。

今年は反対。

なんにせよ、チケットをゲットして一息である。

ちなみに、帰路はコロンボ一泊、嘘かまことか知らぬが、五つ星ホテルが用意されているという。
でも、コロンボを見れるのは、うれしい。
スリランカ、来年あたり、夫婦旅行したいと思っているので、下調べの一環にはなろう。五月二十日というと、酷暑の盛りだが、ファイブスターなら、冷房も効いて、快適この上ないだろう。

スリランカ航空の評判はわりとよく、トランク重量も30キロ、手荷物7キロなので、今年は日本食を買い込んで戻れそうだ。

お初の新しいエアライン、わくわくである。

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トランジットツアー

2012-03-15 22:38:08 | 私・家族・我が安宿
原稿書きの合間を縫って、チケットの手配や東京の安宿予約、今日はトランクも引っ張り出してチェック。

来月三日に当地を発つつもりでいるが、航空会社はスリランカエアを利用することになりそうだ。
エアインディアが値上げしたのと、4月1日からストを匂わせているので、かえって好都合だ。

ちなみに、各国の航空会社を利用した私も、スリランカ航空は初めてだ。
実は来年あたり、スリランカの夫婦旅行を楽しもうかと夫とも話し合っていたところで、これもシンクロかな。
帰路はコロンボに一泊することになるため、初めてスリランカの首都も一瞥できる。
ちょうど酷暑期なので、暑そうだが、楽しみ。
旅好きの私だけに、デリーー東京の往復直行便にこういうおまけがついてくると、うれしいし、わくわくする。

タイもこの二年ほど、ご無沙汰しているので、寂しく思っていたところだ。
タイはトランジットというより、現地で降りてしまい、二週間ほどツアーを満喫するのが長年の習性となっていたのだが、去年から直行便に変えたため、出発地が首都のデリーとなって、バンコックは通過、ほぼ主な観光地は巡ったので、もういいかとも思ったのだが、やはり行かないと、これはこれで寂しい。

ちなみに、昔は、トランジットでバングラデシュの首都ダッカにもよく立ち寄ったものだ。これは航空賃にホテル一泊代込みの文字通りのトランジットだ。

それはさておき、スリランカの評判は常々耳にしていたので、行きたいと長年思っていたのだが、タミール自由の虎のゲリラ運動、多数派の先住民シンハリ族に対する少数派タミール移住民の民族闘争による暴動が懸念されたため、行くのがためらわれていたのだ。しかし、ゲリラ活動の頭プラバラカンも銃殺され、小さな島国には平和が戻ってきた。
が、南インドのタミールナドゥ州からの移住民は人権を踏みにじられているようで、タミールナドゥ州首相や政治家リーダーたちは中央政府をつついて、隣国政府に警告すべきだとの強固姿勢を崩さない。

問題が尾を引いているが、少なくとも、暴力は納まっている。

で、いまこそが旅行のしどき、なのである。
安心して、治安の平定化されたスリランカを楽しめる。
海岸地帯もよさそうだし、古都キャンディも以前から行ってみたいと思っているところだ。
一日でも、スリランカの首都を見る機会を授かったのは、願ってもない。
下調べの一環にはなろう。

というわけで、新しいエアラインに、新しい都市、わくわくである。
ちなみに、スリランカ航空の評判はよいみたいで、食事はカレーと期待できないが、サービスはどうなのかなと興味津々。
あと、ワインとか出るんだろうな。
長旅で緊張するし、お酒を飲んで神経やわらげたいところだが。

やっと、旅の心構え、帰国の準備が少しずつだが、整いつつある。

仕事はまだ終わらないが、もうここまで来たら、開き直るしかないだろう。
ええい、なるようにしかならない。
しかし、出発までまだ二週間以上あるので、極力努力するつもりだ。

それにしても、スリランカエア、うふふ、楽しみだ。
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ベンガル湾季節便り/きょうだい星

2012-03-13 22:21:34 | 季節・自然
夕日には間に合わなかったが、うすら明かりの残る六時過ぎに、浜に出た。
先刻、ベランダから東の空を見上げると、うろこ雲が茜に染まってきれいだったが、海辺に出ると、雲はまだらでなく、長く太い帯を幾筋も引いていた。昨日からやや低気圧気味、冬の名残りを帯びた浜は、日中の暑さが緩和され、心地よい。暑くも寒くもなく、ちょうどいい感触だ。

残照にローズピンクに照り映える波打ち際を素足でたどる。
引き潮の今日は、干潟のように海底の砂が70メートルほど現れ、たくさんの人々がはだしで歩いていた。
遠浅の浜のようになった海で二十数名が波と戯れていた。

ひたひたのうしおで洗われた平らな砂上に、雲が反映し、地底の幻の帝国を形造る。
東寄りの薄青い天の高いところにひときわ神々しく瞬いている、宵の明星。いつも低空なのに、ずいぶん高いところに、煌々と瞬いており、その美しさに見とれる。
下空はタンジェリン色に焼けている。

三日ぶりの浜を満喫し、磯の気を胸いっぱい吸い込んだ。
昨日は途中まで出て、雨粒がぱらつきだしたので、戻ることを余儀なくされたし、その前は披露宴に出席、さらにその前はさぼって出なかった。

三日も出てないと、さすがに海が恋しくなる。
今日の引き海はとくに気持ちがいいから、深呼吸にはもってこいだ。

宵が降りるにつれ、金星と並行位置の近距離に、白い小粒の木星が出た。
きらびやかな美姉のヴィーナスに比べると、つつましやかな弟ジュピターという感じだ。
金星と木星がこんなに近くに寄り添っている光景はなかなか見られない。
美しいきょうだい星を見上げ続けた。
濡れ砂に、金星がかすかに映し出される。
月ならともかくも、星の光が地上に届くなんて、驚きだ。
砂にかすかに瞬く偽明星に感激した。

背後のホテルの三連灯が、まぶしいオレンジ色の帯を汀ににじませている。
高い空に浮かぶきょうだい星と、地上の西端のホテル街の灯、落陽の名残りに暗橙色にきらめく浅瀬に立ち尽くして、たそがれの光景を満喫した。

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インドの披露宴

2012-03-11 21:32:56 | 私・家族・我が安宿
姪のルビの弟ティキの結婚披露宴に短時間、顔を出した。
すでに先日式は終了していて、本日は婿宅での披露宴、その名の通り、絢爛豪華な婚礼衣装に着飾った花嫁のお披露目である。
数十名の親族がたむろす邸宅、とりわけ女たちのカラフルな衣装が華やかさを撒き散らしている会場にたどり着いたのが、午後七時過ぎ。

入り口の壁に当オディッシャ州の母語オディヤ語で、結婚するイメージとして新郎新婦の手をつないだイラストをはさむように、上部にティキと花婿の名前、下部にロージーと花嫁の名前がある。結婚式では、入り口の垂れ幕に「ティキ ウエッズ(結婚する) ロージー」とあったはずで、お定まりの標語である。



ひっきりなしに出入りする人々で、玄関口はにぎわっていた。

そのうちふらりと花婿が現れ、シルクの光沢を発するブレザー・ネクタイでめかしこんだティキに挨拶された私は、「オビナンドノ、ボフクシュ」(おめでとう、あなたが結婚して大変幸福です)と祝福を垂れた。ティキは、飛び切りの笑顔を返してきた。

それから花嫁登場までの三十分あまり、椅子に腰掛けて、ルビの姪、二十歳の女子学生と英語で歓談、やっと待ちに待った新婦が親族に付き添われて厳かに出現、民芸調の毛氈に覆われた壇上に座した。
衣装の色は目が覚めるような緋色だ。赤は一番人気のある色なのである。しかし、近年はピンク、オレンジ、黄色、ブルー、グリーンまでカラフルだ。花嫁衣裳にもピンからキリまで合って、ン万からン十万、庶民クラスでは一万前後だ。手の混んだ刺繍の施されたシルクのサリーに着飾ったロージーはなかなかの美人妻、ティキは果報者だ。



掌は、ヘナという髪を染めるのにも使われる自然のハーヴ染料で、メヘンディという精妙な模様が施されている。つる草や花、アラビック模様を象った、結婚式に特有のインドならではの装飾だ。私も以前何度か描いてもらったことがあるが、わくわくしたものだ。円錐形に丸めた紙からチューブ状にひねり出し模様を描き、乾くまで三十分からー一時間、事後こそげ落として、水洗いすると、オレンジ色の模様がくっきり浮かび上がり、翌朝にはクリアな茶色に浮き上がるのだ。



乙女のロマンをそそるメヘンディ、だ。

両手首をびっしり取り巻く両腕輪をごらんあれ。



とにかく、花嫁は頭から足まで金尽くしで、ゴージャスの一言に尽きる。
それでも、ルビの姪に言わせれば、ロージーの衣装や宝飾品はシンプルというから、もっと贅を凝らした式になると、まさしく金ぴか、めくるめく仕様かもしれない。

しかし、花嫁は浮かぬ顔。ちっとも幸せそうでない。
そのうち、ロージーは旧親族の女たちに取り巻かれ、めそめそ泣き出した。
メヘンディの乱舞する茶色い掌に白いハンカチが閃く。
インドではお定まりのシーンである。



嫁いでいく娘が母親と抱き合って号泣する光景は、結婚式に定番なのだ。

帰国前であわただしかった私は結局、一時間半ほどお邪魔しただけで会食も辞退して、会場を退いたが、このところ仕事のストレスがたまっていたので、恰好の気分転換になった。

日本の文金高島田もいいが、インドの金糸銀糸の縫い取りのある鮮やかな真紅の衣装も捨てがたい。
インドでは結婚式は年々、派手になる一途である。

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ベンガル湾季節便り/ホーリーの暗赤月

2012-03-09 19:55:58 | 季節・自然
今日はホーリー、赤や黄、緑、紫、金属発色の鮮やかなパウダーや、粉を水に溶かした色水を掛け合って、春の訪れを祝うお祭りだ。
すでに始まっている地域もあり、テレビドラマもこのところ色粉を掛け合って家族が楽しむ場面が頻出していたが、当地プリーは十六夜月、フルームーンの翌日と、本日九日午後一時までの無礼講だった。

私はこもっての自衛戦だったが、終わったころ、ベランダに出ると、名残の紫のパウダーが路上に大量にこぼれ落ちていた。
わが安宿ラブ&ライフの外人のお客さんは、遠望レンズ付きの高価なカメラに色水を振りかけられてしまったようで、ぬぐうのに懸命になっていた。
お気の毒様というほかはない。

ムンバイでは170名以上の、皮膚病感染者が出たようだ。
不純なケミカル染料のせいである。
近年ハーヴもポピュラーになりつつあるが、ケミカルに比べると高価なため、大方は化学染料で、害が憂慮されている昨今なのだ。

このところ午後七時から三十分毎日計画停電が続いているので、この時間帯を利用して浜に出ているが、今日も薄暗い路地をたどって、海に出ると、月のない、雲が浮かぶ夜空には、金星と木星が上下斜めに並んで出ていた。
昨夜は煌々と瞬く海上の満月が美しかったが、今日はたしか赤い月が出るはずだがと首をかしげていると、東寄りの低空に暗い紅月がおぼろに浮かび上がった。

あでやかな橙の月の美しさに見とれる。
フルームーンとはまた違った、格別の趣のあるレッドムーンだ。
闇をついてほの白く浮かび上がる波と、その上の紺色の空に浮かぶ十六夜月を堪能して、戻った。
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