インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

年末のご挨拶

2010-12-30 02:29:51 | 私・家族・我が安宿
今年も一年間当ブログをご愛読いただきまして、
ありがとうございました。

2010年も余すところ二日。
読者の皆さんにとっては、どのような一年でしたでしょうか。

ここでちょっと読者自慢。
わがブログの読者さんはみなレベルが高い少数精鋭。
プロ顔負け、文章のお上手な方もおられます。
読書量が膨大で鑑識眼の高い皆様にはいつも鼓舞されております。
来る2011年が、読者の皆様にって飛躍の年となるようお祈り申し上げております。

来年もご期待に添えるようなハイレベルの記事をお届けしたいと思っております
ので、なにとぞご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。

お体に気をつけて、くれぐれもよいお年をお迎えくださいませ。

                                            著者
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2010世相あれこれ

2010-12-28 01:18:18 | 政治・社会・経済
当オリッサ州奥地は寒波のようだ。
Daringbari(写真)という地域はオリッサ一寒いところとして有名だが、2-3度。
そこまで極端でないにしろ、原住民地域プルバニなど、7-8度らしい。

                                   

当地プリーはここ数日割と暖かめだ。
日中タイプしていると、汗ばむくらいだ。
朝はその代わり冷え込み、毛布だけでは足りず、スリーピングバッグを上にかぶ
せているほどだ。

首都デリーも7度、例年通り霧が出てフライトが多数キャンセルになったようだ。

イギリスやフランスも雪で足止め食らったクリスマス休暇旅行者が空港で立ち往
生したし、アメリカでも例年にない降雪らしい。

今年も余すところ五日。

振り返れば、インドは相次ぐ汚職に揺れた後半だった。
2G周波数割り当てにまつわる汚職事件は国庫に2兆円もの損失を与えたとして、前
代未聞規模だった。冬期国会はこの問題で空転、連帯国会委員会(Joint Parliamentary Committee、JPC)の調査を要請して辞さない野党一派が審議を進ませず、三週間以上
が無駄になった。この間支払われた議員報酬は4億円。まこと多大なる浪費だ。働
くもの食うべからずで、開いてすぐ延期の毎日なら、支払われるべきではないので
はないか。
喧々諤々、毎日抗議のみの応酬、遊んでてて給料もらえる議員さんは楽チンだ。

                                          

経済成長が9%、株がゴールデンマークの20000ポイント台に復活した明るいニュー
スの一方で、次から次へと噴出する汚職問題、与党国民会議派中心の連立政権は
先の選挙で「普通の人(aam admi)救済」のスローガンを掲げ、大勝したが、
問題山積みで支持率は急落の一途をたどっている。

                          

国民の失望は大きい。
インドでは、政治ときたら、汚職がつき物で、国民も半ばあきらめているが、こ
う矢継ぎ早にでかいのが来ると、さすがに怒りを通り越してあきれ果てて声もな
いといったところ。

          

年の瀬に来て、オニオン、トマト、ガーリック、カリフラワーなどの野菜や、卵
も急騰、食料のインフレ率は12%に上がった。
12月始めに降った時期はずれの雨で、オニオンが傷んで収穫不良になったせいと
いうが、昨年も庶民はオニオン高騰に泣かせられたよなあ。

                               

暗い世相と裏腹に、今年のクリスマス休暇に繰り出したインド人は160万人と、
ピーク。
当地プリーにも大挙してローカル家族連れが押し寄せた。
おかげさまで、わが安宿ラブ&ライフも超満員。

東の浜、チャクラティルサ・ロードのホテル街はほぼ満杯状況で、活気に満ちてい
る。
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ベンガル湾季節便り/クリスマス明けの洛陽

2010-12-27 01:31:36 | 季節・自然
今日も、日のあるうちに浜に出た。
午後五時十五分前に家を出ると、ちょうど夕日に間に合うくらい。

昨日のクリスマスの入日があまりに見事だったので、早々に書き物を済ませ、い
そいそ浜辺に出たのだ。

             

メインロードの新築ホテルの鏡面ガラスが落日に赤く照り映えていた。
道際からは、夕日は見えない。
今日もさぞかしと期待しながら、浜への路地を下った。
サフランオレンジの大きな太陽が、波打ち際の上空にぽかりと浮かんでいた。
引き潮で、50メートルほど平らに伸された砂面が波の間から現れ、たくさんの人
が素足で伝ったり、さらに前方の浅瀬でひざや腰まで浸して、冬の穏やかな夕暮
れを楽しんでいた。

        

壮麗な落日目指して西方に歩いていったが、太陽はサフランからマゼンタと赤み
を増した色合いに変わったともなく、灰色のレースのようなもやがかかり、くす
み始めた。
昨日はぎりぎり地平線間際まで堪能できたのに、今日は下のほうが侵食されたと
思ったら、早かった。

海は青みがかった透明感のあるグリーン、沖合いにたくさんの漁船が群れを成し
ている。比較的近いところを行く二艘には、鈴なりに人が乗っている。どうやら
観光船のようだ。このシーズン、漁船のいくつかが観光客を乗せて、近場の沖に
繰り出すのである。
まだ一度もベンガル海に乗り出したことがない私は、焦がれる。
冬で穏やか、波もほんとんどなく遊覧にはもってこいかもしれない。でも、船酔
いとか大丈夫なのかな。

                    

砂浜を子供たちを乗せて闊歩するらくださん。
シーズンだけに、赤い民芸調の花模様のある派手な鞍に着飾り、頭から首筋にか
けてカラフルな吹流しのような装飾を施し、海風になびかせていた。行商にとっ
ては、稼ぎ時だろう。

西の空は淡いオレンジからピンクへと色を変え、さざなみが桜色に照り映えてい
た。
時々刻々と変幻していく夕景色は美しい。
東の空は藤色から薄藍の夕もやに沈み始めた。
見上げる真上の空には光味がまだあって、薄青い。
桜色の光沢を発している砂鏡の上をたどる、同色のパンツスーツ姿の女性。
まるで恋する乙女の頬のようにはじらう渚は麗しい。

                           

浜を散策する人々のカラフルな衣装が、濡れた砂面に色とりどりに映し出される。
西の空がたそがれはじめ、波打ち際が暗い橙に瞬いた。
くるぶしを生ぬるいうしおに浸しながら、私は鮮烈な夕景の只中に立ち尽くして
いた。

     
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クリスマスのサンセット

2010-12-26 02:26:04 | 私・家族・我が安宿
今日はクリスマス本番。
ホテルも満室、当チャクラチルサロードのホテル街は、きらびやかなイリュミ
ネーションに瞬いている。

昨夜のイヴは、夫婦水入らずで、白ワインとケーキで乾杯!

DIAというギリシャ女神風ラベルのワインは瓶がおかしな形で、まずそうで心配し
たが、よく調べると、NASHIK VALLEYとあったので、ああ、ワインで有名なマハラ
シュトラ州のヒルだと思い当たり、これなら大丈夫かなと、スクリュー式の蓋を
開けてワイングラスに注ぐと、あわ立ち、ありゃあこれは炭酸ワインだなと、少
し失望。案の定、シャンパン風で、そうとわかってたら、もう一本1000ルピーも
弾んでシャンパン買う必要なかったなと。
                      
甘ったるくてあわ立つワインは、しかし、私の食道炎にはよかったようだ。
プラムケーキも、チョコレートケーキもおいしくて、ワインが進んだ。
クラッカーにチーズを載せたものと、ポテトチップス、ゆで卵などもつまみ。
口当たりのいい飲みやすいワインで、クリスマス向きとも言えるが、白はやはり
辛口のインデージュ社のヴィンバレットに限ると思った。

クリスマス本番の今日は日のあるうちに浜に出て、大きなサフランオレンジの夕
日が波打ち際に沈む壮麗さを愛でた。さすがに人出があり、引き潮の穏やかな冬
の海辺は散策にもってこい。浅緑色の透明感のある潮はすがすがしい。
汀が広範囲に波の下から現れ、平らに伸された鏡面のように照り映える瀬を素足
で、沈みゆく華麗な入日目指して歩いた。

                      

僧の聖衣にも似た鮮やかなサフランに燃える太陽、聖なる落日を仰ぎながら、ゆ
らゆら一条の金橙の帯を流す浅瀬を伝っていった。沈む間際マゼンタにかっと燃
えるような光輝を発したともなく、灰色のもやのうちにするする飲まれていった。
波打ち際が淡い赤紫色の光沢を放っている。

浅瀬をはしゃぎながらたどる母子が微笑ましい。
幼児の無邪気な歓声、幸福そうな親子のシルエットが濡れた砂面に写し出される。
西の空一帯がほの暗いオレンジ色に焼けて、極西のホテル街のネオンとの取り合
わせが郷愁をそそる。
東側の空は淡い菫色に染まっていた。

背後のホテル群も紫、オレンジときらびやかなイリュミネーションに彩られ始めた。

クリスマスの夕日は天下一品だった。

戻って、昨日の残りのチョコレートケーキとプラムケーキを夫ともに頂き、本番
クリスマスを祝った。

                               


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持参金に泣く親もド派手な結婚式(銀座新聞連載エッセイ)

2010-12-24 23:42:33 | 印度の玉手箱(銀座新聞連載)
銀座新聞ニュースに最新エッセイが掲載されました。
今回は現在冬季で結婚シーズン中なこともあって、多数派ヒンドゥ教徒の結婚式
について書いてみました。
華麗な結婚衣裳の写真と併せてお楽しみください。


http://ginzanews.com/report/1684/

                                    

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メリークリスマス!

2010-12-24 01:55:47 | 私・家族・我が安宿
いよいよ明日はクリスマス。
すでにシャンパン、白ワインと購入済み。
太陽ラベルのスラのシャンパンは1000ルピーもした。
自慢じゃないが、インドでシャンパンを買うのは初めてである。
プリーではワインもシャンパンも入手不可だと思っていたが、西の浜のホテル街
の先にあるスワルドガールのワインショップで入手可能なことがわかった。



だいぶ前から夫をつついて、プリーだって大き目のリカーショップだったらある
はずだから、調べてみろとそそのかしていたのだが、ぐうたら亭主は重い腰を上
げなかったのだ。
やっぱり!という感じ。

そうと知ってたら、遠出してワインを購入する手間も省けたわけだ。
まあ、どっちにしろ、催しのついでではあったが。
ワイン消費量はかくして、年数本がいいとこだった。
でも、プリーでも買えると知った今は、家計に占めるワイン代が一気に跳ね上が
りそう。
何せ、750ml最低三百数十ルピーはする高級品。

スラの赤ワインなんて、500ルピー、千円近くもする。
さすがにおいしかったが。

明日の夕刻は、西の浜のケーキやさん、モンギニスに買出しだ。

一足先にメリークリスマス!



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ベンガル湾季節便り/入り日とフルムーン

2010-12-20 00:24:52 | 季節・自然
久々に日のあるうちに浜に出た。
午後4時45ごろに出れば、ちょうど落日に間に合うくらい。
冬の快晴に恵まれた今日は、西寄りの波打ち際に大きな茜色の太陽がくっきりう
がたれていた。

オリーヴ色の海は濁りがあり、日曜の今日は家族連れ行楽客でにぎわい、ごみが
たくさん落ちていた。
浅瀬に足を浸したが、葉っぱのお皿がまるで枯葉のように汀にたくさん浮いて、
くるぶしに絡んでくる。
食べ物を載せたお皿でなく、冬の枯葉だったら乙なものだが、汚いなあとという
感じ。
東寄りの中空には、淡いレースのような月が浮かんでいる。
やや満月に欠けるようにも思えるが、わからない。

夕日は赤みを増して、朱鷺色の大円になり、濡れた浅瀬にきらびやかな帯を引く。
宵もやに浸され始めると、早い。あっというまに、黒味がかったベールに飲まれ、
見えなくなってしまう。
日が沈んだ後、東の月がやや明瞭に浮かび上がった。

                             

海は中潮、冬季で穏やかめ、東の沖合いはほとんど波がなく、何十艘もの木舟が
停泊して、漁活動にいそしんでいた。
まるで水平線にかかる木彫りのネックレスのようだ。
番のとんびが二羽、浅瀬を舞っている。
残飯あさりのからすがあふれる浜辺だが、とんびの舞いはさすがに優雅だ。

西の空があえかなロゼに染まり、海もばら色に照り映え始めた。
ローズ色をぼかしたような東の上空に、くっきり浮かび上がった月はやはり満月
のように見える。
波打ち際をてくてくたどる観光客向けらくだのこぶの上には、少年がまたがり、
意気揚々と満月下の周遊を楽しんでいた。

                      

藤色の夕闇に浮かび上がるフルムーンの美しさを愛でながら、ゆっくりきびすを
返した。

七時ごろベランダから、椰子の葉越しに見上げた月は見事なまん丸で、煌々と透
明感のある白に発光していた。
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海外生活必需品通販カタログ

2010-12-19 23:25:23 | その他
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卵サンドとポテトクリームスープ

2010-12-19 01:23:45 | 食・健康
食道炎になってから、いろいろ食事を工夫している。
量が食べれないのだが、食欲はそれなりにあり、おいしいものを食べたいと思う
からだ。

      

 朝はチーズトースト1.5枚に、やし蜜入りバナナの乱切りヨーグルト、にんじん・
りんご・大根・大根の葉・赤カブ・キャベツ・パイナップルのミックスジュース。
食後にセイント・バジル(トゥルシー)入りのやし蜜ティー。

                                   

 昼はおかゆにからすみふた切れ、甘い玉子焼き、大根おろし、ほうれん草のお浸し。
食後にやし蜜入りミルクコーヒー。
                        
                  

 夜はゆで卵をみじん切りにしてマヨネーズと塩少々であえたものをはさんだトース
トサンドに、ごく少量の刻みゆでポテトを落としたクリームスープ。卵サンドが
おいしい。クリームスープもバターをいためて小麦粉を少々落としかき混ぜとろ
みがつくようにしているので、おいしい。おしょうゆを心持落とし、だしの素も
振り掛けるのである。量が多いともたれるので、具はほんの少しだ。トーストも
日本の四分の一の小型食パン一枚の上にみじん切りゆで卵をぱらぱら載せた程度。

                                      

それでもおいしくて目が細まる。
昼のからすみ、玉子焼きを大根おろしとともに頂く醍醐味はいうまでもない。

今後トライしたいのは卵どんぶりごく少量と、卵とじのたまねぎ入りじゃがいも
の煮付け。甘いしょうゆ味にしたらおいしいだろう。
お酒はワイン一杯がせいぜいだが、なんとか飲めるので、クリスマスは白ワイン
かシャンパン、つまみはポテトグラタンかなすグラタン、マカロニグラタンって
のもいいな。
しかし、チーズは多いともたれるので、ほどほどにしないと。

日本製の薬が切れたので、インドのぼりぼりかじるタイプの制酸剤半錠を夕食後
のみ服用している昨今だ。
我が家の常備薬で、胃酸過多、胸焼けに効く。
すーっとペパーミント味だ。

早く前のように思う存分食べられるようになりたい。
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麗月と結婚披露宴

2010-12-19 00:54:51 | 私・家族・我が安宿
ばたばたしてて、ブログを新規投稿している暇がなかった。
貧乏性の私は、新しい原稿に着手し始めたためだ。
来年三月半ばの帰国まで、仕上げられるものはなるたけ仕上げておきたいとの気
持ちからである。

          

早いもので2010年も余すところ二週間弱。
息子が戻るのは明けて四日なので、夫婦だけのクリスマス、年越しになって少し
寂しいが、猫や犬、たくさんのペットともに残り少ない今年を惜しんで、精一杯
エンジョイすることにしよう。



日が沈んでから浜に出たが、高い天にほぼまん丸お月さんが煌々と照って、平行
位置に宵の明星が瞬いていた。
青黒い海と濃紺の空は見境がつかないくらい暗色に溶け込んでいた。
視界のきかない沖から漁船の蒸気エンジンの鈍い音のみが響いてくる。
背後のファイヴスターホテルは結婚披露宴の会場と化して催しの真っ最中、にぎ
やかなマイク音がBGMとともに流れてくる。
巨大マンションのような五階建ての建物を彩るのは、オレンジ色のしだれ電飾。
久々に中をのぞいてみた。

              

ステージでは司会者がスピーチ、杏に近い赤の婚礼衣装をまとった花嫁の周囲を
取り巻くのは親族・友人のようだ。
花嫁衣裳のすそを縁取る金糸銀糸がきらびやかだ。
花嫁より目立たない色と気遣ってはいるものの、女たちはみな目もあやな衣装で
着飾っていた。
めくるめく晴れ着の満艦飾、突如どこからともなく紙ふぶきが舞って、軽快な音
楽がはじけ舞台は盛り上がる。
司会者の煽動で、続々友人が舞台上に上がってきた。  

しばらく物見遊山で見学した後、噴水が蛍光に幻想的に浮かび上がる中庭を横切っ
て、豆電飾で飾り付けられたきらびやかなホテルを後にした。
レストラン脇のプールにはいっぱい水が張られていたが、冬季シーズン、さすが
に泳いでいる者は皆無だった。ここ数日夜の冷え込みがとくに厳しいのだ。といっ
ても、当地プリーは最低気温15度前後だが、朝はきっと13度くらいと思う。

毛布にいっぱいくるまって眠る毎日だ。
前面には色違いのブルーのしだれ電飾のかかるホテルに背を向けて、ゆっくり歩き
出した。
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