今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

マザー・グース 1stアルバム「インディアン・サマー」の参加ミュージシャン

2022年11月30日 | アルバム参加ミュージシャンの資料

 

 昭和の時代のニューミュージック系のアルバムで、Wikipediaでは参加ミュージシャンがわからないのを、発掘して残しておこうという企画の第二弾です。(第一弾はこちら

 今回紹介するマザー・グースは金沢出身の女性三人組のグループで、1976年にメジャーデビューし2年ほど活動しました。この「インディアン・サマー」は1976年発売の1stアルバム。

 マザー・グースのメンバーは以下の通りです。

金田真由美:ヴォーカル、サイド・ギター
京田由美子:ヴォーカル、リード・ギター
高田幸枝:ヴォーカル、ハーモニカ、パーカッション

 メンバーはこの三人で、何しろ私は地元ですから当時彼女たちがFMリクエストアワーなどにちょくちょくゲストで出て三人だけで演奏しているのを聞きました。が、レコードではもちろんバンドの演奏がバックに入っています。その収録曲は以下の通り。

1.ミュージシャンをやっつけろ!
2.とんでるルーシー
3.男たちのアリバイ
4.洗いたての恋人
5.貿易風にさらされて
6.少年の木造ランプ
7.お前はなぐさめ色
8.アカプルコの夜
9.インディアン・ケイティーの唄
10.メイフラワー号


 曲調としてはウエストコーストということになりましょうか。アコースティック・ギター中心のバンドスタイルですが、それもそのはず演奏は吉川忠英さんとザ・ラスト・ショウ。ということで、参加ミュージシャンは以下の通り。


吉川忠英:アコースティック・ギター、バンジョー、フラット・マンドリン、ドブロ、各種パーカッション

ザ・ラスト・ショウ
 徳武弘文:エレクトリック・ギター
 村上律:スティール・ギター
 松田幸一:ハーモニカ、マウス・ボウ、ベース・ハープ
 河合徹三:エレクトリック・ベース
 島村英二:ドラムス

松任谷正隆:ピアノ
山田秀俊:エレクトリック・ピアノ、ソリーナ
ジョー加藤:フィドル
斉藤ノブ:パーカッション
金山功:ヴィブラフォン
尾崎亜美:手拍子
吉田よしこ:ドブロ・ギター


 意外な名前も見えますが、尾崎亜美さんはメンバーと同世代で仲良しでレコード会社も一緒。スタジオに遊びに来たところ「お前はなぐさめ色」の間奏の手拍子を手伝ったとか。吉田よしこさんは「メイフラワー号」のイントロを弾いたそうで、飛び入りのメンバーも加わった楽しい演奏になっています。

 これを私は当時は聞いておらず、1990年にCD化されたときに聞いて大変気に入りました。その後2005年には紙ジェケで再発もされ、驚くことに今年の6月にも<CITY POP Selections> の一枚としてユニバーサル・ミュージック・ジャパンからまた発売されてました。それだけ評価されている事でしょう。画像の右側は1990年版で歌詞カードはそちらのもので多分LPの復刻でしょう。左の紙ジャケは歌詞カードが違ってボーナストラックもあります。

 残念ながらサブスクにはありませんが、折角再発CDが出てるのでこの機会に多くの人に聞いて欲しいと思っています。演奏もいいのですが、ボーカルの声とコーラスが大好きで、こういうバンドは最近ないですね。

 それにしても、70年代の金沢で高校生の頃からオリジナル曲で地元のコンサートに出演し、自主制作でレコードまで作ってしまう女子達がいたというのは驚きです。私は地元なので余計にそう思うのかもしれません。


あれから一か月、昭和51年9月のヒット曲ベスト30

2022年11月29日 | 昭和歌謡・アイドル歌謡

 

 先日、昭和51年8月のオリコントップ30を記事にしたら結構ウケたので続報です。今回は1か月後、昭和51年9月20日発表のトップ30。

 トップ3は、あなただけを/あおい輝彦、ねえ!気がついてよ/桜田淳子、針葉樹/野口五郎でした。野口五郎さんのこの曲は結構地味な印象でしたが、物凄くヒットしたのですね。私は好きな曲です。

 それで1か月経っても「あなただけを」が強いです。考えてみれば、この年はあおい輝彦さんに加えて、「およげ!たいやきくん」「山口さんちのツトム君」「ビューティフルサンデー」など、いわゆるヒットチャートの常連でない方のビッグヒットが長く続いた印象。

 他の注目としては「河内のオッサンの唄」が7位まで上昇してるし、「嗚呼!!花の応援団」がさらに上がって15位。あらためて「そんなにヒットしてたっけ?」と驚きました。この方たちが、事務所に搾取されずちゃんと儲けてたらいいのですが。(というのは、大きなお世話ですか。)

 そして今回も洋楽がヒットしてて、ジャニス・イアンの「ラブ・イズ・ブラインド」がいきなり6位になってます。これは坂口良子さん主演のドラマ「グッドバイ・ママ」の主題歌でしたが、なんとこの後に最高3位にまでなったそうです。歌は確かにヒットしましたが、あのドラマってそんなにウケてましたっけ??? 今もDVDは出てないし。

 洋楽ではオリビア・ニュートン・ジョンの「ジョリーン」が27位。この曲は最高11位まで上がることになるので、普通に洋楽と邦楽とコミックソングと子供向けの曲がヒットチャートに共存してた面白い時代でした。

 こうやって眺めると反応するところは人それぞれでしょうが、私はすごく楽しくなってきます。現在のチャートのことをうんぬんは言いませんが、こういう本当の「流行歌」の世界があったのですね。当時は、年末の賞レースとか紅白の出場者とか予想するのも熱が入ったことでしょう。

 ちなみにこの年のレコード大賞は「ソウル・ドラキュラ」、翌年は「ソウル若三杉」でした。ソウルがブームだったんですね。…って、真実を知りたい方はご自分で検索を。

 なお、今回も「トップ30くらいは全部歌えるわい。」と思った私の前に立ちはだかったのがアグネス。この曲知らないけどヒットしてたんですね。


太田裕美「失恋魔術師」の謎>夜のヒットスタジオ

2022年11月28日 | 夜のヒットスタジオ

 フジテレビTWOでの「夜のヒットスタジオ」を見ました。今回は1978年4月24日の放送回。出演歌手と演奏曲は以下の通り。

太田裕美/失恋魔術師
内山田洋とクールファイブ/愛の扉
五輪真弓/さよならだけは言わないで
ザ・リリーズ ※ピアノ 太田裕美/春風の中でつかまえて
久保田育子/翔びなさい
黒沢年男/時には娼婦のように
小柳ルミ子/夢追い列車
シグナル/黄昏のあらし
野口五郎/泣き上手


 当時見ていた頃はテレビも小さかったし気がつかなかったのですが、この番組ではニューブリード以外にもミュージシャンが参加してます。そのエレキギター担当の人はグランドピアノ後ろのかなり隅っこにいたので、当時のテレビの画角ではほぼ映らない前提だったのでしょう。

 近年再放送で見るようになってその存在に気付いたのですが、例えばキャンディーズであればMMPが来てないときに、リードギターだけ西村コージさんか西慎嗣さんが弾きに来てるとか、そういう事情かと思ってました。

 が、数年前のギターマガジンの野口五郎さんとCharの対談によると、あれは荒谷憲一 という方ではないかという事です。レッツゴーヤングの山本トオルさん的な立場なのかもしれません。とはいえ、その立場がいつも同じ人なのかどうかもわかりません。どなたか詳しい人はいませんでしょうか。

 それでこの曲にもそういう人の姿が見えるのですが、今回よくよく見たらその人はリズムギターしか弾いてませんでした。イントロも曲中のオブリガードも、ニューブリードのギタリストが弾いています。謎ですね。

 ちなみに、この年のお正月に高田みづえさんが歌った「ビードロ恋細工」では、そちらの助っ人ギターの方がソロを弾いてました。当時私は「おー、ニューブリードのギターかっけー!」と思ってたのですが、数年前に再放送を見て「あ…」と。世の中知らないことが多いですね。

 それはそうと、今回の太田裕美さんの映像は衣装も振り付けも可愛らしいし永久保存版です。まあ私は過去に何回も録画してますけどね。ふっふっふ。


やっと読みました>「上を向いて歩こう」佐藤剛

2022年11月27日 | ブックレビュー

 

 前から読もう読もうと思ってた本を、秋の夜長に読み始めたら止まらなくなってしまいました。ちょっと前に入手してたものの、約330ページのボリュームに躊躇してましたが、実際は面白くて読み始めたら一気です。

 これはタイトルの通り、坂本九さんのヒット曲「上を向いて歩こう」についての本。この曲がいかにして生まれ、どういう経緯で海を渡って全米No.1ヒットにまでなったかというのを、佐藤剛さんが膨大な資料の精査と当時の関係者への綿密な取材により解き明かしたものです。

 実際にこの本の「はじめに」でも、「実際に『上を向いて歩こう』の資料や参考文献に当たってみてわかったのは、確かなことが何一つないという、意外な事実だった。」「肝心要なところが、いずれも伝聞や憶測に基づいたもので、事実は曖昧だった。」と書かれています。

 この曲は私が生まれる前にリリースされ、全米で大ヒットした時にもまだ生まれていなかったので、当時の取り上げられ方は知りません。アメリカでは「SUKIYAKI」というタイトルだったのは知ってましたが、恥ずかしながらあちらでは英語の歌詞にしてリリースしたと思ってたくらい。「うちに帰ってスキヤキ食べよう。」という歌詞にしてあるというのをどこかで聞いたのですが、あれは完全にガセ情報でした。どこで聞いたのやら…。

 それがこの本を読んで、坂本九さんのレコードをたまたま入手したアメリカのラジオDJが気に入ってオンエアしてみたら問い合わせが殺到し、その後大手のレコード会社からリリースされたという経緯を知って、一種サクセスストーリーを見るようでその流れが一番ワクワクしました。

 ただ、その経緯も諸説あり、ワシントン州のローカルラジオ局で数回オンエアされて話題になったからといって、日本語の曲を大手のキャピトルレコードがすぐリリースしてくれるとは通常考えにくいということがあります。

 それがどうだったかというと、実際事実だったというのは佐藤剛さんが突き止めたのですが、その経緯とキャピトルレコードのキーマンが誰だったかというのもこの本に記されています。面白いエピソードとしては、その人は坂本九さんの歌声を女性だと思っていたとか、あらためてレコーディングしたのではなく日本のレコード盤をマスター音源として利用したとかいうのがあるのですが、そのあたりは実際にお読みいただくのがよろしいかと。

 何気なく聞いていた曲ですが、中村八大さんのメロディーはもちろん、坂本九さんのあの裏声を交えた「ウォ ウォ ウォ ウォ」という唱法、イントロや間奏で見られる構成など、ヒットするには様々な要素があったことがわかって、そこに中村八大さんの音楽人生、坂本九さんの生い立ち、作詞の永六輔さんの思いと、当時のレコード会社や芸能プロダクションの事情までわかって本当に読みごたえ十分でした。これは10年以上前の本ですが、もっと早く読んでおけばよかったとしみじみ思います。反省にも近い感じで。

 音楽とは、ヒット曲とは、歌手とはなんだろうとか色々考えさせられますね。それにしても凄い本です。今では電子書籍でも読めますので、この記事を読んでいただいたすべての方々にお勧めします。どーですか、お客さん。


やはりバス旅は楽しい

2022年11月26日 | TV番組レビュー

 自分がバスで旅するわけじゃなくて、あの「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」の話。元々好きだったのですが、たまたま先日再放送を見たら面白くて、それ以来番組表で発見するたびに録画してしまいます。

 やはり元祖の太川・蛭子コンビの時が面白いのですが、先日見た第三弾の「秋の北海道縦断!」というのは大爆笑しました。これが2008年9月のロケで、ゲストは伊藤かずえさん。とにかく蛭子さんの天然なボケっぷりが全開でたまりません。

 一例では、バスの中で腕時計が凄く進んでいることを太川さんに指摘され、「なんか1週間に1分くらい進むんだよね。」「進んでないと不安で。」と言ってたものの、さすがに進み過ぎだということでその場でジャストに調整。しかし、次の乗り継ぎの際に案内所の時計と自分の時計を見比べて「おかしいよ、あの時計も進んでるよ。」と大騒ぎ。が、次の瞬間「あ、さっき合わせたんだった。」とまた人で大騒ぎ。

 また次には、バス停に到着したときには15時半だったのが、時刻表を見て「良かった! この13時45分に乗れるよ。間に合った。」と大喜びしたり。そのたびに同行のお二人が大笑いするのですが、伊藤かずえさんは女優とはいえ「ホホホ」「ウフフ」という感じじゃなくて、大体「ゲヘヘヘ」と笑うのでそこの意外性(?)も面白かったです。実は私はこの方は若い頃はあまりタイプではなく、大映ドラマに出てた頃もなんとも思わなかったのですが、今は結構好きになりました。人間の好みは変わるものですね。

 それとこの回ではとにかく北海道の景色が良かったので、そこは「ああ、いいなあ」と思いながら見てました。このバス旅の企画は第25弾まで続いたそうで、ルートとゲストによって当たり外れはありますが(失礼)、大体は面白いので受けたのはわかります。今はメンバー変えてやってて、そちらも面白くないことはないのですが、やはりあのコンビが面白かったですね。復活は無理でしょうが、太川さんには今のような陣取りじゃなくて普通にバス旅やって欲しいと思うのは私だけではないはず。


連続ドラマW「5人のジュンコ」見ました(ネタバレあり)

2022年11月25日 | ドラマレビュー・新着ドラマの話題

 「5人のジュンコ」と言っても、桜田淳子、大橋純子、山本潤子、八神純子、小川順子の5人を集めて、誰が一番歌が上手いかを競うというドラマではありません。もしそんなおいしい企画をやれば、紅白歌合戦の裏番組にしても視聴率50%は取れるでしょう。(意見には個人差があります。)

 これはWOWOWの連続ドラマでしたが、番組サイトによると「同じ『ジュンコ』という名前のもとに翻弄され、やがて悪意の渦へと巻き込まれていく女たち。松雪泰子主演で現代社会の縮図ともいえる人間の深淵を描いた衝撃ミステリー。」です。

 出演は松雪泰子、ミムラ、西田尚美、麻生祐未、小池栄子。この5人が全員ジュンコさんなわけです。原作は真梨幸子さんの小説ですが、私は読んでません。まったく事前知識なしで見たのですが、これは2015年のドラマ。当時は我が家はまだWOWOWを契約してなかったので知らなかったと。この春に再放送されてたのを録画したのですが、今月ようやく見たのでタイトルのインパクトは強くないですね。(←偉そう)

 一応主役は松雪泰子さんということになりますでしょうか。5人それぞれ過去があって現在も決して幸せではない境遇を背負ってますが、とにかく人間の嫌な部分を見せるというか、松雪さん以外は全員悪人または小悪人。小池栄子さんなんて初回で逮捕されて以来、その後は全部刑務所の中だし。

 とはいえ、松雪さんも最終的には違法行為をしてしまうわけで正義の味方ではありませんから、決して楽しいとかスカッとするドラマではありません。おまけに相当人も死ぬので、面白いけれど後味は悪いです。(意見には個人差があります。って、こればっか。)

 以前、宮藤官九郎さんが全員「あべ」という「あべ一座」を旗揚げしてましたので、どうせならこれも全部「ジュンコ」さんでやればと思いました。が、思い浮かぶのが五十嵐淳子、池内淳子、高沢順子くらいで案外現役女優でジュンコさんはいません。富司純子さんは「スミコ」だし、高畑淳子さんは「アツコ」だし。

 そういえば「あべ一座」の旗揚げ公演「あべ上がりの夜空に」の司会はNHKの阿部渉アナでした。調べたらこの人は岩手県の出身。確かに岩手県には阿部さん多かったような。って、どこも多いですか。

 ということで、ドロドロ、コテコテした人間ドラマを見たい方にはお勧めです。再放送の機会にはどうぞ。いや、あべ一座の方じゃなくてドラマの方。


昭和51年8月のヒット曲 ベスト30

2022年11月24日 | 昭和歌謡・アイドル歌謡

 

 こちらは某雑誌の昭和51年10月号から。記事によるとオリコンの8月23日発表分だそうです。シングルトップ3は、あおい輝彦「あなただけを」、山口百恵「横須賀ストーリー」、郷ひろみ「あなたがいたから僕がいた」。

 意外なところでは「ソウルドラキュラ」がベスト10に入ってたこと。確かに当時流行りましたが、普通に洋楽もチャートに入ってたのですね。これにあやかって「ソウル若三杉」とか「ソウル怪人二十面相」とかも出てましたが、問題はどちらも面白くなかったこと。タイトルのインパクトだけのいわゆる出落ちでした。

 あとは松本ちえこ「恋人試験」が11位で、こんなに大ヒットしたとは。この人はもっとスターになってもよかったものを。そして23位に異邦人の「嗚呼!花の応援団」が入ってて、「これってこんなにヒットしてたの?」と驚きました。テレビではちょくちょく見ましたが、完全に色物でしたしね。この人たちの次の曲は「太っ腹ブギ」だったかな?

 その他は大体流行ってた記憶があるのですが、西川峰子「峰子のマドロスさん」もこんなにヒットしてたのが驚き。これの最高位が何位かは知りませんが、オリコンのベスト30という相当なヒットであっても、その後ラジオやテレビでもほとんど見かけない曲もあると。「あの名曲全部聞かせます」系の番組でも異邦人とか西川峰子は見ませんし。って、この方々をひとくくりにするのはなんですが。

 それで、「昭和51年当時のベスト30くらいなら全部知ってるも~ん」と言いたかったのですが、14位赤丸付きのアグネス・チャン「夢をください」はまったく知りません。もう昭和歌謡オタクは名乗れないかもしれませんね。ピンチです。

 なお、アルバムランキングではポールモーリアが入ってますが、アホの坂田師匠は「ポールモーリアが流行ってるそうやから。」と弟子にレコードを買いに行かせ、聞いたとたん「お前、これカラオケやないか!」と言ったとか。いい時代でしたね。(なのか?)


レッツゴーヤング 1984年4月29日放送回

2022年11月23日 | 昭和歌謡・アイドル歌謡

 

 歌謡ポップスチャンネルでの放送を見ました。1984年なので司会はもちろん太川陽介さんと石川ひとみさん。最近は大体同じような回をグルグル回して放送してますが、今回のお目当ては河合奈保子さんの「微風のメロディー」。

 当時私は大学生。昭和の時代ですから天皇誕生日で休みだったのは確かですが、当日見たかどうかは記憶なし。この頃に休みの日は何をしてたかもまったく思い出せず。多分この日もバイトに行ってたのではないかと思います。

 それでこの「微風のメロディー」は尾崎亜美さんの提供曲。当時テレビは持ってたのですが、歌番組でこれを見た記憶はありません。こんな可愛い衣装だったのですね。ちなみに尾崎亜美さんのセルフカバーとは歌詞がちょこっと違います。とにかくこれが見られて満足です。

 そして、その他の出演者と演奏曲は以下の通り。

エスカレーション/河合奈保子
夏色のナンシー/早見優
あなたに今Good-by/少年隊
未来航海/荻野目洋子
ふたり/千葉湖吹美、高橋美枝
キッドブルー/サンデーズ
停車場/野口五郎
急げ!若者/少年隊
春の冒険/三田寛子
彼女/川崎麻世
微風のメロディー/河合奈保子
ビューティフルライバル/早見優


 当時の曲なら大体わかるかと思ったら、野口五郎さんのも三田寛子さんのもまったく知らず、早見優さんの「ビューティフルライバル」も初めて聞きました。やたらと英語の歌詞の混ざる曲でしたが、これはヒットしたのでしょうか。

 そして、この時の少年隊はまだレコードデビュー前。調べてみたら「あなたに今Good-by」は当時歌番組でよく歌ったそうですが、これの作曲は新田一郎さん。この曲でデビューして大ヒットしてたらまた色々と違う展開もあったかもしれません。

 そしてサンデーズが歌った「キッドブルー」も新田さんの曲。当時私がそれを認識してたかどうかですが、あの頃はバイト先で貰ってきた映りの悪い小さいテレビで見てたので、作詞作曲のクレジットが読めなかった可能性も大。液晶の大型テレビに慣れてる人には通じない話でしょう。

 と、そうやって当時のことをあれこれ思い出すので歌番組はやっぱり楽しいです。私は最近「うたコン」の観覧募集に応募して運試ししてますが、当時のアイドルファンはこれを見に行くのに、それこそ命がけだったかもしれませんね。抽選は往復はがきかなんかだったでしょうか???


NHK夜ドラ「つまらない住宅地のすべての家」見ました(ネタバレあり)

2022年11月22日 | ドラマレビュー・新着ドラマの話題

 いわゆる夜ドラ枠で先月から放送されていたものが、先週終了しました。これの前の「あなたのブツが、ここに」がすごく良かったのでこれも期待してしてたと。

 この妙なタイトルは、津村記久子さんの同名小説が原作だとか。もちろんそちらは読んだことありません。ストーリーは、ある平凡な住宅地に、刑務所から脱走した女が来るかもという噂があり、そこの自治会長が住民総出での見張りを思いついて…というもの。

 実は始まってから「いつ面白くなるんだろう」と思ってたのですが、5週目くらいでようやく少しだけ面白くなってきたという感じ。(ちなみに毎週4話ずつで全6週の24話です。) 「つまらない住宅地」とはいえ、関わるのがすべて一軒家で、亡くなった母の遺品整理に悩む女性、母親がやたら留守にする母子家庭、ひきこもりの息子に悩む夫婦、独居の高齢女性、同居の母親に干渉されがちな独身中年男性、三世代同居だが祖母が一番威張っている家庭、いつも家にいるが近所との交流を拒む若い男、など一癖も二癖もありそうなメンツが揃っています。

 そこに、業務上横領で服役中の女が脱走したというニュースが入り、しかもその住宅地にゆかりがあってそこに来るかもという噂が出て、各家庭がそれぞれ地味に反応するというのが導入部分。(ちなみに反応しない家もありました。)

 一番反応したのはイノッチ扮する自治会長なのですが、そもそもこの人は奥さんが家出して息子と二人暮らし。気を紛らすために、逃走囚から町を守ろうと近所に呼び掛け、一番見張りに適している独居高齢女性の二階を借りて、数名ずつ交代で集まっているうちにささやかな交流が始まるという流れ。

 イノッチ以外の出演者は、夏川結衣、中田喜子、尾美としのり、京野ことみ、浜野謙太、吉行和子などが出演。誰がどういう家庭なのかは面倒なので説明省略。

 なにしろ登場人物が多いのと逃亡犯の行き先と目的についての展開が遅いので、前半はかなりイライラしました。それでも見続けたのはなんとなく気になったからですが、盛り上がりを待ち切れず見るのをやめてしまった人も多いかもしれません。もうちょっとアクの強いキャラばかり集めればインパクトあったかもしれませんが、ジワジワとそれぞれの味が出てくるところが狙いだったのかも。

 結果的に、最後はかなりほのぼのとして終わったので後味はすごく良かったです。24話まで見据えて、序盤からの展開をじっくりとやった制作スタッフにはアッパレをあげるべきかもしれませんが、再放送あっても私は見ないなあ。とはいえ、これはなんとなく見続けてしまうという帯ドラマの真骨頂といえばそうかもしれません。これをほぼ毎晩リアタイ視聴した私を笑いたければ笑うがいいさ。わっはっは。


「ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事」/佐々木 守

2022年11月21日 | ブックレビュー

 

 図書館で見つけた本ですが、タイトル見て「なんじゃ?」と思いました。宣弘社はわかりますし、月光仮面もわかりますが、ネオンサインはなんじゃろかと。

 それで読んでみたら話はわかりました。宣弘社というのは元々広告代理店で、戦後銀座のネオンサインというかあのきらびやかな電飾の広告看板を作ったところで、そこの社長が小林利雄さん。そして、「月光仮面」やら「光速エスパー」「シルバー仮面」「アイアンキング」などの番組制作をした宣弘社プロダクションもこの小林さんが社長で、番組プロディーサーまでやってたと知って驚きました。

 この人は昭和21年に復員し、父から宣弘社の仕事を受け継いでまずやったことは銀座四丁目の空をネオンサインで明るくすること。東京の復興を夢見ながら銀座の夜空を見上げて「暗すぎる。ここをまず明るくすることから始めよう。」と考えたそうです。

 私はネオン広告というと、広告代理店が企業をそそのかして広告料をせしめる材料だと思ってたのですが、戦後の復興のシンボルとして夜空を明るく飾るものであったと知って、ちょっと考えを改めました。

 その小林さんが海外も視察し、日本のみならず香港、台北、バンコクの空までネオンで照らした話は大変面白いですが、この本を書いたのが佐々木守先生であって、私としては佐々木先生がテレビ番組の台本を書き始めたあたりの話が凄く面白かったです。

 特にすごいのが「柔道一直線」の脚本を書いた時のこと。そもそもその時間帯には「妖術武芸帖」をやってて、四月開始なのが最初からどうも視聴率が上がらず早々に六月での打ち切りが決まったのだそうです。

 それでいきなりTBSのプロデューサーに呼び出されて漫画を2冊渡され、「お前ならこれをどう脚色する?」と。それが「柔道一直線」だったのですが、佐々木先生は「柔道とは二人で闘うスポーツだ」以上のことは何も知らなかったと。

 それでも、その原作本と柔道入門などの本を渡され「明日の朝までに二回分の台本を書け!」と言われたのだとか。これ以上ないほどの無茶ぶりですが、凄いのはちゃんと翌朝には二回分の台本を仕上げたということ。驚くべき仕事人ぶりです。

 この人はスポーツ全般疎いのですが、「男ドアホウ甲子園」の原作を書いた時のことも面白くて、水島新司先生には「今どき甲子園球場が大阪にあるなんて思っている人に初めて会いましたよ。」と笑われたそうです。何しろ主人公の家は甲子園球場の真ん前にあるのに、反対側の窓を開けると大阪城が見えるなんて当然のように書いていたということですし。

 この本には「月光仮面」の台本とか、「シルバー仮面」「アイアンキング」の初回の台本まで掲載されていて大変面白いです。実は図書館から借りてきたのですが、これは手元に置いておきたいと思ってネットで探したら、なんと今は新品では入手できず。中古は結構なお値段になってました。まあ近所の図書館にあっていつでも読めるからいいですけど。

 とにかく、宣弘社プロダクションの番組とか佐々木守先生のお仕事に興味がある方なら絶対面白いと思います。手に取る機会のある方はご覧下さい。