今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

いいかどうかは自分で決める その2 > ヤングギター1977年11月号掲載の新譜

2022年04月30日 | 昔の音楽雑誌の話

 

 中学生の頃に読んだ古い雑誌の新譜紹介に出ていたアルバムを、Spotifyで探して聞いてみる企画の第二弾です。ちなみに掲載雑誌はヤングギター1977年11月号。当時私は中二でした。幸い中二病ではなかったような(?)。

 では、さっそく行きましょう。


◇近田春夫&ハルヲフォン/ハルヲフォンレコード

 ご存じ近田春夫先生のハルヲフォン。近田先生のポップな曲と、みずみずしいヴォーカルが聞けます。なかなか面白いですね。中学生の頃に聞いてたら、多分この世界がわからずに「ロックじゃないとつまらん!」と言ったかもしれません。


◇ラジ/ハート・トゥ・ハート 

 音もいいし声も曲もいいし、知らん顔してこれを流すと最近の曲だと思われるかもしれませんね。もっとハスキーでジャジーな人だと思ってたら、今井美樹さんみたいな感じのヴォーカルです。当時ラジオの新人紹介みたいなコーナーに出てきて、「CMで『南の風  風力3』って歌ってるのが私です。」と言ってて「ほぉ~」と思ったのを覚えてます。あれはCMだけの曲なのか、このアルバムには入ってないですね。

 この雑誌には広告も出てましたが、サウンドプロデュースが後藤次利&高橋幸宏、ミュージシャンも鈴木茂、坂本龍一、斉藤ノブなど錚々たる面々。ニューミュージックというよりは、聞いた感じはもうシティポップですね。ただ、中学生がAMラジオでこれを聞いてもわからなかったのではないかと。一発ヒットが出てれば大スターになってたかもしれませんね。


◇スティーブ・ウィンウッド

 1曲目から「おお、かっこいい」とは思ったのですが、なんか全部同じ感じに聞こえて、知らないうちにアルバム全曲が終わってました。多分中学生の頃に聞いてたらわからなかったでしょう。


◇キャロル・キング/シンプル・シングス

 これも大人なら誰でも知ってるアルバムですが、もうちょっとキャピキャピしてたりロックな方がいいなあ。…と思って聞いてたら、途中でいきなり威勢のよい曲が出てきてびっくり。さすがにツボを押さえてます。なかなかいいですが「大好き!」とまでは行かず。


◇クリス・ヒルマン/順調航行 

 1曲目のイントロが始まって、すごくかっこいいので驚いてしまいました。タイプとしてはすごく好きです。バーズでベースを弾いてた人なんですね。ふ?む、フォークロックとでもいう感じかもしれませんが、普通にいい曲が多いです。イーグルスとかビリージョエルとか、歌にもサウンドにもそういう方面をイメージさせます。名盤だと思います。


◇エリック・カルメン/雄々しき翼

 曲はかっこいいのですが、声があんまり好みではない…と勝手なことをいいます。まぁ好き嫌いというのはそういうところでしょうね。音のクオリティは高いのですが。


◇ジョン・トロペイ/宇宙楽園

 これはかっこいいですね。名前だけ知ってて、てっきりジャズの人だと思ってましたが、1曲目がバリバリのファンクなのでしびれました。PCに接続しているモニターで聞いたのですが、ちゃんとしたオーディオでもっとでかい音で聞きたいと思ったくらい。

 それで調べてみたら、参加ミュージシャンはウィル・リー、マイク・マエニエリ、ランディ・ブレッカー、マイケル・ブレッカー、スティーヴ・ガッド、ラルフ・マクドナルドなどなど。そりゃかっこいいわ。中学生の頃に聞いてたらどういう反応だったでしょうか。「ふ~ん。」とスルーしたか、友達に「ジョン・トロペイ知っとるか? 今はあれ聞かんと!」と偉そうにぶって嫌われてたか。


◇ジョニー・ウインター/ナッシン・バット・ザ・ブルース

 この人はかなりキャリア長いですが、このアルバムはコテコテの(?)ブルースでした。実はビデオを見たことあるのですが、その時はロケンロールでジョニーBグッドをバリバリとやってたので、そっち方面の人かと思ったら、どちらかというと本来ブルース寄りの人なのかもしれません。今聞くとかっこいいけど、中学生の頃に聞いたらわからなかったでしょうね。当時はブルース聞くと同じ曲ばっかりと思ってたので。

 

◇加藤和彦/Catch-22

 こちらはベストアルバムですが、フォークル~ミカバンド~ソロ作品まで合計22曲入ってるので「Catch-22」というタイトルなのですね。やはりミカバンドの頃のが好みですが、ソロ作品のもよくて特にこの時点での最新作「それから先のことは…」の曲がいいです。ボーカルはさらっとしてますが、バックの音はキッチリ作ってあって聞きやすいし良い曲多いです。トノバンのソロというとほぼまったく聞く機会がなかったのですが、これは新たな発見でした。ただし、中学生の頃に聞いてても満足しなかったでしょう。「もっとロックでないと!」と。


◇トッド・ラングレン&ユートピア/悪夢の惑星

 トッド・ラングレンというひとは名前しか知らないのですが、Spotifyではこのアルバムはユートピア名義になってますね。いきなり「よろしく、ネッ!」と攻めてくるかと思ったら、結構プログレ色があって私には味が濃すぎでした。中学生の頃に聞いてたら、当然「わからん」と言ったことでしょう。


 ということで、第二弾ではクリス・ヒルマン、ジョン・トロペイなど新たな発見というか出会いがありました。いい曲もいいアルバムも知らなかっただけで色々あります。Spotifyで世界が広がって私は幸せかも。


今度は黒ラベル祭りで盛り上がります

2022年04月29日 | 日記・雑記・ただの戯言

 

 正しくは「サッポロ生ビール黒ラベル『45種から選べるビヤグラスプレゼント』キャンペーン」です。ヤマザキ春のパンまつりをやりきって真っ白い灰になった私の前に、黒いラベルが襲い掛かってきました。

 サッポロ黒ラベルでは年末のキャンペーンで特製のビアサーバーを貰ってるので感謝の気持ちしかないのですが、今回もオリジナルのビヤグラスをペアで貰えるということで、こちらも楽しみです。

 かなり競争率は高いと思われますが、私が本気になれば黒ラベルのシールを集めることくらい朝飯前で、実際朝食の前にも飲めと言われれば大ジョッキ3杯くらいは行けますし。

 こうやってコツコツとシールを集めるあたりが小市民なのですが、何か目的があった方がビール飲むにもやりがいが感じられますしね。ちなみに欲しいグラスは決めました。フッフッフッ。


「スナック文化」若者が受け継ぐ?

2022年04月28日 | 日記・雑記・ただの戯言

 NHKの朝のニュースで見かけました。「スナック文化」と聞いて、かっぱえびせんとかカールが若者に人気なのかと思ったら、飲み屋さんの「スナック」なのでした。これまでスナックに行ったことがなかった若者が、初めて体験して「楽しい」とか言い出してるのだそうです。

 なんだかスナックとかカセットテープとか、私がリアルタイムで体験して「あれはもういいよぉ」と思ってるものが若者に受けるのですね。私が就職して飲みに行くようになっていた20代後半の頃はまだカラオケボックスがなく、飲み会の二次会といえば行くのはカラオケスナックでした。

 当時私がいたところは北東北だったので、盛岡とか八戸にはキャバクラとかそういう華やかなものもなく飲み屋といえば居酒屋かスナックでした。別に店のお姉さんがよほど可愛いとかすごく話が面白いとかならスナックも楽しいのですが、なんか料金体系がはっきりしないところで飲んでると落ち着かないし、話をしたいのによそのおっさんのカラオケがうるさくてどうにもならんとかいうこともあったり。あとは、歌いたくないのに強要されるという人もいたでしょうね。

 まぁそういうのも全部含めて「スナック文化」なのでしょうが、スナックだったらなんでもいいわけではないのでは? 私は世の中からスナックが無くなっても困らないタイプですが、スナック巡りが生きがいの人は別に楽しんで貰っていいです。でも、「ほっといてくれよ」というタイプとか、そもそも人と話をしたくない人がもっとも適さない場所ではないだろうかと思ったり。

 それはそうと、今もあれば行ってみたいのはジャズ喫茶。昔、京都で友達に連れられて行ったことがあるのですが、あの雰囲気は結構好きです。ちゃんとしたオーディオ機器で大きいスピーカーでそれなりの音量で音楽が聴けるのは快感でした。初めて行ったときはクルセイダーズの「ロイヤル・ジャム」がかかってて、「現在演奏中」として壁にレコードジャケットが飾ってあったのも味があったし。

 実際は探せばあるのかもしれませんが、別にジャズ喫茶じゃなくても聴きたいCDを持ち込んで大音響で聞かせてくれる店とかあったらありがたいです。ただ、これって著作権とかそういうのには触れるんでしょうか。みんなヘッドフォンでしか曲を聞いてない気がして、ビジネスチャンスではありそうですが。


やはりステージ上の笑顔はいいものだと>伊藤蘭Live

2022年04月27日 | キャンディーズ

 今日も伊藤蘭さまのライブ映像を見ましたが(昨年の日比谷野音のブルーレイ)、とにかくステージ上のあちこちに笑顔があふれてるので見てるこちらも楽しくなります。特に佐藤準さんなどは、カメラに映るたびに蘭さまの方を見ながらスマイルを浮かべてますし。

 そして、やはり特筆すべきはコーラスのお二人。渡部沙智子さんと高柳千野さんですが、とにかく歌うし踊るし大活躍。キャンディーズの曲ではミキさんやスーさんのパートを歌って、蘭さまとユニゾンで歌う部分も多いのですが、こういう場合歌詞を間違えたら一発でバレるのでそのプレッシャーたるや半端ないだろうと思われます。目立つこともありますけど、何よりキャンディーズの曲はお客さんが歌詞を覚えてますしね。

 もちろんコーラスの立ち位置のところにiPadが見えるので、あれに歌詞か譜面が表示されてるのでしょうが、なにしろ踊りながらなのでじっくり見てられないだろうと思われます。

 そんな中、「shalala ♪ Happy Birthday」とか「愛して恋してManhattan」ではステージの前まで出てきて踊りながら歌いつつ、そのコーラスのお二人で顔を見合わせて微笑んでたり、蘭さまとアイコンタクトしながらそこでもにっこり笑ってて、「プロだなぁ」と思いました。実はこのコンサートではこの2曲もハイライトだったと、個人的には思ってます。さて、また続きを見ねば。1日1蘭。


届きました。幸せです!>伊藤蘭 コンサートツアー2021 Beside you & fun fun Candies! 野音 Special!

2022年04月26日 | キャンディーズ

 

 発売日は明日だと思ってたのですが、本日届きました。伊藤蘭さまが昨年9月26日に日比谷野外大音楽堂で開催したライブのブルーレイ&CDです。昨年11月にCSのテレ朝チャンネルでダイジェスト版が放送されましたが、本日届いたディスクはもちろん完全版。予約の際に意識せずに「Deluxe Edition」を選んだのですが、これはブルーレイ&CD2枚で合計3枚組でした。

 なのでブルーレイを見た後に今度は音声だけのライブをCDでも楽しめるという、まさに「1粒で二度美味しい」という若い人には通じないネタで喜びたいほどキャッホランランなセットでした。もちろん今日届いたばかりなので、映像は見てもCDは全部聞けてません。何しろコンサート映像が133分なので、合わせると4時間以上かかりますし。

 私は昨年10月のサンプラザ中野でのコンサートには行きましたが、こちらの野音には行ってないので、生で聞いていなかった曲を映像で見られたのが幸せです。映像で見てもこれだけ感激するのだから、野音ではある人は「ハート泥棒」に驚き、ある人は「夏が来た!」で喜び、ある人は「ダンシング・ジャンピング・ラブ」でウルッと来て、ある人は「さよならのないカーニバル」で涙腺が崩壊したであろうことは想像に難くありません。

 伊藤蘭さまの場合はキャンディーズの曲はもちろん素晴らしいのですが、昨年発売した2ndアルバム「Beside you」というのが本当に名曲揃いなので、そちらの歌唱も楽しめます。何よりも、やはりトップアイドルとして全国をツアーで回り、各地の大会場から後楽園球場でのコンサートも経験し、全員集合では地方のホールでの生放送も長年こなしてた人ですから、もう佇まいが凄いというか存在そのものがスターです。どこからどう見ても輝いてます。歌ってる時だけじゃなく、ステージに登場したときから退場するまで一瞬でも目が離せないと思ったのは私だけじゃないはず。本当にプロですね。

 ということで、またまた宝物が増えたので私は幸せです。このコンサートはバンドメンバーも素晴らしいし、なによりコーラスのお二人が歌に振付に大活躍だったのでステージが華やかになりました。ステージ上のすべての方々、またこれを企画した方々にも感謝の言葉を申し上げます。ありがとうございました。存分に楽しませていただいております。


いびき対策枕導入しました

2022年04月25日 | 日記・雑記・ただの戯言

 いびき対策枕というのは、よくCMでもやっているお値段以上なアレです。私の場合、時々というか週に何回かは妻に「いびきかいてた」と指摘され、多分本人も熟睡できてないのではないかと思い、前から色々対策はしてました。

 いびきを予防するには横向きで寝るのがいいと言われ、この枕も横向き寝がしやすいというのが特徴。昨夜が導入初日でしたが、自分ではいびきはかかなかったように思います。ただし、横向き寝が徹底できたかはわかりません。まあしばらく使ってみますが、あんまり安くないのとちょっと硬めなのがネックかとは思いますので、好みの差は大きいでしょうね。

 この枕は人気のようで、昨日も売り場で興味深そうに立ち止まる人が次々といました。そしてベッドの見本が置いてあるコーナーにこの枕も置いてあり、売り場のお姉さんは「あちらでお試しいただけますよ。」と案内してました。これぞ本当の枕営業なのでしょうね。←ベタなオチ


今年もやり遂げました>ヤマザキ春のパンまつり

2022年04月24日 | 日記・雑記・ただの戯言

 

 めでたく3枚目ゲットしました。今回も3枚欲しいということで着実に点数稼いで来ましたが、期間を1週間以上残して余裕の達成です。

 今年は白いスマイルボウルですが、深みがあるので普段のサラダにも使えるし、肉じゃがとか煮物にもいけますね。知らない人のために説明すると、毎年のキャンペーンでプレゼントされる皿は本物のフランス製。これは1981年のパンまつり開始時から製造元は変わらないそうです。(現在の社名はアルク・フランス社)

 おまけに、白いので陶器のように見えますが、これが実際は強化ガラス製。一般のガラスよりも強度が強いので、うちにあるこの種類の皿も普通に使ってる限りは割れたことがありません。我が家では電子レンジも食洗器もガンガン使ってますが、特にダメージなさそう。(ただし、使い方によるとは思います。)

 実際のコストがどれくらいなのかはわかりませんが、普通には買えないものを貰えるのはありがたいです。おまけに点数ためれば必ず貰えるというのも達成感ありますし。ヤマザキのパンは菓子パンも種類多いし、何よりもランチパックはその名の通り昼食にもなるし。今年の点数シールの配布期間は4月末日までなので、もしこれが欲しい人は今から頑張れば間に合わないこともないかも。ただ、一人暮らしだとかなりパンまみれになるでしょうが。

 なお、こちらとしては数えやすいように点数シールの貼り方に気を遣うのですが、スーパーのサービスカウンターの担当者によって、縦に数えたり横に数えたりするのはそれぞれ違います。果たして今回のヤオコーのお姉さんはどうだったかというと、数え方は横方向だったのですが、ジグザグに数えてました。そういうところにも、その人が歩んできた人生が表れてますね。(なのか?)


いいかどうかは自分で決める その1>ヤングギター1977年11月号掲載の新譜

2022年04月23日 | 昔の音楽雑誌の話

 

 先週の記事の続きで、雑誌ヤングギター1977年11月号で紹介されていた新譜をSpotifyで探して聞いてみるという企画です。ただ、アルバム丸ごと聞くと1枚につき40分くらいはかかるので一気にはできません。なので何回かに分けましょう。今回は1回目。

 掲載順に上から行きますが、もともと所有していたアルバムは除きます。では早速どうぞ。

◇ドゥービー・ブラザーズ/運命の掟

 ドゥービーはヒット曲しか知らないのですが、このアルバムは結構さらっとした感じでした。キャリアの長いバンドはいろんな曲がありますね。


◇クローラー/毒牙

 そもそも英語のグループ名や曲名をカタカナ表記にするのは、あとになって検索するのに困ります。この新譜紹介ではグループ名もアルバム名も英語表記がなく、「このアルバムかなぁ?」というのはジャケット写真を見比べないとわかりません。で、記事の写真は白黒で見づらいと。おまけに今回の新譜紹介では邦題が「毒矛」となっていたのですが、実は「毒牙」でした。そりゃ、わからんわ。

 ただ、曲はかっこよかったです。前半がライブなのですが、リズム隊がバッチリなので聞いてて気持ちいいです。おまけに、ロックなのにベースはスラップがギンギンでアクセントもあり。ボーカルも、低い声はちょっとイアンギランのような感じでかっこいいし。ただ、ドラムの音が割と軽かったのは時代のなせる業でしょうか。


◇リー・リトナー&ジェントル・ソウツ/ジェントル・ソウツ

 1曲目の「キャプテン・カリブ」はアールクルーで聞いたのが最初でしたが、曲自体がかっこいいのでこのアルバムでの演奏も素晴らしいです。中学生の頃に聞いてたら、このかっこよさに気づけたかどうかはわかりませんが、今聞くと最高。ちょっと試聴するつもりが、そのままアルバム最後まで聞いてしまいました。CD欲しいくらいです。


◇ティーズ/青春の暴走

 カナダのバンドらしいです。ギターの音が良くてかっこいいけど、まぁ聞くならKISSとかも同じ感じだし、まあワシはいいですわ。多分当時も同じことを言われたのでは?と。 あとはロックなのにスネアの音がトコトコ言ってるのがちょっと雰囲気が違いました。


◇ダニエル・センタクルス・アンサンブル/リンダ・ベラ・リンダ

 英語の表記は「Daniel Sentacruz Ensemble」なのですね。アルバムはなかったので、そのタイトル曲だけ聞きました。イタリアのグループらしいですが、曲もいいしコーラスも決まっててすごく面白いです。ママス&パパスをファンキーにしてような感じとも言えます。ただ、中学生の頃に聞いてたら、面白さがわかったかどうか。


◇リンダ・ロンシュタット/夢はひとつだけ

 この人については説明の必要はないでしょうが、このLPも大ヒットアルバムなんですね。1曲目があの「It's so easy」ですし。

 当時は聞いてなかったのですが、今聞いてみると全般的に歌も演奏も申し分なし。中学生の頃に聞いてたらファンになってたかも。そして同級生に「お前リンダ・ロンシュタットなんか聞いとるんか?」と言われて、「それの何が悪い!」とケンカになったりしたかも。もちろん妄想です。


◇チープ・トリック/青ざめたハイウェイ

 80年くらいになってからギター雑誌でよく見かけた存在ですが、当時はなぜかまったく聞きませんでした。が、今聞いてみると結構いい感じですね。人気があったのもわかります。なんかの洋楽ヒットのオムニバスでライブを聞いたことがあるのですが、あれがすごく楽しかったです。このアルバムに入ってた曲なのですね。ちょっと他のアルバムも聞いてみたい感じです。


◇佐井好子/胎児の夢

 この人は名前だけ知ってたのですが、歌はすごくうまいです。もっとしんみりししたフォーク調の曲かと思ったら、ニューミュージック風というよりはジャズロック風のアレンジだったのが意外。そして、これが大野雄二先生の編曲ですって。ふ~む、さすがにかっこいい。

 歌声は山本潤子と茶木みやこの中間みたいな感じ。(意見には個人差があります。) ただ、本人の雰囲気とか歌詞がおどろおどろしく、何よりこのアルバムは夢野久作の世界を素にしたとか。ご本人は江戸川乱歩のファンで、小栗虫太郎、橘外男、久生十蘭、横溝正史などの幻想文学作家の小説を多数読破したそうで、それが本当なのか売り出すためのネタなのかはわかりません。当時聞いてたとしても、中学生には難しかったでしょうね。


 まず第一弾はここまでですが、この当時の音楽で好きなのが多いから「気に入るものがあるかも。」と思ったら、確かにそうでした。邦楽ではSpotifyにないものがあるのが残念ですが、洋楽でちゃんと日本向けの盤が発売されるようなのは色々な人のチェックを通過してるせいか、どれもクオリティが高いですね。まだ打ち込みがない時代で、メロディや楽器の音色にこだわり、そもそもがうまいボーカルにコーラスで味をつける工夫をしてるあたりが楽しいのかも。とにかく、いろんな音楽が聞けてまずは大満足です。ヤングギターにもSpotifyにも感謝。


石川ひとみ「恋はダイスまかせ」を聞くには

2022年04月22日 | 石川ひとみ

 

 「恋はダイスまかせ」という曲は、石川ひとみさんが1984年1月に発売されたシングル「メモリー」のB面として発表された作品です。A面の「メモリー」はミュージカル「キャッツ」でお馴染みですが、この訳詞も浅利慶太さんによるもの。いろんな人が歌ってますが、日本で初めてこのカバーを発売したのは石川ひとみさんだそうです。

 そしてそのB面の「恋はダイスまかせ」は、作詞が田口俊さん、作曲は玉置浩二さん、編曲は鷺巣詩郎さんという布陣。玉置浩二さんは言うまでもなくバンド「安全地帯」のメンバーでソングライターですが、「ワインレッドの心」がヒットする前から既に他の歌手に曲を提供していたのですね。

 石川ひとみさんは1983年9月発売のシングル「恋」が玉置さんの作品ですから、玉置さんが楽曲提供を始めた最初期の歌手という事になりましょうか。そもそも石川ひとみさんの側では、某大物男性シンガーソングライターに曲を依頼したところ諸般の事情で承諾を得られず、代わりに先方が「まだ無名だけどいい曲を書くから。」と紹介してくれたのが玉置さんだったという事情があるそうです。(HITOMI ISHIKAWA CD-BOXの解説による。)

 その時は玉置さんが石川さんのために8曲ほど作ってくれたそうですが、この「恋はダイスまかせ」もその1曲。これは弾んだリズムですごくポップで、楽しくもあり可愛くもある曲です。個人的にはシングルのA面にもできそうなクオリティかと思っています。

 実は、昨日のNBC長崎放送ラジオ「Happy Go Lucky!」という番組で、パーソナリティーの長岡和弘さんがこの曲の録音に関する秘密を披露してました。長岡さんは当時キャニオンレコードで石川ひとみさんの担当ディレクターであり、玉置浩二さんに曲を依頼した張本人。なので、この曲に隠された秘密を知っているのは、歌っている本人と録音したエンジニア、それと長岡さんだけなんですと。

 ということで、この「恋はダイスまかせ」を聞きたい人はどうしたらいいかというと、石川ひとみさんのシングルAB面がすべて収録されている「ゴールデンアイドルシリーズ」というベスト盤を入手すれば聞くことができます。ちなみにCD三枚組です。普通に新品で買えますので、ネットで高値で売ってる人からは買ってはいけません。賢い消費者になりましょう。シングルレコードのサイズに近い大きさのジャケットで、付属のブックレットには全シングルのジャケットが復刻されているという、かなり素敵なCDセットです。

 なお、この曲にはどのような秘密が隠されているかは昨日のラジオをお聞き下さい。今ならradikoプレミアムのタイムフリーで聞けます。お早めにどうぞ。聞かないと一生損しますよ。フッフッフッ。


誰が弾いてるかという真実は確かめようもなく

2022年04月21日 | ギターと楽器のこと

 発売中のギターマガジンの特集は「恋する歌謡曲」の第二弾「もっと恋する歌謡曲」です。アイドル歌謡オタクの私からすると「おおっ!」と思う企画ですし、今回も野口五郎さんのインタビューがあったり、ギタリストも芳野藤丸さん、吉川忠英さん、北島健二さんが登場してますので、これは応援したい企画です。

 が、それぞれの楽曲解説には「はて?」と思う部分もあって、特にキャンディーズの「やさしい悪魔」がそう。スタジオ録音の音源について、「MMPのギタリスト西慎嗣によるプレイだろう」と書かれています。

 ジャケットや歌詞カードにクレジットがない場合、「この曲を弾いてるのはあの人」というのがわからないことは重々承知しています。また、たとえクレジットがあったとしても、案外あてにならないものだというのも経験があります。

 また、さらにややこしい話を芳野藤丸さんの本で見ました。たとえば、一旦レコーディングしたものをアレンジャーが納得せず、あとからギターを別の人に差し替えたりすることもあるとか。その場合最初に弾いた人に「差し替えた」とはわざわざ教えてくれないので、きちんとした記録がなければ記憶だけでは到底追いかけられないと。

 なので、このケースは当時の事情などで考えてみます。この「やさしい悪魔」は1977年3月1日の発売。レコーディング時期は、その1か月くらい前ではないかと思われます。西慎嗣さんは1960年11月の生まれですので、その時点で16歳。既にMMPに正式メンバーとして加入していたかもしれませんが、当時MMPにはリードギターとして西村コージさんがいましたので、もしレコーディングでMMPのギタリストが呼ばれたとしても、あえて西さんが弾くことはないのではと思います。もっとも、西村コージさんがこれを弾いていたとも思えないのですが。(あくまでも推測です。)

 何がどうかというと、これの記事により今後「あのギターは西さんの演奏である。」「根拠はギターマガジンの記事。」というのが定説になってしまうのはどうかなぁと思う次第です。

 なお、今回の記事では謎がもう一つあって、中森明菜さんの「十戒」のギターが高中正義さんの演奏であるとされていること。レコードのクレジットではギターに高中と矢島賢さんの名前があるのですが、当時の雑誌のインタビューで高中自身が「デモテープは作ったけどレコードでは弾いてない。矢島賢が弾いてるんじゃないの?」と言ってるのを見てずっこけた記憶があります。ただ、これもクレジットは確かなのか、高中のインタビューが信用できるか、という問題があり真相は謎。

 矢島賢さんは既に故人ですが、生前のインタビューでも「おかげさまでヒットしました」と言われても、「そうですか、ありがとうございます。で、なんでしたっけ?」という感じと語ってました。長年に渡ってそれこそ物凄い数のレコーディングをこなしてたので、もし存命であっても覚えてはいなかったでしょう。

 ところで、一般的な「十戒」は「じっかい」ですが、明菜さんの曲名は「じゅっかい」らしいです。とはいえ、この件は今回PCで「じゅっかい」と入力しても変換されなかった事で判明しました。世の中、知らないことが多いですね。