のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

Xの悲劇/エラリー・クイーン

2006年11月26日 21時58分38秒 | 読書歴
■ストーリ
 ニューヨークの電車の中で起きた奇怪な殺人事件。
 おそるべきニコチン毒をぬったコルク玉という新手の凶器が
 使われたのだ。この密室犯罪の容疑者は大勢いるが、
 耳が聞えない探偵、かつての名優ドルリー・レーンの捜査は、
 着々とあざやかに進められる。
 “読者よ、すべての手がかりは与えられた。犯人は誰か?”
 と有名な挑戦をする、本格中の本格。

■感想 ☆
 ・・・・もう自分自身の衰えにびっくりしました。
 確か中学生時代にエラリーには慣れ親しんでいたはずなのに
 まったくページを読み進めることができませんでした。
 名前が覚えられない。
 ストーリーがなかなか頭に入らない。
 翻訳ゆえに日本語がやや不自然なのもあるのですが
 それにしても!!

 自分自身に衝撃を受けた一冊でした。
 ちょっと意地になってます。
 来年は(年内と言わないあたり少々弱気)翻訳モノに
 再挑戦したいと思います。

その自信はどこから?

2006年11月26日 21時48分18秒 | 日常生活
妹と買い物に行きました。
ものすごーく好みのワンピースを見つけたのですが
どうにもワンピースが苦手なので、妹に試着を頼みました。
着ても似合わない、というか
見慣れてない、というか
どうにも「ピアノの発表会」チックになってしまうというか。
とにかく苦手なんです。
ただ、ワンピースは好き。
ワンピースが似合うオンナノコはもっと好き。
ちっちゃくてほそっこい子にワンピースは
よく似合うように思います。

でもって、妹がほそっこくてちっちゃいかというと
そんなことはまったくなく、
妹とのりぞうは身長も体重もまったく同じです。
要は、試着するのが面倒だったので
妹に押し付けただけなのですが。

妹は明朗快活に断りやがりました。

「いや。
 だって、すっごい似合ってしまうけん、絶対にほしくなるもん。
 もう絶対に似合うんだってば!着らんでもわかるっちゃん。
 今日はコートを買うけん、ワンピースは買えんし。」

・・・あんたってば、本当に幸せねー。
とりあえず、姉妹で色違いのコートを買ってしまいました。
基本スタンスは正反対ですが、好みは似てるんです。
来週は久々におそろいを着て、家族クリスマス会です。

・・・・こわっ!
ちょっと自分で考えて身震いがしてきました。

チック・チック・・・ブーン!

2006年11月26日 20時55分09秒 | 舞台(キャラメルボックス)
■内容
 「RENT」の原点であり、作者ジョナサン・ラーソン自身を
 描いたロック・ミュージカル。
 1990年NY。30歳を目前にしたジョナサン(山本耕史)は
 作曲家としてのキャリアに焦りと不安を感じながら、悶々とした
 日々を送っていた。現実派の親友マイケル(G・アドキンス)は
 ビジネスマンに転進し成功。恋人(愛内里菜)は結婚を望んで
 いる。30歳、それは青春の終わりなのだろうか。
 夢を諦めるべきなのだろうか。チック、チック、チック・・・
 頭の中で時計の音が鳴り響く。

■感想 ☆☆☆*
 驚くべきことに今月、舞台は5回目です。
 もっともその内容は多岐に渡っているため、純粋に「演劇」
 というジャンルでくくると3回目です。それにしても
 芸術性豊かな一ヶ月を送ることができたな、と
 自己満足に浸っています。

 3人の歌唱力に圧倒された2時間でした。
 彼らの歌の持つ魅力に鳥肌が何度立ったことか。
 人の声はすごい。様々な感情が歌に詰め込まれて表現され
 そして爆発する。その瞬間をダイレクトに味わうことが
 できました。
 3人それぞれの歌声がとにかく魅力的で、気持ちがよくて
 当初、不安に思っていたミュージカル初挑戦の
 愛内さんの演技もまったく気にならず。
 3人しかいないため、様々な役柄を一手に引き受けて
 いましたが、それぞれを見事に演じ分けていました。
 普段のやや甘ったるいしゃべり方を知っているだけに
 一緒に鑑賞した友人と感嘆してしまいました。

 ただ、親友マイケルを演じたアドキンスさんの拙い
 日本語にはやや辟易としました。科白が聞きにくいために
 感情移入がどうにもしづらいのです。というよりも
 拙い日本語なだけに「不自然さ」が鼻についてしょうがない。
 日本人が演じてくれたほうがよかったなぁ、としみじみ
 思ってしまいました。ミュージカル俳優を見つけるのが
 難しかったのでしょうか?

 そして主役、というよりはほぼ一人芝居の様相だった
 山本さん。彼の声のすばらしさ、歌唱力の見事さ
 演技にかける情熱は三人の中で群を抜いているように
 感じました。彼が出演するミュージカルは、
 またぜひ見たい、と心から熱望。

 ・・・えー。ストーリには触れずに彼らの歌ばかり
 褒めてます。そうなんです。話の筋は苦手だったんです。
 あまりにも自分自身の内面に突きつけられる内容で
 ひたすら痛くてたまらない舞台でした。

 やりたいことがあるにも関わらず、認められずに
 焦燥を感じている人生と
 やりたいことが特になく、日々をなんとなく
 でも、そこそこ楽しく生きている人生と
 やりたいことを一生懸命探している
 俗にいう「自分探し」中の人生と、
 一体、どの人生がもっとも幸せなのか。
 人はどれだけ欲張りなのか。
 「安定した生活」も「夢」も「成功」も「好きな人と
 過ごす毎日」も「金銭的成功」もどれも望んでしまう。
 決して「現状」に満足できない。常に今の生活にない
 ものを未来に求めてしまう。
 その焦燥感が自分を高めてくれる。成長させてくれる。

 と分かっていても、私は「安定」を優先させてしまう。
 そういうつまらない人間だな、ということを
 あらためて突きつけられた舞台でした。
 夢に向かってがむしゃらに努力できる人っていうのは
 それだけでとてつもなくすごい人だと思うのです。

セーラー服と機関銃(1981年日本)

2006年11月26日 00時43分56秒 | 映画鑑賞
■ストーリ
 ひょんなことから組員4名の弱小やくざ、目高組の組長に
 据えられてしまった女子高校生の星泉。どす黒い大人たちの
 思惑や陰謀をくぐりぬけながら、大人の階段を
 登っていく姿を描く。

■感想 ☆☆
 テレビドラマが始まった影響からか、深夜に放送されいたものを
 録画して、鑑賞。角川アイドル映画の代表的な作品なので
 見たことがなくてもあらすじや「カ・イ・カ・ン」のシーンは
 知っている人が多いと思われる。私もそのひとり。
 けれども通して見たことはなかったため、わくわくしながら鑑賞。

 見て驚いたこと。
 この作品はアイドル映画ではない。
 薬師丸ひろ子の演技にしても、音楽の使い方にしても。
 確かに今に比べると拙さや不自然さを感じる。
 けれども、彼女はきちんと演技をしている。
 「アイドル」ではない。笑顔でごまかしていない。
 ヤクザの組長として、組員をひっぱっていく母性の強さ、
 たくましさが随所できちんと出ている。
 そして、映像と音楽の斬新さ。あの有名なシーン以外は
 ひたすら個性的でどちらかというと、全国公開系というよりは
 単館系の匂いを感じるのだ。
 ただ、さすが全国公開系、と思ったのは脇を固める役者陣。
 とにかく豪華。今見ても(いや、今見るから?)
 こんな人がこんなところで使われている!!と
 目を離すことができない。

 それでも、最後まで映画に入り込むことができなかったのは
 どうにも主人公に感情移入できなかったから。
 アイドル映画ではない。ないのだけれど、やはりこの作品は
 男目線の作品のような気がするのだ。この作品の
 薬師丸さんは「男の理想」のような気がしてならないのだ。
 母性のかたまりで弱小やくざの組員をすべてひきうける。
 はっぱをかけてくれる。励ましてくれる。叱ってくれる。
 そんな彼女にどうしても共感することができなかった。

 そして、何より、若い頃の渡瀬さんがどうにも苦手なのだ。
 彼は若い頃より、今のほうが断然渋くてかっこいい。
 ・・・って、結局はそういう好みに話が落ち着くのか。