御影の辺りを散歩していたら香雪美術館での催しが目に留まった。
截金(きりかね)とは初めて目にする言葉である。どんなものかわからなかったがそのポスターの色鮮やかさに引かれて入ってみた
うーん、すごい。その一言である。作品とともにその手法が紹介されていたが、その精緻で繊細、手間のかかる方法にただただびっくりである。
まず薄い金箔を6枚張り合わせてそれを細い断片に裁断、膠などの糊で装飾を施したいものに貼り付けていくのだそうだ。せっかちでがさつな者にとっては気の遠くなるような作業である。まことに職人の手わざとはすごいものだと感嘆するばかり
年譜によれば作者の江里佐代子は若干56歳で人間国宝になったが、6年後滞在中のフランスで客死してしまったとのこと。死因が脳溢血と聞くと、この根をつめたような作業のせいでは、とさえ思えてしまう。それほど繊細で優美な職人芸の世界に魅了された
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