今年の高気圧の強さといったら。山行きに適した安定した天気はなかなか続かないこの時期なのに、今年は週間天気予報で全部お日様マークが入る状態も珍しくない。これはもう行かねばならないと、今年も立山の雷鳥沢でテントを張る。今日は立山連峰がくっきり見えている
昼過ぎにテント場に着いてテントを張り終えてのんびりお茶を飲んでいたらこんな光景が。テントを撤収して荷物を背負うのに何回か荷崩れしていたが、最終的にはなんとか背負って室堂に向かって歩いていくことができた。それにしても何を持ってきていたのかな・・・。
今日はどこへも行く時間がないので早めに立山連峰ロッジで入浴して夕食。メニューは蕎麦とチャーシューなど
翌日は去年下った大走りを上り、真砂岳を経て別山に向かう。大走りに向かう道はチングルマの群生が見事だが、今の時期はほとんど綿毛になっている
富士の折立を下った鞍部から雄山方面を見る
真砂岳から別山への稜線。今日はお天気が最高。360度さえぎるものがない。こういうときの稜線歩きは実に気持ちがいい
別山の隣の北峰は剱岳鑑賞の特等席
白馬、五龍などもよく見える
1時間ほどいたが、きりがないので別山乗越から新室堂乗越を経てテント場に戻る。時間は12時半、お日様が頭の上。このテント場は日をさえぎるものがなく、テントの中は蒸し風呂状態。こういうときはやはりタープがほしいところ。もう少し日が傾くまで室堂に涼みに行くことにする。
室堂に行く池の周遊コースではコンクリートミキサーがコンクリート流し込んで道作りをしているが、こんなところまでその必要があるのだろうか。サンダルやヒールで歩く観光客にまで優しくしなくていいと思うのだが・・・。
ご多分にもれず、室堂周辺は中国、韓国からの観光客でいっぱい。記念写真の合間に佇む、写真屋さんのライチョウ
日も傾きかけたのでテントに戻り、お風呂に行ってアイスクリームを食べる。テント泊まりでお風呂とアイスクリームとはなんたる贅沢。硬派のテント派からしたらなんたる軟弱者。今日の夕食は赤飯
翌日は一の越に上がって、去年と五色が原に向かう途中通っただけで上らなかった龍王岳に上ってみることにする。一の越に行く道でライチョウを発見。
一の越へ上がれば槍方面が
龍王岳は山というよりは岩の塊のように見える。どう見ても北側からは上れそうにないが、反対側には道が付いていて簡単に上れるが、あまり上る人はいないようだ。
北側から
登山口はこちら
上からの眺めは素晴らしい眺め。剱には少し雲が
雄山方面
このあと、浄土山を経て室堂へ出る。この浄土山の下りは短いのだが、上部が急で落石も起きやすく要注意だった。今日のお昼はホテル立山でカレー。紅茶とセットで2000円也。
ホテルの気圧計は770ヘクトパスカルを指していた
帰ってからお風呂に入っている間に遠雷とともに夕立が来た。昼間ライチョウを見たからかな。夕食はお茶漬けとみかん。食料も燃料も乏しくなってきてさみしい。
食料もなくなったし、今日は下山。朝はお汁粉のみ
食料だけなら下の町へ下りて調達すればいいのだが、実はこの3日間、あまり眠れていない。今回はお風呂も入り、夕食も食べ、風も吹かず、不安材料はないのだが、一向に睡魔が訪れず、眠れない。周りのテントから聞こえてくるイビキがうらやましい。
室堂に向かう途中で見つけた、いま流行の山スカ娘
地鉄富山の千垣駅で途中下車して、立山博物館へ。ここには劔岳頂上で見つかった錫杖が展示されているので寄ってみた。企画展でも「登嶽同道」という興味深い催しを観ることができた。
大正年間に劔、薬師、北岳などへ、何度も縦走登山した竹内鳳次郎、ヒサ夫妻の写真展なのだが、夫の方がカメラが趣味だったようでたくさんの記録が残されている。長次郎谷を鳶口で登る姿やら、薬師にスカートで登っている姿など、時間を忘れて見入ってしまった。
今回はお天気も上々、最後には思わぬ貴重な写真も見られ充実した山旅だった。もう少し眠れたらいうことなしなのだが・・・。