朝まで降っていた雨も止み、天気は回復に向かうとの予報。少し出発を遅らせて登山口に向かう。
雲の切れ間から根子岳
だんだん姿を現してくる
中原の集落からしばらくは車道を歩いていく。やがては牛の放牧場に出る。ウシ君たちに見送られて牛のうんちロードを歩き、牧場の柵を出て山道に入り大戸尾根を上っていく
歩き出しから標高差にして800M弱、さほど危険なところもなく楽勝のはずだったが実際は少々問題ありだった。
登山道は黒い粘土質の土で、朝方まで降っていた雨でツルツルなのだ。傾斜が緩く滑り止めの落葉でもあるところはいいのだが、急傾斜で落葉もないところは木の幹、枝、根っこなど掴めるものは何でも掴まないと上がれない。私より先に何組かが上っていてその靴跡がさらに滑る。要所要所にお助け紐が設置されているのでそれを頼りに登っていく。登山道を熟知した地元の方がつけて下さっているのだろうが、付いている場所が絶妙で大いに助かる。
歩き出しから2時間ほどで天狗岩が見えてきた
そして12時過ぎ、根子岳東峰着。頂上は西峰(1433M)の方だが、現在は道の崩壊で行けなくなっているのでここでゆっくり眺めを楽しみ昼食とする
ガスもとれて西側の阿蘇山から噴煙が出ているのがよくわかる
高森町方面
天狗岩と紅葉
下山は同じ道を下るが、当然上りよりさらに滑りやすいのでいっそうお助け紐にすがって下りて行く。
やっと安全地帯まで下りてきてほっとする。ウシ君たちと改めて上を眺める
休暇村から阿蘇と根子のそろい踏み
これまでにいろいろな登山道を歩いてきたがこれほどツルツルのところは初めてだった。先日の九重のドロドロといい、普段とは一味違う山歩きとなり、「いや、参った参った」といいながらも気分はなんとなく楽しいのだった。
これを機に九州の山にも力を入れてみたい気がするのだが、若干気になることが。
最近は北アルプスなどを歩いていても女性の単独登山者が増え珍しくもないが、今回は登山スタイルで歩いていると街でも山中でも「女性一人で?」と驚かれるというか呆れられるというか、そんな声掛けが多かった。
九州男子とか肥後もっこすとかいう言葉もあるように、「女だてらに、女のくせに」という男性優位の考えの名残だろうかと勘繰りたくなってしまうのだった。