朝、風の音で目が覚める。カーテンを開けると外は風で雪も舞っている。昨日の快晴はほんとうにありがたかった。リフトが動くのは8時半なのでゆっくり朝食を食べる
8時を過ぎても風は収まらず、このままではリフトが動きそうにない。待っていては電車に間に合わないかもしれないので、あわてていったんしまったスパッツを引っ張り出し、歩いて下山する。リフトに沿って下りるが、ツボ足では膝までもぐって難渋する。ひとつ下のリフトは動いていたので乗ることができやれやれである。さらにゴンドラに乗り継いで八方到着。
いつ見てもきれいな白馬村のマンホール
バスを待たず八方から駅まで歩いていると白馬岳遭難対策センターの横に碑が建っている
白馬山系で遭難した人の碑である。よく見ると最後の方に八方尾根で昭和55年12月に遭難した4名の10代の若者の名がある。帰ってきてから調べてみると逗子開成高校の遭難事故だった。八方尾根を登っていて天候悪化のため、第2ケルンの辺りでルートを見失い方向違いの谷に下りてしまって教諭と生徒4人が亡くなっている。
本当に山はお天気次第で天国と地獄である。今回私は天候に恵まれ天国だったことをつくづく感謝しなければならない。
少々しんみりして歩いているとこんな看板が。信州には野生のブタがいるって、ほんまかいな
白馬の駅には前にはなかった立派なストーブが設置されていた。どっしりして一見薪ストーブだが、残念ながら電気コードがついている。
1004時発の大糸線に乗り、昨日の余韻を楽しんでいると、昨日擦りむいた手の甲の傷がひりひりと痛む。登山中の傷なら名誉の負傷といえなくもないが、駅前でこけて擦りむいたのでは自慢にもならない。そこで今回の教訓。山には危険がいっぱい、街にもいっぱい。