アルベールとジャンヌ、ジャンとアニーの2組の夫婦と独り者のクロードの5人は古くからの友人同士。年齢は70歳から80歳くらいだろうか、それぞれが子どもの世話にはならず自分たちだけで暮らしている。しかし病気やケガで自分たちだけでは犬の散歩もままならず暮らしていけなくなってくる。そこで犬の散歩係のディルクという心優しい青年も加わり、ジャンとアニーの家での同居を始めることになる。
昔の浮気事件が発覚したり、現在の生臭い話などもあって、一時は険悪な雰囲気になったりするところはいかにもフランス映画らしい。そんななかジャンヌが亡くなり、残されたアルベールを心配して、また皆の結束は堅くなっていく。
かってのウーマンリブの戦士ジェーン・フォンダがジャンヌを演じているが、なかなかりりしい歳のとり方をしていて観ていてさわやかだった。
老いを意識したものにとって老後の生き方、死に方は最大の関心事であり、最後まで尊厳を持って過ごしたいというのはどの国でも共通の願いなのだとあらためて思ったのだった。