ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

残雪を踏む ③

2012年05月25日 | 山旅

   

 上高地を6時に出て岳沢を目指す。今日は午後から天気が崩れそうなのでなるべく早く着きたい。とりあえず出発時の天気は良好、河童橋からも穂高の峰々がよく見えている。

 

岳沢への道はすでに雪はなく、樹林帯を気持ちよく歩ける。1時間半ほどで木の間から西標の峰が見えてくる。

 

乗鞍方面も

 

このとんがりは六百山か

   

  2000Mを越える頃から雪道になり最後は雪切りのしてある道をトラバースすれば岳沢小屋が見えてくる。

  

 

  2時間30分ほどで小屋到着。一息入れていると早くも小雨が降りだす。前穂にはこの時期の夏道はまだ出ていないので、奥明神沢を詰めて行くことになる。とりあえず合羽を着てアイゼンとダブルストックで登っていくが初めは広い沢も途中から狭くなり傾斜も急になる。

  1時間ほど登って2450M地点までくると沢が分かれていて、左に進路を採るのだが、上部にはガスがかかってしまう。ここから前穂の頂上まではまだ600Mほど登らなければならない。

 

  雪の急斜面なのでザックを下ろす場所を選んで小休止、上に行くか撤退するか考える。昨日の乗鞍とは比べものにならないほど傾斜は急なので、やはり躊躇する。「今日はこのくらいにしておいてやる」と負け惜しみしつつ撤退を決める。

振り返ってみれば稜線はやはりガスっている。一面新雪に覆われる時期の山は当然きれいだが、雪が解け始めまだらになった今の時期の山も春山らしくていいものだ。

 

  下りはあっけなく20分ほどで小屋に戻り、昼食には山小屋らしからぬこれを食べる。明日天気がよければ再挑戦しようかなどと未練がましく思ったりもするが、今年の岳沢小屋は増設工事中でまだ宿泊できないので、雨のなか上高地へ下る。

 

山は逃げない、もう少し雪山の経験を積んで再挑戦したいと思いつつ帰路につく。

帰ってからのお楽しみは松本で買った栗おこわ。おかずは漬物だけだがとっても美味

 

 

 

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残雪を踏む ②

2012年05月24日 | 山旅

  

  今日の目的は乗鞍岳剣が峰(3026M)へ登ること。乗鞍は3000M級の山だが、夏になると乗鞍スカイラインが開通し、標高2702Mの畳平までバスが入り観光客で溢れるので、夏には登る気がしない。そこでまだ雪のある時期に登ることにしたのだが、ただ、今の時期でも位ヶ原山荘(2350M)までは除雪が進み、バスで行けるので、あまり自慢できる話でもないのだが。

新島々からの位ヶ原行きのバスの乗客は私一人だけだったが乗鞍高原に入ってから続々とスキーヤーとボーダーが乗り込みほぼ満席になった。

位ヶ原山荘からの乗鞍岳。左が剣が峰、右は蚕玉(こだま)岳

 

位ヶ原での雪の壁。室堂の大谷に比べれば大したことはないがそれでもけっこうな高さである

 

 

  山荘でトイレを借り、小屋のおねえさんと話をしていたら、上はけっこうもぐるのでスノーシューを500円で貸すとのこと。今の時期、雪は締まっていて、もぐることはないと思って持参しなかったのだが、そういわれると心配になって借りることに。ところがこれがとんだお荷物になった。

  雪上を歩き始めるが、やはりもぐったりはしない。仕方がないのでスノーシューをザックにくくりつけて行くがこれが重い!自分の持っている単純な構造のものとは違い締め具が複雑でやたらに重いのである。履いた方が楽かと履いてみるが、重い冬靴に履くと一段と足が重く歩きづらい。しかたなくまったく無用の長物を背負って歩く羽目になってしまった。自分の判断力の甘さだからしかたないのだが。

ブツブツ文句をいいながらも登るにつれて、振り返れば穂高連峰と、左には槍も見えてくる

 

夏道は稜線だが、今は雪の斜面を登っていく。傾斜はさほどでもないがそれでも頂上近くからはアイゼンを履いて登っていく。久々の高度3000Mなので少々しんどい。左が剣が峰

 

頂上の鳥居が見えてくる

 

楽勝だと思ったがお荷物のせいもあって3時間強かかって到着。左には御嶽

 

鳥居越しの穂高

 

帰りは広い斜面を尻スキーをしながら1時間もかからず、14:56時のバスの時間まで余裕で下りてこれた。スノーシューは丁重にお返しした。

明日の前穂高岳に備え今夜は上高地泊なので、親子滝でバスを乗り換えて上高地に向かう。

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残雪を踏む ①

2012年05月23日 | 山旅

  梅雨に入る前にもう一度雪を踏みたいと出かけることにした。目的は乗鞍岳と、できれば前穂高岳にも登りたい。

  初日は松本で泊まり、翌朝新島々から春山バスに乗ることにする。ということで時間つぶしに松本をぶらぶら。

まずは前から一度行きたかった松本民芸館へ

 

 新緑がきれいでこじんまりとしたいい雰囲気

 

やっていたのはこれ

 

  国内外から集められた民芸品はもともと生活雑器ということもあるのか、きどらず写真撮影もOKというのがうれしい。

 

 

 

これは世界の枕とか。首が痛そうなものばかり 

 

この無骨さ、好きだなぁ

 

ついでに近くの玄向寺の牡丹を観にいく

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玄向寺からは、浅間温泉も近いので歩いていく。温泉入り口ではタヌキがお出迎え

 

  浅間温泉の「港の湯」は地元の人の共同湯だが200円を払えば入浴できるので入れてもらうが猛烈に熱かった。温泉からはバスで市内に戻り、松本市美術館へ

  こちらはフォルムのきれいな工業製品の名品を集めたものだが、生活用品なので、ある意味こちらも民芸品には違いなく、民芸館同様楽しめた。

 

飲み屋の店先に飾ってある地酒の樽。「大雪渓」とは山好きの左党にはたまらない名前

 

ホテルの送迎用バス停に置かれた立派な椅子。盗まれはしないかと心配になるところだが、これなら安心

   登山の行き帰りに松本へはよく泊まるが、つくづくいい街だと思う。なんといっても県の中央部にあるので北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳などに近いこと、郊外に浅間、美ヶ原の温泉があること、市内はあちこちに湧き水が出ていておいしい水が飲めること、適当に都会でもあることなど、住むにはいい環境だと思う。ここに1年間住んで四季を味わうというのも悪くないと思える。

 

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ファミリーツリー

2012年05月21日 | 映画
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熊谷守一展

2012年05月15日 | 散歩

  伊丹市立美術館で開かれている熊谷守一展を観にいく。一見シルクスクリーンで描かれたデザイン画のような作品が以前から気になっていたが、実際には油絵で、絵の具を盛り上げず平面的に塗って描かれている。

  先日観た片岡珠子も長寿だったが、熊谷守一も97歳まで生きている。両者とも若いときはあまり個性のない普通の画風だったのが歳とともに大胆になったり、シンプルになったりして変わっているのがおもしろい。一見へたうま絵に見える絵は下手では描けないのであった。

 

美術館の辺りは酒の醸造で知られる伊丹らしく昔の酒蔵などもあって、見所満載

 

マンホールは昆陽池の渡り鳥

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ブライズメイズ 史上最悪のウェディング

2012年05月14日 | 映画

  以前観た「ハングオーバー」の女性版というところか。結婚式も国によっていろいろ。日本のようなキリスト教の信者でなくても業者に頼めば簡単に取り仕切きってくれるやり方、この映画のように友人が取り仕切るやり方、どちらがいいのやら。

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テルマエ・ロマエ

2012年05月09日 | 映画

    

  古代ローマの浴場設計士ルキウスはアイデアが浮かばず仕事でスランプに陥っている。悩んでいるうちにひょんなことから現代の日本にタイムスリップしてしまう。そこで見た日本の銭湯、TOTOのショールームなどを参考に新しい浴場を設計して皇帝にまで認められる存在になってしまうというお話。ストーリーを聞いただけでそのおかしさが想像できてしまう。

  銭湯に集う素人くさいご老人たち、ローマ人を演じる顔の濃い日本人俳優たちもおもしろいが、なんといってもルキウスを演じる阿部寛の大真面目さがおかしい。喜劇は演じる者が真面目にやればやるほどおもしろいというのがよくわかる。

  大胆な発想の物語なのだからもっとハチャメチャにしてもいいと思うのだが、後半が古代ローマの真面目な歴史物語みたいになってしまい、少々物足りない気がするのだが。

 

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緑の海

2012年05月07日 | ちょっと裏山

  

石切道からガーデンテラスへ出て紅葉谷道を下って有馬温泉に行って友人たちと一泊。女5人の久々の再会は想像を超える賑やかさ。料理も温泉も満喫、自分たちの還暦を祝ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

有馬のバス停近くにこんな像があるとはこれまで気づかなかった。タイトルは「鳩子」。それにしてもややこしいポーズ。モデルをしたら首の骨を折りそう 

  六甲山は歩いてばかりでロープウェイには乗ったことがなかったので今回乗ることに。六甲山系でもっとも深い湯槽谷の新緑は美しかったが、同乗の友人は高所恐怖症で一度も下を見ることがなく、何のために乗ったんだか・・・。

 

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ル・アーブルの靴みがき

2012年05月03日 | 映画

  フィンランド大好きの友人のお奨めで、フィンランド人のカウリスマキ監督の映画「ル・アーブルのくつみがき」を観にいった。

  フランスの港町ル・アーブルで暮らすしがない靴磨きの老人マルセルは妻と愛犬と平和に暮らしている。ある日そこへアフリカから密航してきた少年が現れ、町の人たちと協力してかくまい、少年の母親がいるイギリスに逃がしてやる話。

  主人公は終始仏頂面なのだが、周囲とのやりとりで思わずくすりとさせられる。現代の話だが、時代を超越したような独特の雰囲気とテンポが、嵌る人には心地よく感じられるのだと思うが、私はそこまで嵌れなかった。

  梅田の中心から少し離れた新梅田シティの映画館での上映だった。電車の中からはよく見ているが行くのは初めてだったので周囲を歩いてみる。

北梅田は高層ビルの建築ラッシュ

 

ビルの中にビル!?

 

エスカレータがタイムトンネルみたい

 

高層ビルの下、鯉のぼりが泳ぐ

 

無機質な高層ビルとは対照的に中の飲食店街はレトロな雰囲気

 

懐かしいミゼット。鼻面がかわいい!

 

看板も凝ってます

 

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少年と自転車

2012年05月01日 | 映画

  

  主人公の少年シリルは母親がなく、父親から児童養護施設に預けられるが、それを受け入れることができない。学校を抜け出し、以前のアパートに行ってみるが父親は、少年が大事にしていた自転車も売り払い、すでに引っ越してしまっている。自転車はなんとか取り返すことができるのだが、それに乗って一人でパリの街を走る姿が切ない。

  施設の先生や、週末里親になってくれた女性サマンサなど周囲には理解者がいるのだが、やはり父親が恋しく、なんとか探し出して訪ねていくが、そこでも父親に冷たく拒否されてしまう。 

   あげく、シリルは強盗まで犯して警察に捕まってしまう。その際日本で言う家庭裁判所みたいなところでサマンサに付き添われ、被害者の男性と向き合い示談の話をして最後には握手をして分かれるシーンが出てくる。日本ではこのような解決方法は採っていないと思うので、興味深かった。

自分の親に拒否される子どもがいれば、親の過保護にもがく子どももいる。普通の子育てが難しい時代なのだろうか。

 

 

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