連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

シーズンはまだ半ば

2014-07-12 | 野球・スポーツ
「見るかい?」ポストから新聞を取ってきた夢さん。
朝飯の支度をしているオバサンに声を掛ける。

「あ お早う、後で見るからおとうさん先に見て」
贔屓のチームが昨夜で8連勝、宿敵Gを叩いた3連戦の初戦、何とも気分がよい。

テレビ中継を見て、スポーツニュースを見て、更にインターネットで投打の成績を確認。
新聞を開くまでもなく、昨夜の内に各チームの主要選手の動向は確認済みの夢さん。

オバサンも野球に関しては中々うるさい。
負けが続くとシュンとするくせに、勝ちが続くとそれはもう鼻息が荒くなる。

「今年は新宿に行けるかしらね?」 おやおやもう優勝記念セールに行く気分かい?
新宿Kデパートの7Fに、その贔屓チームのショップが有る。

いくらなんでもそんな奇跡が起きる訳ないだろとは思えども・・・・
オバサンが上機嫌なのはいい事だ。我家の平和の為にもこれに勝るものは無い。

何時も通りの朝食がテーブルに並ぶ。「おっ 今日は茗荷だね」
納豆の小鉢には刻んだ茗荷。季節に合わせて薬味が変わるのはとても楽しみ。

まずは納豆を掻き混ぜる事から始まる夢さんの朝食。冬でも夏でもこれは変わらない。
シャキシャキとした歯ごたえ、粗く刻んだ茗荷の香りが納豆に勝っている。