連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

値段じゃないのよ

2011-12-24 | 6人の孫
「今日ちょっと行ってくるわね」夕方から二男の家に招待されているオバサン。

招待と言っても、プレゼントを届けるついでに食事でも、と言うことらしい。

プレゼントと言ってもほんのささやか、いつも通りオバサンの気持ちだけの品らしい。

遠くの孫達には送り、近くの孫には届ける。ずっと続けているオバサンの恒例行事。

「おとうさんも行けたらいいのにね?」俺はいいよ。夢さんは所用があって行けない。

孫達の欲しいものとオバサンのあげる品に、ギャップが有るのはオバサンも承知の上。

「いいのよそれで。本当に欲しいものは親が考えればいいの」そりゃそうだ

我儘を言えば何でも欲しいものが手に入る。そんな近年の風潮は良くない。 

かつて日本人は今よりずっと貧しかった。しかしその頃のほうが、皆心豊かで優しかった気がする。


「遅くなるの?」 夢さんが帰る頃には戻ると言うオバサン。「いいよそんな ゆっくりしてきなよ」