夢七雑録

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板橋区の文化財ウィーク2021

2021-10-22 18:13:13 | 東京の文化財

猛暑が突然のように終りを告げ、コロナ禍も下火になって、ようやく気ままに散歩できるようになった。気が付いたら、今年も文化財ウイークの関連行事が始まっていた。その中に、板橋区による東京都文化財ウィーク2021への参加事業として、いたばし文化財ふれあいウィーク2021という行事があり、東光寺、観明寺、遍照寺、茂呂遺跡が対象になっていた。申込不要で無料、解説ガイドは配置せず解説カードの設置にとどめるということだったが、茂呂遺跡以外は行った事が無かったので、とりあえず三カ所の寺に出かけてみた。

下板橋駅の北口から旧中山道に出て左へ行き中山道を渡る。左斜め前方の旧中山道は後回しにして右手の道に入り、室町時代創建という浄土宗の東光寺に行く。入って左手に享保4年造立の石造地蔵菩薩座像がある。板橋区登録有形文化財(歴史資料)の像で、もとは平尾の一里塚に安置されていたが、明治時代に塚が取り壊されたため、東光寺に移されたという。この寺には板橋区指定有形文化財(歴史資料)の寛文二年庚申塔や、板橋区登録有形文化財(歴史資料)の宇喜多秀家供養塔もある。

旧中山道を先に進むと右側に真言宗の観明寺があり、その入口に板橋区指定有形文化財(歴史資料)の寛文元年庚申塔がある。青面金剛が刻まれた庚申塔としては都内最古という。

旧中山道を先に進み王子新道との交差点を渡る。板橋区登録有形文化財(建造物)になっている築100年の米屋商家、板五米店を過ぎると、その先に遍照寺の参道がある。この寺は、江戸時代には天台宗の寺院であり、宿場の馬つなぎ場としても利用されていたというが、現在は成田山新勝寺の末寺になっている。参道の先の本堂はまだ新しいので建て替えたものらしく、参道とそれに続く庭園も手入れが行き届いている。この寺は「遍照寺参詣図絵馬」をはじめ多数の絵馬を所有しており、板橋区指定の有形文化財(歴史資料)になっている。

旧中山道の板橋宿跡周辺には文化財が多く、本来なら見て回りたいところだが、すでに日が傾きかけているゆえ、この辺りで一区切りということにした。

 

 

 


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