切手収集が趣味の王様だった頃、雑誌の広告につられて海外切手のパケットを買ったことがあった。中身は未使用の切手が1枚、残りは使用済み切手41枚で、相場が分からなかったので、値段相応なのかどうかは分からなかった。それと、どのような切手なのか、当時は調べることが難しかった。切手収集を続けることも考えたが、それには小遣いが足らなかったので、きちんと保管する事を条件に、家にあった使わない切手はまとめて預かることにした。それから年月が経ち、自分で稼いだ金で、切手収集が出来るようになったが、その頃には、切手は投機の対象となり趣味の域を脱していたため、たまに切手を入手することはあっても、本格的な切手収集を始めるまでには至らなかった。
ところで、当時入手した海外切手のパケットだが今も手元にある。上の写真はその一部で、中ほどにある三角形の切手が、たった1枚の未使用切手で、円盤投げの図柄によるサンマリノの切手である。他の使用済み切手はともかく、この未使用切手は当時も多少の値がついていた筈なので、長く保存しておけば、可成りの値がつくのではないかと思い、このパケットを今まで残しておいたのだが、最近になって調べてみたら、この未使用切手は10円にも満たないことが分かった。ひょっとすると、この切手パケットの中の使用済み切手の中に、10円を超える値のつくものがあるかも知れないのだが。