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2017.8北海道 大沼公園を走り宿で温泉+和会席

2017年08月19日 | 旅行

 2017.8大沼公園を走り、宿で温泉+和会席を楽しむ

 大沼湖畔周遊道路
に戻り、南に走ると、右にJR大沼公園駅が見える。ホテル、レストラン、商店、土産店などが並ぶ通りから左に曲がる。芝生が広がり、広場ではグループ、家族連れが休暇を楽しんでいる。西大島橋のたもとに自転車を止め、大島の路を辿って千の風モニュメントを目指す。

 秋川雅史氏の「千の風になって」は心に響くすばらしい歌である。この歌はアメリカ合衆国の「Do not stand at my grave and weep」がもとで、2001年に新井満氏が日本語訳し、原詩の一節「I am a thousand winnds that blow」を「千の風になって」と訳し、それがタイトルになった。
 新井氏が「千の風になって」を訳したのが大沼だったので、千の風モニュメントが作られたそうだ。感動的な「千の風になって」を訳した場所だから心にしみる風景が展開すると期待したが、亀の甲羅のような石貼り模様の盛り上がりに、「千の風になって 名曲誕生の地」の石版がはめ込まれているだけだった。大沼の先の空の広がりが、「・・千の風になって あの大きな空を 吹きわたっています」のイメージのようだが、モニュメントは期待が外れた。

 広場に戻り、ポロト館に向かう。3時ごろにポロト館に自転車を返す。JR大沼公園駅まで歩く。大沼ダンゴが名物らしく、団子屋の看板がいくつかあり、なかでも老舗の店は賑わっていた。胡麻、飴、醤油の3種類があり、四角い折りの中に一口サイズの団子が並んでいて、上に味付けがかぶせてある。串に刺した団子と違い楊枝で団子を刺し、味付けをからませて食べる。夕食をしっかり味わうために眺めるだけにして、店を出た。
 JR大沼公園駅はこぢんまりした建物だった(写真)。50数年前の記憶はないが、新しい感じがするから建て替えかも知れない。外気温は22°で、風がひんやりする。隣に国際交流プラザという建物があったので、なかで無料送迎バスを待つことにした。大沼の歴史や自然を紹介したパネルが展示されていた。
 4時ごろ、ホテルに戻る。さっそく温泉に向かう。ホテルは斜面地に立地していて、温泉は地下1階だが、浴場の下は沼で、その先に林が広がっている(写真は4階の部屋からの眺め、温泉とほぼ同じ光景)。林は果てしないように見え、その先の広大な大地を想像させる。露天は小ぶりだったが、まだ客は少ない。のんびり大地の雄大さを眺める。気分が癒やされてくる。ストレスは万病の元だそうだから、眺めのいい露天で気分をほぐすとストレスが解消されるに違いない。サイクリングの足をほぐし、たっぷり温泉からの眺めを楽しんだ。

 湯上がりに売店に寄ったら、札幌限定サッポロクラシックビールが置いてあった。北海道に来るたびに飲んだ懐かしい味である。4階の部屋で広々とした風景を眺めながら、サッポロクラシックを味わった。気分が壮大になる。

 ホテルは、温泉以外は浴衣、スリッパは御法度である。着替えてメインダイニングに向かう。今日の夕食は寿司コース匠である。和会席なので北海道の地酒・男山を頼んだ。先付け:毛蟹のむしりに始まり、前菜:大沼産川海老時雨煮・ワカサギ南蛮漬け・子持ち昆布、吸い物:大沼産ジュンサイの茶碗蒸し、お造り:イカソーメン、焼き物:大沼黒牛炙り焼き、酢の物:天然鰤焼きしゃぶ、にぎり寿司:トロマグロ・蝦夷アワビ・生ウニ・穴子・ズワイ蟹・ボタン海老・ホタテ貝・ホッキ貝・厚焼き玉子、止め椀:ふのり味噌汁、水菓子の会席である。大沼産、北海道産を基本してとても新鮮だった。イカは、直前にガラスの器に入れてこれからさばきます、と見せてくれた(写真)。イカには申し訳ないが、すばらしい食感だった。おいしく頂き部屋に戻る。

 露天が小ぶりだったので時間が遅くなると混み合うだろうから、部屋に戻って一息してから温泉に出かけた。星空を期待したが、あいにく雲がかかっていた。風が心地いい。縁に寄りかかり、昔を思い出す。
 50数年前の大学1年のころは貧乏旅行だったが、若さの勢いがあった。毎日毎日、大地のエネルギーに刺激され、新しい発見を求めて、宿代を節約するため夜行列車を乗り継ぎ、東に西に、北に南に動き回った。
 50数年経ったいまは、一つ一つをじっくり楽しむようになった。目の前のありのままを眺め、その背景の自然や人々の歴史文化に思いを馳せるようになった。経験、体力、気力がそうさせるようだ。
 湯に身を任せ、風に当たりながら、50数年前の自分といまの自分を思い比べたりしているうち、入浴客が増えてきた。瞑想どころではない。湯を上がる。

 余談。寝る前に温泉に向かったカミさんによると、外国人の団体で芋洗いを超えた混みようになっていて、大きい声が響き渡り、温泉を楽しむどころではなかったそうだ。翌朝、ホテル前に大型観光バスが4台?も並んでいたから、混みようが想像できる。北海道は人気の観光地の一つらしいから、個人旅行は団体が利用しない小さな宿の方が良さそうである。

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