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映画「万引き家族」ドイツ語字幕付き

2019-03-20 15:53:10 | 日記
先週末ケルンの小さな映画館で「万引き家族」を観ました。




当日券を購入しようとしたら後方の席は全て予約済みで前から2列目の席しか空いていませんでした。ほぼ「仰け反る」ようにして観なくてはならず、首が痛くなり、映画終了後、一緒に行った友人と「首回し運動」をしました。

ドイツ語字幕付きで、台詞の日本語とドイツ語訳を時折比較してしまうのは仕事柄、ちょっと「姑根性」が出てしまうのかなぁと思ってしまいました。

最後の方で翔太が閉じ込められた車種は「トヨタのヴィッツ」と信代が告げる部分では欧州での販売名「Toyota Yaris」と正確に訳されていました。

字幕作業に興味を抱き次の本を再読しました。



本の中でいつも一番興味深い点は字幕作業の鉄則「1秒=4字」です。
英語の台詞が1秒位だとすると日本語訳は4字で収めなくてはならず→これはかなり困難な作業です。

例文として記されていたのが次の英語のセリフです。

Wait a minute. I don't know you.

これを直訳すると「ちょっと待ってくれ 私はあなたを知らない」。

でもセリフを話す時間はせいぜい1秒半なので、「1秒=4字」鉄則だと字幕は6字以内になります。
上の直訳文では21文字なので15字もオーバーです。

これからが字幕屋さんの腕の見せどころです。
さて6字にまで縮め、なおかつ意味が通るようにするにはどのような訳になると思いますか?

作者が最善と思うのは次のふたつです。
「待て 君は誰だ」
「待て 誰なんだ」

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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (あつこ)
2019-03-21 02:13:39
アメリカ人の夫、そして聞き取りが弱い私、家ではいつも字幕付きで、日本語の映画は、やはり比べて、えっ!?とびっくりすることがよくあります。<淡白なお味ですことーーー>が、プロティンがたくさん、などと。1秒に4文字なのですね。 映画の名前が日本語に訳されていて、映画評を読んで、見たいと思っても題名がわからないことがあります。 わかった時は、どうしてこんな題になるのかしら、とびっくりすると同時に、感心してしまいます。翻訳は言葉通りではなくて、生活文化を知ってこそですものね。
今晩は、Netflixで頼んでいたDVDが届いて、<美術品を命がけで> を 見ます。ブログに取り上げていただいたおかげです。
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あつこさんへ (yoko)
2019-03-21 03:52:03
この映画は私ももう一度視聴したい位です。
映画鑑賞をお楽しみください。最後の「命をかけてまで・・・」の問いかけのところ、隣の夫が話しかけて重要なところなのによく聞き取れなかったのですが、日本語の字幕ではどうなっているのか興味があります。いつか教えてください。
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Unknown (花水木)
2019-03-21 06:41:50
yokoさん、おはようございます。
東京はここ数日、とても暖かく、桜もこれで一気に開花に近づくのではないかと楽しみにしています。

「万引き家族」私は結局見ずじまいでしたが、ドイツ人の感想はいかがでしたか?
観賞した友人たちはあまりよい評判ではなかったのですけど。
日本の恥部を曝け出しているようで、見るに忍びなかったという方もいました。

翻訳、面白いですね。
仕事柄、ドイツ語字幕に「姑根性」がでたというyokoさんにさらに面白さを感じました(笑)。
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花水木さんへ (yoko)
2019-03-21 16:56:09
映画の評判はとても良いです。是枝監督のカメラアングルは小津監督の映画を彷彿させるとおっしゃる方もいました。確かにネグレクトとかDV,JKビジネス、それに汚い家屋とか「負の部分」の表現はありますが、ドイツの人が日本に対して批判するのは「原発」関連に限定されているようです。(いただいたコメントに便乗してしまい恐縮ですが)小川糸さんの「針と糸」いつか読んでみたいと思っています。「つまづき石」→私も知りませんでした。
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Unknown (あつこ)
2019-03-22 00:52:23
The Monuments Men 、昨夜、夫と共に観ました。
映画のことは知っていたけれど、観ることが出来て良かった! と 感動していました。
アメリカで、NetflixのDVDですので、日本語は字幕の選択肢には無く、字幕はいつも英語。 と言う訳で、
最後の「命をかけてまで・・・」の日本語訳は分かりませんが、英語では、イエスの後で、もし、ドナルドが生きていたら、彼も、イエス、と言うと思うか?
との問いに、しばらく沈黙の後に、イエス でした。
この映画を取り上げてくださってありがとうございました。戦争と言う殺戮の中での人間の醜さと崇高さ、多くの人に観て欲しいと思いました。
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あつこさんへ (yoko)
2019-03-22 02:02:05
ご連絡ありがとうございます。
私は日本語の字幕付きと勘違いしていました(早とちりが多いので)。やはり美術品の救出に関する映画の「The Train」(邦題は「大列車作戦」)はもうご覧になりましたか?パリを占領していたドイツ軍が敗走直前に名画を列車でドイツに運ぼうとするのですが、それをフランスの鉄道員が連係して列車運行をサボタージュする、やはりノンフィクション映画で、バート・ランカスター主演です。
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