この本については既に拙ブログに記載済みです(2018年6月20日)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/7e/a9715c7ca28a272f45b52e0a8ac3506c.jpg?1687447746)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/a7/19051b0a52efb43009221a8db63f1109.jpg?1687447746)
あの時手にしたのは単行本でしたが今回は文庫本で読みました。
役所広司さんが宮沢賢治の父親役、菅田将暉さんが賢治役で映画化されるということを聞き再読したくなり単行本を探しましたがどうしても見つかりませんでした→整理整頓が不得手な自分を嘆きました(涙)。
それで4月の一時帰国時に文庫本を購入しました。
文庫本には2種類のカバーが掛けられていました。
オリジナル版と映画化後の新しいバージョンです。
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賢治の父、宮沢政次郎は小学校時代とても成績優秀で上の学校(岩手中学校)に進学したかったのですが、
家業である質屋に学問は必要ないという祖父の命で小学校卒業後は生涯商人でした.。
でも知的好奇心を持ち続け、一時期は東京から浄土真宗の著名な僧侶や知識人を招いて
花巻西郊の大沢温泉で夏期講習会という知的合宿を開いたこともあったそうです。
大沢温泉は子供の頃家族でよく訪れた所なのでとても懐かしいです。
賢治の生涯に関する本は多数あるかと思いますが、
この本は父親の視線で国民作家となる天才・宮沢賢治の誕生時から亡くなるまでが描かれています。
賢治の三回忌の準備に里帰りした次女シゲの子供たちに政次郎は「雨ニモマケズ」や「銀河鉄道の夜」を読んで聞かせるのですが、
子供たちは興味深そうに聞いていたものの「さあさあ、ごはんだじゃ」とちゃぶ台に盥に入った素麺が出されると一目散にちゃぶ台の方に行ってしまう場面が最後に描かれています。
エキセントリックで金の無心ばかりする困った息子に手を焼きながらも最後は甘やかしてしまう子煩悩な父親の姿に読者は自分の父親のことを思い出すのではないでしょうか。
5月5日の映画公開前に帰独したので残念ながら映画はまだ観ていません。
いつかDVDで視聴したいと思っています。
読後は今回も賢治の詩集に目を通しました。
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