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科学者の責任 & ライナス・ポーリング

2014-08-23 16:03:24 | 読書


日頃、よく聴くラジオ番組にウィークデーの毎朝9時5分から9時20分の"ZeitZeichen"(直訳すると「時の標識?」)があります。

「100年前の今日、誰それさんが生まれました」とか「今から100年前に第一次世界大戦が勃発しました」というアナウンスで15分間、関連するエピソードが語られます。

先日8月19日はアメリカの化学者ライナス・ポーリングが1994年に亡くなってから20年目でした。

夫と共にこのラジオ番組を聴取したのは夫は化学者で1954年にノーベル賞を受賞したポーリングのことを知っていたのと、私は日本で購入してきた後藤秀機著「天才と異才の日本科学史」で記述されていたポーリングに興味を抱いたからです。

ポーリングの量子理論や生化学のたんぱく質「らせん構造」の理論は全然わかりませんが、とても感銘を受けたのは地上核実験に対して反対運動を行い1962年ノーベル平和賞も受賞したことです。

科学者は科学の発展が人類に対して多大の貢献をもたらすと同時に科学が孕む大きな危険性も一番熟知している人々であり、自分たちの知識に対してその責任を負っていると思います。そういう意味でポーリングが地上核実験に反対したのは素晴らしいことだと思います。

後藤秀樹さんのご著書の中でもう一か所感動したのはアインシュタイン博士のことです。
日本で最初にノーベル賞を受賞した湯川秀樹ご夫妻が昭和23年(1948年)アメリカのプリンストン高等研究所に招かれて到着早々、アインシュタイン博士から連絡が入り、お会いしたところ、

「私が原理を公表したため原爆が開発され、お国の広島と長崎で多くの市民を殺傷しました。私の責任はきわめて大きい。どうかどうか許してください」と激しく泣きながら何度も何度も詫びたそうです。

この「天才と異才の日本科学史」には日本のみならず多くの海外の科学者が登場するのですが「天才と異才」とのタイトルが示すようにかなり変わった方々が科学者にはいたようです。

我が家の(一応)科学者も一緒に暮らしてみるとかなり変わった点がありますのでいつか機会があったら綴ってみたいと思っています。



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