
湯の平高原から賽の河原へと入って行くと頭上を覆う木が無くなり、視界が広がりました。

後頭部に日の光の熱を感じ熱い。
右手には茶色い斜面が迫る。
でっかい溶岩と浅間山(前掛山)。

浅間山山頂はこちらからは前掛山山頂の陰にあり見えません。
こう見ると山体は浅間山なので以下浅間山と記載します。

ぽつんとあるこの溶岩、火山弾なのでしょうか。
こんなのが空から落ちてきたら、生きた心地がしないでしょうね。

くわばらくわばら。
今噴火を始めませんように。
左手には晴れきらぬガスを尾根に絡ませた外輪山(黒斑山など)がくっきりと見えるようになりました。
緑のじゅうたんを山裾に広げています。
ばんざーい。

写真を撮っていると、残ったガスもどんどん上昇を初め、青空に溶けていきます。

道はJバンドと名のつけられた外輪山北端への上り坂に差し掛かりました。
急坂で岩がゴロゴロしてますが、手がかり足がかりがしっかりしていて、危険は感じません。
坂の途中で振り返るとこんな風景が。

画面中央の線が賽の河原に伸びるこれまで歩いてきた道。
道が緑に隠れた先が湯の平高原。
その向こうの山は、剣ヶ峰と牙山。
なんかアメリカは西部、駅馬車でも走ってきそうな眺め。

Jバンドに上りきり、反対側の景色が開けました。
こちらも視界ばっちり。
はるか遠方まですっきり見渡せます。
うきゃー。

眺めの良い所に行き着くまで我慢していたお昼にします。
お腹すいた。
岩山の影に座り、さわやかな空気のなか、爽快な景色を見晴るかし、おにぎりを食す。
いいでしょ、いいでしょ。

今回も他に登山者はおらず、景色を独り占めです。
西の眺め

東の眺め

噴火で何にも無くなったはずなのに草などで生命を感じ、山が生きていることを感じます。
どれもいい写真ですね。
湿原や荒地が草原化し、富栄養化が進んで木本類が侵食すると森林に発達し極相林に至る。
私は小さな野草が生える若い場所が好きです。