JR参宮線の駅紹介、6つ目は山田上口駅。
伊勢市駅の一つ多気寄りの駅である。
ここも駅舎はあるが無人駅。
白い壁に茶色い瓦屋根。
私は他であまり見たことのないデザインの駅舎だと思っている。
駅名の表示もかわいい。
待合室はガランとしていて、空っぽ感に心が喰われてしまう。
その昔、駅員のいたころを想像する。
木製のベンチが並び、お店や観劇のポスターがたくさん貼られていたのではないだろうか。
片隅にとても小さな売店なんかもあったかもしれない。
そんなことに思いを馳せさせる魅力ある駅舎である。
だいぶ気に入ったようで、いつになく建物の写真をたくさん撮っている。
このシリーズ、これまでは駅最寄りの何かしらを訪問した記事を載せていたが、山田上口駅は伊勢市駅から歩いてやってきて、写真撮影して次の宮川駅へと再び歩いた通過駅だった。
特にどこにも訪問していない。
仕方ないので、次の駅への途中にある宮川を話題にしよう。
宮川は全国で水質の良い河川の上位にランクされるきれいな川である。
歩いた辺りはもう海も間近で、こんな下流域の水質はそれほどではない気がするが、上流はさぞかし綺麗なんだろう。
夏場に神宮奉納花火大会が行われる場所でもある。
今もやっているのかな。
子供の頃に連れてきてもらった事がある。
河原に屋台が並び、その向こうに花火が上がるのだ。
発電機の音。
これから上がる花火の作品名を知らせるスピーカーの声。
花火の爆発音が腹に響く。
最後のスターマインが一番大仕掛けと聞いてそれを見たかったのに、最後までいたら混雑で帰りが遅くなると諭され、いいところで泣く泣く帰宅の途についたことを思い出す。
そんな場所である。