まだまだ日本酒

2012-06-13 02:48:17 | お酒
先日認識を変えさせられる出来事が。

夜。
家飲み。
缶ビール1本では物足りなくて、他に何かないかと台所を物色。
冬に、…正しくは春遅くまで熱燗で飲んでたパック酒が残ってた。
そいつを、常温で飲む。

ため息。
まったく旨さを感じず、とうとう日本酒の季節も終わりだなあと、今年何回目かの 感慨を持った。
暑くなって、痛むといけないからと、残りは冷蔵庫に保存。

別の日、そのパック酒を冷蔵庫から取出し、冷たいまま飲んでみた。
そしたら意外。
イケるのである。
冷たいから美味いというのではなく、味わいの違いがありありと分かってしまった。
常温だとなんとも眠くぼんやりしてたのが、冷やすとくっきり輪郭が立ち上がる。
やるじゃん。

安い酒だから燗しないと飲めないと思ってた。
冷酒用の日本酒はあまり好きじゃないけど、これは私の口に合う。
パックの背面に書いてある美味しい飲み方が目に入った。
「冷やして◎、常温で○、燗して◎」となっていた。
いい加減に見てたけど、作ってる側はきちんと製品の特徴を分析してるんだなあ。
人により好き嫌いはあるにせよ、もっと参考にした方が良さそう。
通り一遍の考え方では美味しく飲む機会と出会いを喪失してしまいますね。

そんな訳で、お休みの晩。
居酒屋。
日本酒のお品書きに、意識の変わった目を惹き付ける記載が。
新潟の朝日山だったか。
純米酒。
「冷たくしてスッキリ、常温で味わいがあり、ぬるめのお燗ではキレの良さが特徴」と書かれている。
ぬる燗を頼んでみた。
ほっほう、確かにそうなのかも。
日本酒度+1のクセに、キリッとした味わい。
飲み比べれなかったのが残念。

肴は
焼きナストロロ
炙りトウモロコシ
オオハマグリの浜焼

それぞれがやわらかい記憶の襞を撫で、忘れていた情景を甦らせる香りを持ってました。
夏の匂いです。