脳内異空間

2012-06-30 00:23:16 | 音楽&本&映画

最近空想しなくなった。
学生の頃まで、現実逃避方法は一番お金のかからない空想だった。
そもそもお金がないから、他に逃避する先がない。
話題作が来たときに映画を見に行くくらいだったろうか。

そういえば、若い頃は集中力が高かったのか、のめり込み方が激しかった。
映画はSFしか見なかったが、見終えて外に出ても頭の中はまだ作品世界に居て、現実の風景が逆に非現実的だった。
ふわふわした浮遊感の中、帰宅した事を覚えている。
今はもう面白い映画を見ても、そんな事はなくなってしまった。
面白い映画は年若い時に見るのが、最高の楽しみ方だと思う。

空想する先は映画だけでなく、音楽 を端緒にする事も多かった。
富田勲の、クラシック音楽を使いシンセサイザーで仮想世界を表現したアルバムがお気に入りで、SF小説やSF映画などで得たイメージを当てはめて、空想の世界に遊んだものだった。

それが今はテニスに旅行に山に自転車、お昼寝と 、現実逃避先はよりどりみどり。
だから空想する機会が減っちゃったようで。
頭を自由に使える時でも、空想には使わず、上記のお遊びの遊び方検討してるか放心しているか。
それが先日、あるサントラの音楽がふと甦り、昔の感覚を思い出した
子供の頃は遊ぶ時間はあるが遊ぶお金がなく、今は遊ぶお金はあるが遊ぶ時間がない。
この両者が揃わないとき、心は空想に向かうみたい。

ずいぶんとご無沙汰していたので、やり方を忘れてしまった。
あの頃どんな風に心を空想の世界に飛ばしていたのだろうと思い出している。
もっとも、今週になって自分の時間を取り戻しつつあるので、これまでの週末の過ごし方に興味が戻りつつある。
せっかく旧くて新しい余暇の過ごし方を思い出したんだから、それで楽しむ時間も復活させてあげないとね。