風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

その流れる一瞬のときを

2014年12月30日 | 「詩集2014」

これまではこれまで、これからはこれから、
ふと立ちどまり、ふと思う、
年の瀬――。

*

なにごともない長閑な午後
つと空をよぎる
鳥が
その日の栞になった

とりとめもない眠りの果て
闇の中にひとつ
星が
その夜の栞になった

行くでもなく戻るでもない
ふたしかな彷徨い
花が
その道の栞になった

お~い雲よ人よ
どこから来てどこへ行くのか
その流れる一瞬のときが
きょうの記憶の
新しいページをひらくだろう


――では、よい年をお迎えください。



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