風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

終わりはなく始まりばかり

2016年12月28日 | 「詩集2016」

今年もあとわずかになりました。
やり終えたことややり残したことなど、また、やり終えたと思っていてもやり残していたり、やり残していると思っていても勘違いだったり、要するに、よく分からないまま、また1年が終わろうとしているようです。
だから1年を総括しようなどとも考えないし、この1年は再びだらだらと次の1年に続いていくことになるのでしょう。どこまでも終わりはなく始まりばかりのようです。
とりあえず詩集の整理と加筆修正などは一段落したので、次はこれまでに書きためたエッセーや、日記風の日常雑記などの見直しや整理に取りかかるつもりにしています。

こんな自己満足のようなブログに、貴重なお時間を割いてお付き合いいただきました方々には、心からお礼を申しあげます。
ありがとうございました。
引き続いてお付き合いくださいますよう、よろしくお願い申しあげます。



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ライフ

2016年12月21日 | 「詩集2016」

1日がはやい
1週間がはやい
1か月がはやい
1年がはやい
神さま早回しはやめてください

それなのに
3秒はおそい
3分もおそい
明日もおそい
良い知らせはもっとおそい

越冬する蝶の
時計は夜中の0時で止まっている
昨日でもなく明日でもなく
思い出したり忘れたり
花びらの夢を乱舞している



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なんとなく春だから

2016年04月07日 | 「詩集2016」


わいは無口な郵便ポストだす
黙々と花の便りを配ってますねん

  *

花だから咲いたらすぐに散ります
誰かが言いました

わたしは薄いうすい一枚の紙です
折り鶴が言いました

わしは古いふるい一本の木だよ
仏像が言いました

ぼくは孤独でまぬけな人間なんだ
木偶(でく)の坊が言いました

なんとなく春だから
あたしの恋文は空をさまよう
風の便りが言いました


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さまざまのこと思い出す桜かな

2016年04月02日 | 「詩集2016」

きょうの桜は
いつかの桜かもしれない

きょうの私が
いつかの桜をみている

いつかの鵯が
きょうの桜を啄んでいる

きょうの私は
いつかの私かもしれない

いつかの私が
きょうの桜をみていて
きょうの鵯が
いつかの桜を啄んでいて

いつかの桜が
きょう散っている


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コメント (2)

さくらが咲いた

2016年03月26日 | 「詩集2016」



さくらが咲いた
ただそれだけのことだけど
どこかの誰かに知らせたいとおもう
自分のなかの
どこかの自分にも知らせたいとおもう
さくらが咲いた
ただそれだけのことだけど
ことしもまた
ただそれだけのことだけど


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